前回までのあらすじ
日向の意識を翻弄する等及川は相変わらず狡猾です。烏養は2回目のTOを取り、京谷の攪乱で点を重ねながら時間を掛け調子も上げさせたと悟ります
何としてもこの流れを断ち切りたい烏野、京谷の鬼サーブが続く中、烏養が山口からの「俺に行かせて下さい」という無言のプレッシャーを感じます…
元・根性無しの戦い
実は山口は例のトイレに行くと言っていたくだりは本当は烏養に謝りに行っていたのです。京谷の強サーブに翻弄されながら、19‐23の場面で投入です。緊張が走る中、山口のサーブはラインを割ると思いきや急激に落下し加点します。縁下は自身同様ー逃げる方が絶対後からしんどいと分かっていると言います
サーブについて語られ、唯一ブロックという壁に阻まれない究極の攻撃は京谷を襲い連続得点となります。3投目は繋がれ、岩泉の強烈なスパイクを山口自らがレシーブし、月島が上手くブロックに引っかけ3連続加点です。たまらず城西はTOを取ります
更にネットインで加点しついには同点に持ち込む山口、ピンチ・サーバーの醍醐味を感じます。次のサーブは回転が弱く、ラリーの末旭がブロックアウトを誘い逆にマッチポイントです。岩泉が強烈なアタックでやっと切り山口はお役御免、次は10点取るからと気張ります
何度も城西が追いつく展開となりますが、有利なのは烏野の中、及川の鬼サーブとなります
リズムを崩した京谷を敢えて使う及川の強気
コントロールより威力重視になっている及川のサーブは二人では厳しく、旭も呼んで対応します。何とか繋ぎますが最終的に岩泉のバックアタックが決まり26‐28で2セット目は城西です。満足に打てたのが半分くらいだったという山口に田中は良い感覚を忘れるなと激励します
お互いこいつらとはフルで戦る宿命だと感じ、このメンツでの最後の勝負です。岩泉→京谷→田中→京谷と加点し1‐3です。更にラリーから旭のサービスエースで7‐7となります。及川のサーブはネットインとなり、京谷が仕掛けますが上手く月島が入れ替わりドシャットです
これは田中が京谷に絡んでおり、意識した京谷が田中に仕掛けると読んで入れ替わったのです。田中の煽りに見事引っかかり京谷はミス、烏野逆転で城西TOです。空気を変えても京谷はスパイクが決まらず、一旦ベンチに下げ頭を冷やさせます。矢巾は京谷に先輩の試合に泥塗ったら絶対許さないと噛みつきます
プレッシャーが掛かる中、再びコートに入った京谷に敢えてトスを上げる及川、それに応える執念の超インナーが決まり、歯車が嚙み合います
試合は最終局面へ
日向はコースを絞られたり読まれたりすると拾われ、同点に追いつかれます。及川の要求は高く、それに応える金田一は明らかにIHの時とは違います。ブレイクで城西が逆転し、ネット際を月島が制し何とか切ります。日向INで、及川の脅威を感じつつ、影山におれが居ればお前は最強だ‼と自信気です
若干態勢が崩れますが、真下に打ち下ろし久々に日向の加点でブレイクです。及川は(影山)飛雄の先を行く馬鹿が現れてしまったと感じます。ここから一進一退の攻防となり、日向は咄嗟のフェイントで同点とします。しかし先に20点台に乗せたのは城西で、澤村は慌てなくていいと落ち着かせます
20‐20の場面で山口を投入、伸びるサーブを何とか繋がれますが、同時多発位置差攻撃で対抗、結局フェイントで城西が加点します。22-23の場面で及川の鬼サーブとピンチです。無情にも誰も触れず、城西マッチポイントとなり烏野はTOを取ります
澤村は根性でレシーブを上げ、旭が加点し及川のサーブを切ります。際の際でローテの関係で頼みの西谷⇔日向、サーブの月島⇔菅原と入れ替わる場面でこの巻は終わります
まとめ
以前トイレに行くと気張っていた山口が実は烏養に謝りに行っていた事が明かされ、元・根性無しの戦いは続きます。プレッシャーの掛かる場面での投入でしたが、山口は今までより気持ちもしっかりしており、ピンチ・サーバーという重要な役割を見事に果たします
結果的には混戦の中城西が2セット目を競り勝ちますが、山口の奮闘には烏野メンバーも目を瞠り、勇気づけられます。このようにバレーはワンプレイでもコートに立つ事で流れを変える要素があり、連続してのプレイを求められるサッカー等とはまた違った種目だと言えるでしょう
一匹狼だった京谷もその潜在能力を買われての抜擢ですが、他者と上手くコミュニケーションが取れない者でもスポーツは一つにしてしまう力があります。及川は京谷の扱い難さを理解しつつ敢えて使い上手く操縦します
後がない烏野は頼みの西谷がOUTする中例のワンポイントで菅原を使いレシーブ強化と共にツーセッターで状況の打開を図ります…いよいよ次巻決着です!17巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
おまけ
ハイキュー!!は舞台化されています。ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」は2015年の初演から2021年の“頂の景色・2”まで、適度な間隔を開けて定期的にシリーズが制作・公演が行われて人気を博しました
コメント