前回までのあらすじ
哲雄を警戒する麻取は哲雄の頭の傷を確認すると窪に哲雄の家族を殺すように言うと電話を掛けます。哲雄は必死に飛びつき、麻取は催涙スプレーを噴射、目をやられますが哲雄の「直前の意志」に従った蹴りが決まります。スマホは飛び上がり、ピッキングをした男が外でパトカーを見掛け不審がります…

あべこべに麻取も殺害
大して威力のない蹴りでしたが麻取にとっては初めての暴力で一瞬怯み、哲雄は霞む目でスマホを追いバトルとなります。奪った哲雄ですがタッチパネルなので切るボタンが分からず、麻取が「窪くぅん!!」と叫んだところで哲雄はスマホを破壊、麻取はボトルで反撃し下の階の住人は騒がしくて警察を呼びます
窪は不審がり土井に連絡、微妙な関係性の為下手に刺激しない事にします。麻取は再度催涙スプレーを噴射しますが、自分にもかかり目を痛め、二人とも攻撃が当たりません。まともに喧嘩した事のない二人の目を閉じたままの戦いは麻取が電気コードで上手く後ろを取り哲雄の首を絞めます
回想では麻取の過去が明かされ、親に敷かれたレールを歩き築いた家庭も崩壊、仕事を辞め志野に見出され半グレ組織に入り少年院を出た延人を迎えた第2の人生も終わり、僕が人間になる日は来ないと首を絞めていると哲雄は巧みに自身のベルトを外し上手く緩め反撃、麻取は窪が気付くはずだとします
延人への後悔を持った麻取は何と包丁で自身を刺します!そこでインターホンが鳴り、土井と思われた中実は警察でこの状況を見られたら即逮捕の為哲雄は窪を羽交い絞めし、脚を刺されます。騒音で煩いと苦情が来た為の訪問のようで、窪の血が垂れる中哲雄は何とかドア越しに胡麻化します
ハムスターが逃げ回っていると嘘を付き、血が滴るギリギリで警察を帰す事が出来窪も息絶えます。歌仙からのメールを見て哲雄は延人を殺した日に縛られ続け、以前の自分には…もう戻れないんだと悟ります
全てが赦される日が来るだろうかー?
警察と入れ替わりで土井が部屋に侵入すると中は暴れた形跡はあるものの痕跡は消されており、哲雄はシンクの下に隠れ麻取は風呂場に隠しバレませんでした。哲雄は歌仙に電話しこれ以上母さんに罪を拭わせる訳にはいかないと軽トラで死体を運び山に埋めます
零花は哲雄に命を救われたのは2度目で、小学生の時海で沖に流され哲雄に助けられたことがあり、いっつも私のミスを庇ってた気がする…とし歌仙はもっとお父さんみたいな人見つけないとと言いキモがられます
哲雄は疲労困憊・満身創痍で作業を進め、全てが赦される日が来るだろうかーと泣き仰ぎ雨に打たれます。土曜朝5時作業を終え家に帰ると歌仙が雨の中待っており、ビンタをし泣き、愛してるものを失う事がただただ怖い…弱いから怖く、弱いから強いんだと哲雄は感じ抱き締めます
日曜日家族旅行は近所の公園で、零花は鉄棒で大車輪と無邪気です。哲雄はこの幸せは今の僕の全てだと実感します。窪は韓国でシラスウナギの稚魚を買い、以前トス・ヨウジが買って行ったと聞き詳しい事情を聞き出します
哲雄と窪が田んぼの前で対峙する1か月前:7月17日(火)台風が出現、翌日零花は亜利亜の友達の信を紹介されます。自称ケーオー生で、上手くライン垢を交換されます。その後コンビニでバイトしていると今度は新人の小沢が零花に気があるようでモテ期到来です
抜け目ない安元にマークされた哲雄
キックボクシングも始め、今度は金井からも気に入られます。新しいマンションでは禍々しいモテオーラが出ていると紫楽来に言われ、春から合計6人にモテて悪い男がいると言われ延人みたいなババ引かないようにしないとと警戒します
20日(金)志野と窪は密会し、6月25日の夕方粗大ゴミ回収のトラックに麻取宅の家具を積ませ部屋は空にしており、家具処分に立ち会った男も知らない顔だと話します。その男は実は哲雄の仕事の下請け業の男で上手く哲雄は利用しており、足が付かなかったのです
台風は日本直撃で、哲雄は趣味の推理小説を今回の一連の事件から克明に記し、限定コミュで見せると過去最高の絶賛を受けます。台風6号の影響で奥多摩町御後山で土砂崩れが起き麻取の死体が露見します。21日(土)ニュースでその事を知った哲雄は午前5時現場へ向かい既に野次馬が来ています
観察していると声を掛けられそれは安元で、哲雄の父の知り合いで現在刑事になって25年です。31年ぶりの再会に災害対策課で来たのかと思われた中、土砂崩れと関係のない死体が出たと言い、明らかに麻取の事です。哲雄はバードウォッチングしに来たと咄嗟に嘘を付き、連絡先を交換します
去り際「今の時期」「この辺」でおすすめの鳥は!?と聞かれ哲雄はコチドリと答え別れ、安元は部下の薬師寺に車のナンバーからNシステムで過去の移動歴を調べさせ、怪しければ通話も調べろと強気です。二人は担当は暴力団で越権行為ですが安元は知らぬ顔です
哲雄は麻取殺害の際痕跡を出来る限り消し、埋める際もバクテリアを振りまいていました。1か月前の事なのでどこまで分解出来たか分からず、最悪のタイミングでの死体発見です。哲雄は危険を感じ万が一の場合歌仙の実家に匿って貰う方が幾分マシだとしますが歌仙は乗り気ではありません
翌日哲雄は零花をライブの送り迎えする為車を出しますが、零花はいきなり信と一緒で説明が足りないまま同乗します。更に零花は金井も同乗させ謎の4人の組み合わせで車を走らせこの状況に哲雄が困惑する場面でこの巻は終わります
まとめ
お互い愛する子供の為に命を張る哲雄と麻取は喧嘩の素人同士で催涙スプレーで目をやられ際の際の攻防も何と麻取は自害を選択、警察の接触も上手くかわし結果的に哲雄は麻取親子を殺した事になります。どちらも流れから止むを得なかったとはいえ、殺人に変わりありません
更に罪を重ねた哲雄の雨の中で空を仰ぐシーンはこの漫画の象徴的なシーンで、家族を想う父としての複雑な葛藤を入念に描かれます。人道的に決して許される事ではありませんが、家族を想う絆というものは、人間を鬼にしてしまうと思わせる描写で何故か同情・感情移入してしまいますね
不運にも麻取の死体が露見し知り合いの安元に目を付けられた哲雄、更に零花のモテ期は続き様々な男が近寄って来ます…この中にはどうやら窪絡みの男も混じっているようで、未だ事件は終わっていなく油断ならない状況なのです…謎の4人での車内で困惑する哲雄、7巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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