前回までのあらすじ
先へ進むと辺りが深い霧に包まれ、いつの間にか目的地に着いています。妖精王であるキングにシスカ・エンデ・メリクは裏切者と言い、七百年前キングが出ていったせいでエレイン様が森を守り続け…魔神族の襲撃で命を落としたのだと…そして森を蘇らせたのは妖精王バン様だと迎えます…
「バロールの魔眼」はまるでDBのスカウター!?
森の奥でエレインは意識がなく、バンは必ずお前を生き返らせると誓います。キングは妖精たちに罵倒され、裏切者とまで言われてしまいます。オスローが庇いますが、キングは自身の非を認め、オイラはもう<妖精王>でも<七つの大罪>でも何者でもないと嘆きます
キングが冑を被るとヘルブラムが現れ、死んだはずですが魂という形で冑に宿っているのです。死者の都でチミの妹君にもう少しだけ兄さんの側にいてくれないかと頼まれ、更に「バンを守ってね」との伝言です
此度の功績を讃え勲章を授与すると国王が宣うと、メリオダスは意義アリ‼と言いたげな連中がいると言い、そこに聖騎士長補佐デンゼル様配下の<蒼天の六連星>の三人が現れます。先日の戦いを直に見ていない三人は<七つの大罪>たちの強さが本物か確かめたいようです
するとホークが「バロールの魔眼」の力でDBのスカウターのように強さを闘級・魔力・武力・気力と数値化してしまいます。まずドゲッドがメリオダスに対しますが、メリオダスは全てを超越する程の段違いの強さを見せ、闘級は3370にもなります
デスピアスはメリオダスの力量を悟り、確かに魔に堕ちたヘンドリクセンを倒せたかもしれないと退席します。ゴウセルも「バロールの魔眼」の能力を持っており、ゴウセルは闘級3100、ディアンヌは3250、マーリンは4710という異次元の強さを誇りホークは驚きます
ハウザーはドレファスの奇行について懸念しており、マーリンは発想を逆転させて自分たちで答えを見つけるのだと説きます。ギルはハウザーとグリアモール(=わんぱく三人組)にドレファスの部屋に来てくれと誘います。国王は「千里眼」で南の王都キャメロットに極大の脅威が迫りつつある…と予期します
禁断の儀式敢行である者たちが復活
わんぱく三人組は魔神族の紋様について、メリオダスの額に浮かんだものと同じだと分析し、その本をドレファスが持っていた事に疑問を感じます。マーリンの言葉を思い出し、確かにドレファスが戦闘中足を滑らせて誤ってエリザベスを撃ち抜いた事も何か裏がありそうな雰囲気です
リオネス王都より東に150マイル ズフールの谷では何と瀕死ながらヘンドリクセンは生きており、夢うつつの中ドレファスが現れ自らの血を飲ませ、気づくとヘンドリクセンは傷が完全修復しています。女神の使徒の血を手にし、悲願の儀式を行い、その様子をドレファスも見ています
壮絶を極める儀式で気づくとヘンドリクセンは<灰色>の部分だけが死に、ドレファスは儀式が完了したとにやけます。三千年振りだという同胞の姿が現れ、ドレファスにはフラウドリンが憑依しており、事を運ぶには<七つの大罪>という邪魔な存在がいると話します
メリオダスは東の方角の凄まじい波動から、あいつらが…目醒めたのか‼と悟ります。リーダーらしき者を先頭にその者たちはエジンバラの丘へ飛び立ちます。わんぱく三人組は旅に出掛け、エリザベス三姉妹も揃い(ベロニカも生き返っています)、エリザベスはメリオダスと一緒に出発すると言うと、意外にもダメだと様子がおかしいのです
小人化したディアンヌとメリオダスの事を話し、エリザベスは正直に好きだと漏らします。同じくメリオダスの事が好きだと思っていたディアンヌですが、いつしかいなくなったキングへの想いの方が強くなっている事を確信します
その先にある「感情」を知りたいゴウセル
バンは妖精の森を出てエレインを生き返らせる方法を探しに行くと言いますが、<七つの大罪>に戻る気はなく、キングは団長と仲直りすべきだと諭しても翻意せず、逆にディアンヌが待っているからキングが<豚の帽子>亭に帰れと告げます
ゴウセルはマーリンから薬のような物を欠かさず飲むように言われますが、容器を捨ててしまいます。ゴウセルはギーラと良い雰囲気で帰り、メリオダスはマーリンに10年前…王国を追われたあの日俺から奪ったもんを返してもらうぜ…と迫ります。<十戒>:魔神王直属の精鋭部隊が復活したというのです
ゴウセルはジールとギーラの記憶を操作し、自身は感情を理解する心が欲しいと告げます。ホークはゴウセルが捨てた容器(魔力安定薬)を誤って食べてしまい様子がおかしく、マーリンは慌てます
魔神化しそうになって苦しむギーラを助けるフリをして記憶を操ったゴウセル、愛情という感情が爆発的な能力の上昇を生むと悟り、騒ぎは面倒だと’’大停電’’を起こし3分間半径3マイル以内の「気力400」未満の全生物の思考を停止させてしまいます
記憶とは所詮ただの情報だと言うゴウセルはその先にある「感情」が知りたいと反目するディアンヌと対します。ゴウセルはディアンヌの’’双子の巨象’’を’’傀儡返し’’してしまい、ディアンヌは目を醒ませと立ち向かいます
閃光に気づいたメリオダスが向かうと、ゴウセルは閉じ込めてくれ 誰もいない所へ 俺がー俺でなくなる前に…と話しており、マーリンと<十戒>の事は後回しで解決すべき問題が山積みだと一致します
先程飛び立った<十戒>の先頭にいた者が3万フィートもの大穴を見つけ、メリオダスの仕業だとし、寝ている兄者に話掛け目覚めるところでこの巻は終わります
まとめ
鈴木央先生は公言している通りドラゴンボールからの影響を感じさせる作風です。バトル時のラッシュ等の描写は元より、今巻で登場する「バロールの魔眼」は正しくDBのスカウターそのもので、上手くその世界観に合わせた設定となっています
バンはエレイン復活を願い別行動となり、その間死んだと思われていたヘンドリクセンが実はまだ生きており、紋様を浮かべたドレファスに導かれ禁断の儀式を敢行します…これで<十戒>:魔神王直属の精鋭部隊が復活し、今後<七つの大罪>たちと壮絶な戦いを繰り広げるのです
どこかネジの外れた様子のゴウセルは人間の「感情」について興味があり、記憶の操作等本来やってはいけない事にまで手を出してしまいます。マーリンはそういったゴウセルの危うさから魔力安定薬を飲ませていたようなのですが、ゴウセルは捨ててしまうのです
メリオダスは<十戒>の出現を確信しつつ、今はゴウセルの件でそれどころではありません。ゼルドリスとエスタロッサという重要人物が出て来ますが、今後<七つの大罪>との接触は不可避です…15巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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