はじめに
まじかる☆タルるートくんはジャンプ黄金期の少し前に連載が始まった名作です。可愛らしいキャラクターでドラえもんを彷彿させる展開が話題を呼び、アニメも人気を博しました。累計発行部数1260万部の人気作に今回はスポットを当てていきます

<特別読切>タルるート登場
可愛い河合伊代菜の隣の席をゲットした江戸城本丸は二人盛り上がっているとじゃば夫達にいじめられ、家で母に慰められ、絵本童話作家の父を起こそうとするとタルるートが召喚されます!これは魔法陣に’’ほんとにこまったンガーっ’’と呪文を唱えると呼び出せ、たまたまそうなったのです
用がないのに呼び出され、もどる呪文を忘れたタルは本丸家に居候する事になり、夕食のハンバーグを平らげお礼に呪文で願いごと叶えると言い始めます。「ソードペン」でお茶碗に顔を描くと人格を宿し、一家は大騒ぎ、魔法使いは本当にいていろんな物にも心があったと本丸は悟ります
翌日じゃば夫に連れていかれた伊代菜を助ける為に本丸はボロボロになり、タルは戦士だと空へ運び去ると何とタルの魔法もあり本丸がアッパーを決めます!魔法で闘魂をもった本丸の手は止まらず辺り構わず暴れ、タルの魔法は10分で切れるのです。戻る呪文を思い出し、タルは魔法の国に帰ります
タルの不思議な能力
本丸は伊代菜に貰った消しゴムのごむざえもんをじゃば夫にバラバラにされ、先生の怒りを買い廊下に立たされ、じゃば夫にボコボコにされます。例によって偶然からタルを召喚、一つ願いを叶えてやると言うので僕の友だちになって下さいと頼むと了承され、外でじゃば夫をコテンパンにします
夜タルはまた現れ居候する気で、「ソードペンまじっくん」で椅子や怪獣のおもちゃに人格を宿し暴れまずい展開になりますが、戻す呪文を忘れています。結局思い出したのはものをでかくする呪文で怪獣は家の外で派手に暴れます
頭もいいし、運動神経抜群のクラスの人気者:伊代菜が好きな感情を抑えられない本丸、「きくきくん」でタルに遊ばれます。ラブレターを書きますが恥ずかしくて時間を止める呪文はないか問うと「ソードペン」で時間が止まります。ラッキースケベもあり(笑)伊代菜にラブレターを渡せますが時間は止まったままです
錯乱した本丸は伊代菜の裸を見てやる!と再度更衣室に忍び込むと呪文が解けボコボコにされます。本丸のいたずらで先生のスカートをめくっていたじゃば夫もとばっちりを受けます
まじかるゴーグル見Hン
本丸はラジコンヘリを組み立て、広場で飛ばそうとしますが、ローリング族がバイクを乗り回しており喧嘩になります。たるるぱんち!で状況は悪化、逃げようとしてもいじめられ、タルがラジコンを大きくし本丸は空へ舞い上がります
ソ連軍ヘリMi-24の突如出現から自衛隊はF-15Jイーグルを発進、撃墜され本丸は入院する羽目になります
伊代菜宅でお誕生会に招待され、本丸はタルを連れて行くとむちゃくちゃになるから黙って行こうとします。察したタルは「まじかるゴーグル見Hン」で誕生会を見抜き一緒に行く事になります。伊代菜はピアノでモーツァルトに似た自作曲を披露、流れで神経衰弱をやる事になります
「見Hン」の効果で当てまくる本丸、すると女子の服も透けて見え’’みるみる’’と繰り返す度にどんどん透けて見え、鼻血が止まらず失神します(笑)
うん逆ん-Ⅲ世の悲劇
タルが縮小し本丸は飲み込んでしまいます。慌てる本丸にバイク通勤の大綾真理先生は美人ですが強気で恐い先生です。掃除の不手際でじゃば夫はお尻を叩かれ、授業中にタルが本丸の口から出て来ます。タルはソードペンで筆記用具に人格を宿し、先生に叱られます
タルを人形と勘違いした先生は胸元に隠すとタルは寝ぼけ母の胸だと勘違いしおっぱいを吸い先生は感じてしまうというオチです(笑)
本丸の答案を写したじゃば夫は恥をかき本丸をいじめます。母は因果応報について語り、落ち込む本丸の頭上にタルはうんこを乗せます。それは「うん逆ん-Ⅲ世」でそれを付けたタルは悪い事をしても逆に褒められる矛盾現象が起こります
効果は本物と悟った本丸はそれを付け伊代菜のスカートをめくりますが、無くしたと思っていたブローチが出て来て場は収まります。ところがじゃば夫が母の財布を無くしたのを見つけてあげると逆に殴られ、良い事をすると逆に怒られる事が判明したところでこの巻は終わります
まとめ
当時のご時世を反映した内容が多く、懐かしさやあんな時代もあったなあと感じられる作風です。タルの存在はドラえもんを彷彿させ、あんな事出来たらいいなあ…という人間の願望を叶えてしまう不思議な能力がありこれがこの物語の肝となります
当然タルは万能ではなく、意図したものと違うアイテムを出して来たり、魔法は10分で解けたり等問題だらけですが、この不思議な能力のお陰で本丸は今までの生活が一変します。前半は特にジャイアン的立ち位置のじゃば夫との対決が見ものです
クラス1可愛い伊代菜を振り向かせる為に本丸は奔走する訳ですが、こちらも例によって上手く行かない展開も多いです。この漫画を読む読者にもそんなに上手い話はないと諭させている風もあり、この辺が江川達也先生なりのメッセージなのかもしれません…2巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
コメント