前回までのあらすじ
ギリギリ誰にも見つからず屋根裏に侵入した哲雄は天照を介抱する郷一郎の意外な優しさを見て改めて機を練り入浴中は避けます。これから祭りの締めの儀式を行うと言いそれは何と歌仙との子作りの儀なのです!服を脱がせ事を済ませようとする郷一郎に哲雄がパチンコを放ち頭部を強打します…

郷一郎死去で騒然
回想では歌仙が幼い頃天照がオガミメの仕事として村人に抱かれているのを見て育ちました。歌仙は半グレの件や哲雄の頑張りから実家の問題まで被せる訳にはいかないと村に行ったのです。最早哲雄とは共犯・運命共同体の為、歌仙は郷一郎を殺そうと「祭りの後に抱いて欲しい」と告げナイフを潜めます
ところがいざ殺るとなると手が出ない歌仙、すると幻覚のように哲雄が現れパチンコで郷一郎を倒します。市販のスリングショットでも硬い金属弾を使えば即死もあるのです。地下に半グレが潜んでいる可能性がある為筆談で意思疎通し、共闘し零花を助けると一致、歌仙は必死の疑似性行為演技です
哲雄は小沢に連絡を取り、小沢が外部の子供と見せかけ村の者に半グレが教祖を狙っていると洋二に伝えさせます。哲雄は屋敷の屋根から合図を送り、歌仙は15分後に戻ると言い去り、半グレが部屋に侵入すると哲雄はスリングショットで窓を割り洋二含め部屋に集合、郷一郎の無残な姿に皆驚きます
半グレと村の潰し合いを目論む哲雄
半グレと銃を構えながら洋二は実は郷一郎は半グレに殺されたんではないのでは?と推察します。一触即発の中、窪は無線で異変に気付き、無線を取ろうとした半グレを洋二達が撃ち殺します。哲雄は麻取親子を殺したのが半グレにバレているので、半グレと村の共倒れを狙います
流石の半グレも300人いる村には勝てないと読みます。小沢は助けられ、この喧騒の中逃げ出し、窪が死んでくれるといいなあと願います。天照は郷一郎の死を告げ村人をけしかけます。洋二は郷一郎の殺人犯が半グレじゃないのでは?と次郎に相談しますが、次郎はこの状況を利用して村の実権を握る気です
哲雄は今後について思案し、出頭したとして服役を終える日が来るのか?もう何人この手で殺してるんだと愕然とします。神社で歌仙と落ち合う予定も歌仙は胡蝶に疑われ連れて行かれそうです。窪は殺気立つ村人を見て日本近代史に残る大量虐殺でもしないと勝利はないと感じます
全員生き残る選択肢が無くなり、窪は自分1人でも生き残るとプロ根性です。歌仙は決死の演技で郷一郎が憑依したかのように見せかけ女達を帰らせ、哲雄と合流出来ます
窪異次元の強さ
哲雄は零花を見つけたら高跳びする事にし、苦境が待っていますが乗って来た車はボコボコで、ここで今まで重ねて来た怪我等で身体もボロボロです。そんな哲雄を歌仙は優しく労います。窪はプロとして志野の半グレを育てあげたものの、ついに最後の一人も殺され窪一人です
すると窪は面白ぇ~~とゲス顔でにやけます。ここから窪は反撃を始め、足も速く確実に洋二の部下を仕留めており、銃を持っている奴を狙っているのです。弾切れになると銃を分解する等狡猾です。銃撃25発で11人の死傷者が出て発砲が止み、洋二は弾切れだと悟ります
周囲を囲み一斉射撃しますがこれも窪の作戦で巧みに銃を奪いながら猛攻でどんどん殺します。胡蝶は報告を受け歌仙は何があっても生かしておけないと嘆きます。洋二は窪の異次元の強さに戦慄し最大の障壁だと感じます。次郎と違い人を殺す事もなくやってきた洋二は親父に追いつかないと…と焦ります
窪は疲労もあるものの27人殺し、プロとして異常な強さです。与丞は巧みに哲雄達の痕跡を探し、哲雄は足を痛めて足跡を残してしまっており、置いて逃げるように言いますが、歌仙は今度は私が家族を守る番だと与丞達を誘導します。歌仙は捕まり、胡蝶に裏切り者と言われ囚われるところでこの巻は終わります
まとめ
村の洗脳でオガミメとして悲惨な人生を送る事になるだろうと半ば諦めていた歌仙を救ってくれた哲雄への想いは強く、歌仙は例え哲雄が血に手を染めようともどこまでも支え付いていくと鉄の結束を誇ります
この夫婦の経緯等から普通の夫婦では考えられない苦境を共にしてきている為、どんな困難でも家族で乗り越えていくという悲壮な覚悟は人道的に許されないものがあっても共感を呼びます。現代犯罪の手口等も克明に記されるマイホームヒーローですが、根底にはこの家族愛があるのです
半グレと村の潰し合いを目論む哲雄、上手く描いた絵の通り事は進み、その中で窪は異次元の強さを誇ります。殺しのプロとして1人に追い詰められてからその強さを発揮、動きも巧み&狡猾で隙がありません。多勢に無勢も村側は1人、また1人と倒され、流石の洋二も戦慄するのです
怪我を抱えた哲雄と逃げるのは至難の業で、歌仙は自ら囮となり胡蝶達に捕まります。刻一刻と変化するこの祭り後の動向から目が離せませんね!16巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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