前回までのあらすじ
日向の「変人速攻」は相変わらず効果的ですが灰羽はブロックし身長+反応の速さが凄いのです。「普通の速攻」を織り交ぜても灰羽の反応は良く、烏養はレフト中心で攻めろと護りに入ります。ここで日向が旭へのトスを奪おうとして交錯してしまいます
猫又は欲が雛に進化を齎すと例え、日向が影山に「ぎゅん!」の方の速攻で目え瞑んのやめると宣言します…
烏養元監督の教え
日向の貪欲な向上心に烏野メンバーは刺激を受けます。武田は対戦校の中で一番弱いが伸びしろがあるという事だと激励します。サーブが強い生川高校、コンビネーションが匠な森然高校、そして大エースのいる梟谷学園と、音駒に加え多彩なラインナップで切磋琢磨します
影山は「変人速攻」に日向の意志等必要ないと却下し、烏養も同調しますが、日向は調子が良い時は空中でスローモーションのように見えると言い、烏養はもし空中で日向が自分の意志で捌く事が出来たらあのコンビは’’小さな巨人’’をも超える空中戦の覇者になると身震いします
結局日向は出番なしとなり、猫又は再来週の夏休み合宿が春高前の最初で最後の長期合宿だと告げます。これで一旦東京から戻り解散となりますが、日向は影山にトスを上げさせ自分の意志で速攻を決めようと気張りますが上手くいきません
日向の意志など必要ないという影山と揉め取っ組み合いになり、谷地の仲裁で何とか収まります。帰り際日向は谷地に影山の最初の印象は最悪だったが今は初めて「友達」じゃなく「相棒が出来た」気がしたんだと話します。烏養は祖父の下に日向を連れて行きます
祖父は速攻という攻撃においての’’絶対的主導者’’はお前だと断言します。影山は及川の下に相談に行き、攻撃の主導権を握っているのは日向でそれを理解出来ないならお前は独裁の王様に逆戻りだねと言われてしまいます。祖父はテンポを変えてトスを上げ日向にブロックさせ身体で覚えさせます
’’テンポ’’の区分はスパイカーの助走開始のタイミングの違いと説き、「スパイカーが打ちやすい」以上に最高のトスは無えんだよと語ります。日向は頂でも戦いたいと言い、祖父の指導を仰ぎます。当面の目標を「誰とでもファースト・テンポ」だと決めます
どこか冷めた月島の態度
烏養は閃くものがあり、影山に通り過ぎるな‼置いて来い‼止まるトスだ‼と力説します。スパイカーの最高打点=球の最高到達点にするという高難易度のもので、影山も納得します。烏野は個々のスキルアップに余念がなく、旭はジャンプサーブを、西谷はトスを、そして澤村達は’’同時多発位置差攻撃’’を習得すべく頑張ります
各々の課題を再確認しつつ、再度東京合宿、春高前の最初で最後の長期合宿です。今回は森然高校が舞台です。久しぶりに実戦で合わせる二人は、お互いが前と違う事に気付きます。それは他のメンバーも同様で、トライ&エラーを繰り返し、猫又はさすがの雑食性と評します
今回の罰は裏山ダッシュとなり日向は俄然張り切ります。自主練等こりごりだと言う月島は黒尾と木兎からブロックに跳んでくれと頼まれます。月島は’’読み’’は良いがブロックが弱弱しいと言われ、日向との才能の違いが身に染みています。ガムシャラに練習する者を見て、月島はどこか冷めたところがあります
田中は冴子が’’小さな巨人’’が居た頃長身の月島(=兄)がいた気がすると言っていたと思い出します。烏野は練習試合連戦連敗で罰まみれです。月島は日向の猛烈な追い上げが嫌にならないか旭に話し、旭は認めつつ負けるつもりはないと気丈です
月島の苦い過去
事実日向と交錯しそうなトスを旭は’’俺のボールだ’’と呼び込みスパイクを決め貫禄があります。練習後山口は月島との出会いを思い出し、クールながらいじめっこを一発で黙らせた月島を認めています。ここで回想となり、月島の兄:明光の話になります
明光は才能があり、烏野バレー部でも活躍します。エースだと聞いていたのに、月島は山口と試合を見に行くとエースは’’小さな巨人’’であんなに頑張っていた兄はベンチ外なのです。現実に戻り、冷めた月島に最近のツッキーはカッコ悪いと告げる山口、皆原動力はプライド以外に何が要るんだ‼と迫ります
月島は木兎達になんでそんなに必死にやるのか問い、木兎は「俺の時代キタ!」ーその瞬間が有るか、無いかだ、自分の力が120%発揮された時の快感が全てだと語り、その瞬間が来たらそれがお前がバレーにハマる瞬間だと説きます
合宿3日目、相変わらず烏野は負け続きですが、木兎のスパイクを月島が’’キル・ブロック’’に行き、咄嗟のフェイントで加点しますが、猫又はそれを見て厄介な雛鳥が殻を破り始めたかな?と感じ、見つめ合う日向と月島がそっぽを向く場面でこの巻は終わります
まとめ
今巻の前半は日向と影山の「変人速攻」を更なる次元に持って行く為の葛藤を描きます。今まで影山の天才的トスに頼り切りだったものを日向が空中でしっかりボールを見極める事で更なる驚異の速攻になるのでは?と烏養は試行錯誤します
物凄いコンビネーションも慣れて来ると打開されてしまいます。日向も影山もお互い切磋琢磨し、この超難易度の技はまだまだ習得には時間が掛かりそうです
後半の主人公は月島と言えるでしょう。身体能力といい読みといい、月島は秀でたものがありますが、どこか冷めたところがあり、達観しています。これには訳があり、才能があり努力もしていた兄が実はエースではなかったことを知り、頑張る事への疑問が常にあったのです
向上心の塊:日向や全国5指に入るスパイカー:木兎を見て、そして旧友の山口の熱い言葉にあの月島は徐々に感化され、その覚醒は後のハイキュー!!における救世主として成長していきますのでお楽しみに!11巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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