前回までのあらすじ
窪は疲労もあるものの27人殺し、プロとして異常な強さです。与丞は巧みに哲雄達の痕跡を探し、哲雄は足を痛めて足跡を残してしまっており、置いて逃げるように言いますが、歌仙は今度は私が家族を守る番だと与丞達を誘導します。歌仙は捕まり、胡蝶に裏切り者と言われ囚われます…

胡蝶に本当の愛を説く歌仙
歌仙と胡蝶は言い合いになり、歌仙はオガミメ等全て演技だと信者に謝ります。歌仙は自分の気持ちに嘘を付けないと土下座し東京に帰らせてくれと請い、親の決めた相手と結婚した胡蝶に本当の愛を知らないのでは?と迫ります。すると月夜見が現れ義務の元誰もが平等を授かる我々の愛とは違うと語ります
歌仙は月夜見の僅かな情を感じ更に嫌われる為に郷一郎が死んで清々したとダメ押しします。状況を踏まえ胡蝶は歌仙を永久追放とし、歌仙は笑顔で胡蝶に自由に生きていいんですよ?と説き去ります。月夜見は郷一郎の亡骸を見て様々な状況から疑念が湧き事情を聞きます
歌仙は哲雄に全て終わったと言い、やっと願いが叶ったと抱擁し哲雄はもう警察に捕まっても大丈夫だと安堵します。歌仙は零花を見つけタクシーで戻って来ると言い、一人になった哲雄は償おう…「犯した罪は自分で背負う」という背中を見せて零花の父親を卒業しようと決めますが疲れてその場で眠ってしまいます
月夜見は現場検証しパチンコ玉も見つけ、違和感から胡蝶に教祖の体内の弾丸を調べさせて下さいと請います。一方武器庫に窪が現れ洋二が3分で着くと言うので窪はその前に室内の明かりを消し死体を盾に特攻、武器庫制圧かに見えましたが生存者が乱射、武器庫は爆発し窪はからくも逃げ出せます
洋二は武器はお互い無くなったものの近接の1対1は誰も窪に勝てないと悟り、疲労の蓄積の有利で何とか窪を倒そうと考えますが窪の生存能力は脅威です
殺害人数の記録更新を目指す窪
窪は囲まれ殴打され、無線を聞いていた次郎の差し金です。指揮を次郎に任せ、多勢に無勢であとは時間の問題と思われます。月夜見は亡骸からパチンコ玉を取り出し、半グレの仕業ではないと断定しつつ胡蝶にはまだその事実を伏せ、実行犯は哲雄だと確信します
窪は脅威の近接格闘力を見せ突破、地形の不利はあるものの包囲されても強引な突破を繰り返し確実に疲労は蓄積しています。完全に窪を追い詰めたかに見えましたが、何とここで窪は例の小沢の「圧力鍋爆弾」を着火、多くの村人と次郎がやられます
次郎は懺悔して逝き、洋二は涙して指揮を引き継ぎますが、怪我人が多く窪は相変わらず強いので戸惑いながら何とか立て直し犠牲者の仇を討つと団結します。月夜見は天照から刀を借り外の世界で知る愛が正しいのか確かめたいと向かいます
窪は村からの脱出を試みるだろうと読み洋二は挟み撃ちにしますがそこに窪はおらず、負傷者の元に向かい数を数える為にトドメを刺すという地獄絵図です。回想で記者の取材に友人は窪は本名は佐武辰巳で劣悪な環境で育ち、親への憎悪というより「誰が一番強いか」しか頭にないヤツだと語ります
洋二は窪が楽しみながら殺害人数の記録更新を目指していると戦慄します
大量殺人の原因を作ってしまった哲雄
洋二の元に月夜見が現れ事情を説明、すると村の方から煙が上がり洋二は向かいながら仕向けたのは哲雄だったのかと悟ります。火消しをしていると狙撃され、例の空気銃のようで佐田の家から撃たれており、そこに向かうと窪はおらず、火種を他の民家にも撒いているようです
洋二は後手後手にまわり消火によって人員を分散させられ各個撃破を食らうと慄きます。更に鉄則である指揮官から狙うという事にも忠実で洋二が撃たれます。哲雄は歌仙達と合流出来た夢でまどろみ、そこに月夜見が現れます。真実に行き着いた月夜見が刀で迫り、哲雄は観念し言う通りだと認めます
月夜見は哲雄を歩かせ、死期を逃した哲雄は歌仙が再び報復の対象になると恐れます。洋二が起きると窪がおり、107人殺して流石に疲労の極みですが人生最っ高の一夜だと凄む窪に洋二は全て哲雄が仕向けた事だと打ち明けます。月夜見に死体の山を見せられた哲雄は窪が大勢殺害しまだ生きていると知り戦慄します
腕が上がらない窪に鋏を刺す洋二ですが強烈な蹴りを2発食らい死にこれで108人です。村の惨劇を見て哲雄は自身がこれを引き起こしたのか…と悔いります。天照の元で窪は信者が自害を始め、20人死んだら天照を返してやると宣います
栗山槇絵は浮かれない毎日が信者となった事で好転し、天照を信奉していた為窪と天照の命令の均衡が崩れ自害し、信者達の決意が固まり次々と自害が始まり窪がほくそ笑むところでこの巻は終わります
まとめ
歌仙は外で本当の愛を知り教団の言う愛が偽物だと断言し胡蝶から永久追放を食らいこれで無罪放免です。上手く相手から言わせ、哲雄とも合流し一見ハッピーエンド?と思いきや、マイホームヒーローの狂気は終わらないのです。それは窪の凶行と驚異的強さです
窪は圧倒的な数の差を抜群の格闘センスと冷徹な頭脳で逆に村人を惨殺、形勢逆転な上殺した数を数え記録更新だと喜ぶ異常者です。殺人鬼の中でもここまで異常な窪にも背景があり、この凄惨な状況を作ってしまったのは仕向けた哲雄なのです
哲雄は少し窪を甘く見ており、数の差で半グレが村に潰されると踏んでいましたが、逆に窪の凶行に更に自身を責める事になります。月夜見にも事がバレ、哲雄は絶対絶命です。天照の元で女性信者も自害を始め、窪の目的は更に進みこの異常な惨劇は止まる事を知りません
原因を作ってしまった哲雄も悪いですし、窪を見誤っていたのも痛恨ですが、全読者誰がここまでの惨劇になると思っていた事でしょう…大混乱の中、17巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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