前回までのあらすじ
達海の読み通り小森にボールを集めており、例の椿が語っていた選手こそ小森の事だったのです
達海はこれまでの形はあくまでベース…佐倉の目指している形はこの先にある、けどこの試合では俺がそこまでは進ませないと自信げです…
堀田が一発レッド退場！
マークが厳しく後ろで受けるしかない小森、佐倉はメンデスを一列上げようとしますが宮野に切り込まれメンデスが防ぎ、コーチはこのような場面でメンデスを上げるリスクを語りますが佐倉は強情です。佐倉は自身の策が見抜かれたのだと気付き、達海との差に愕然とします
村越はチャンスと見て宮野→世良で攻め大倉と野村が味方同士交錯します。慌てた佐倉を小森が諭し、逆に達海は選手に細かく指示を出し藤澤はある事を危惧していると悟ります。サイドから攻めろという達海は2点目をもぎ取っておかないと正直きつくなってくると語ります
佐倉は選手が自分が到底辿り着けなかったプロという高みにいる者と尊敬し、信じてリスペクトし勝利への確率を高めろと念じます。小森を自由にさせない村越、瀬古に手を焼く堀田という構図で佐倉はケン伝手でメンデスに指示します。サイドからの攻撃を何とか凌ぐ山形、メンデスがそのまま持ち上がります
現在ジーノがボランチなので対応せざるを得ず、村越がフォローに行くと小森がフリーです。管野の動き出しを褒めながら小森は丸岡を選択、佐野がナイスセーブです。黒田のクリアはメンデスに当たり、また小森から瀬古のミドルは僅かに枠を外れます
達海は日程的に不利だったとし、スタミナ切れの堀田を下げ殿山投入と決め準備します。しかし交替前に躍動する瀬古を堀田が厳しいチャージ、一発レッド退場です!達海は仕方なく世良に代え殿山で中盤を何とかしないとと焦ります。達海は自身の判断が遅かったと堀田に謝ります
プラン崩れ達海の指示が雑！？
クレバーな堀田のレッドは間違いなく瀬古のハードワークの賜物です。タイミング的に最悪で、流れが一気に山形に傾きます。FKはトリックプレーでケンを石神が気迫で止めるも、小森の粘りからケンの同点ゴールが生まれます!ケンはチームのゴールであると同時に佐倉のゴールでもあると謙虚です
山形サポはノリ、羽田はタイミング的に最悪だと気張りますが圧倒的ホーム優勢です。焦るETU選手を村越が諭し、ここでやっと殿山投入です。山井は山形がやりたいサッカーをやりだしETUははっきり言って絶対絶命だと辛辣です。存在感の薄い殿山は監督指示も「考えるからちょっと待ってて…」と言われたのです
2部：福岡時代の彼を知る佐倉は間違いなく攻撃的なプランだと感じ、10人になったETUが前掛かりになる事を狙っています。キョロキョロして落ち着かない達海を松原が叱ると面白くなりそうなもんが落っこちてないかとピッチを俯瞰して捉え、宮野に大雑把な指示を出します
全員が絶対分かるサイン＝ガブ投入
小森システムで一気に決めたい山形、気配のない殿山に苦慮しながら瀬古のカバーで小森躍動です。村越のカットから宮野のカウンターですが、中盤はフォローに上がらず、意外にも守備に重点を置いているように見えます。引き分け狙いとは達海らしくなく、佐倉は安易過ぎると不可解です
実は達海は宮野にどこかのタイミングでお前ら全員が絶対分かるようなサインを出すと語っていました。小森は不気味な殿山に気を取られ、自らミドルもGK正面です。村越は相変わらず冷静で、引いて守った事によって少しずつ見えて来たものはあるとは杉江です
膠着状態の中高さのある米田を投入する山形、残り10分で達海は重い腰を上げ、ガブを呼びます。居残り組が椿を責める中、緑川は椿とはタイプは違うがボール持ったらそのままガンガン攻め込みたがる奴がいると冷静です。退場になった堀田すら声を上げ味方を鼓舞、有里も倣います
達海は佐倉が動かないのはレジェンドで戦術理解度が高いケンをシステム的に下げられないからだとし、ここでガブ投入、正に皆が分かるサインで彼の得意な右サイドで攻め込めというメッセージです。ところがガブがミスすると逆に山形チャンスで米田は杉江をかわし丸岡ですが石神がナイスカバーです
山井が達海の判断が遅いと評する中、藤澤は一見無茶苦茶に見えるものが達海らしさとも言えると感じます。ガブは右サイドに要求し、あと5分、最後の最後にドラマが用意されている気がすると藤澤が推察するところでこの巻は終わります
まとめ
達海が早く2点目を欲しがったのは両チームの日程的なコンディションの違いからでした。案の定足が止まり始め、瀬古のハードワークに手を焼いていた堀田が何と一発レッド退場してしまいます!スタミナ切れで殿山と交替させる間際での出来事で、達海のゲームプランが大きく崩れます
こうなると1人多い山形が躍動し、ホームの絶対的優位を発揮、終いにはレジェンド：ケンのゴールで同点です!1－1でも追いついた方が圧倒的に有利な為、このまま一方的な試合になるかに見えました。事実攻撃に人数を掛けられないETUは防戦一方、山形は小森が殿山に手を焼きながら瀬古の献身光ります
雑な指示等らしくない達海でしたが、真意はこの膠着状態にあり、全員が分かるサイン＝ガブ投入で勝負です。右SB登録のガブですが、非常に攻撃的な選手の為、赤崎不在の中確実に主戦場＝右サイドで勝負させる気です。椿不在で難しい試合となりましたが、達海は新戦力2人を大事な場面で使って来ます
佐倉の読み勝ちと思われた中、ジョーカーを隠し持っていた達海、全選手疲労MAXなところでフレッシュなガブの躍動に期待したいところです…長丁場となった山形戦、次巻決着です。22巻ではどんなお話が待っているでしょうか？
コメント