前回までのあらすじ
アクアはインタビューを受け、どうしてそこまで自分を押し殺すんだい?と問われ、演じる事は僕にとっての復讐だから…僕達から母親を奪ったアンタへの、カミキヒカルにそれを果たさなければ僕等は未来に進めないからと最終章 「星に夢に」が始まります…

「サバ読みを売りにやってる」って事で炎上回避のMEMちょ
(株)メディアEYES代表取締役の神木輝はありふれたフィクション、どこにでもあるエンターテイメントだと酷評し、アイについても僕が一方的に依存していただけだと手厳しいです。去る神木にアクアはアイのついた15年の嘘がなんなのか分からないのか?この作品はフィクションなんかじゃないと凄みます
アイは妊娠し神木は結婚しようと言いますが、一生一緒ってのは私には重いかなあ、私は君を愛せないと別れます。アイを刺した良介くんに住所教えたのは神木で、アクアはアイが僕達を産んだその意味を考えた事はなかったのか?と最後のエンドロールに流すか協議している映像を見せます
アイは本当は神木とずっと一緒に居たかったと語り、彼が今も迷ってるなら彼を救ってあげて欲しいんだ、私と一緒にと綴りルビーは「私は君を愛せない」という言葉を「嘘」として演じ、この映画はあの時突き放してしまったアンタへアイからの時を超えたラブレターで、僕達からの復讐だと涙します
神木は去り、家に帰った2人をミヤコは母として優しく抱き締めます。壱護はアイの夢はルビーが引き継ぐんだろとし「B小町」の番宣回りの調整で手一杯です。あかねはばっさり髪を切り、良助・片寄ゆら・ゴロー等の死に直接関わった人物がもう1人おり、アイの失墜を誰よりも願い憧れた信者=新野冬子だと語ります
MEMちょはフリルとの外出時記者にマークされている事から歳を偽っている件について逡巡し、サバを読んでいた事を動画で謝罪し、これで週刊誌にすっぱ抜かれても「サバ読みを売りにやってる」って事で炎上回避です。抜かりないMEMちょは「バズらせのプロ」なのです
名古屋・宮城・大阪とツアー頑張り、過去を2人は振り返りオフのなんでもない日もすてきな日だよといつもはミヤコに任せっぱなしの夕食を作り仲良く夢をみます
アクアが最期に案じた一計とは⁉
宮崎公演にわざわざあかねが訪れ、有馬については解釈不一致で重くステージの上ではルビーに敵わないと現実的です。ニノはアイが永遠に最高のアイドルで居続けなきゃいけないのと凄みクリスマス:国立競技場で「B小町」ツアーファイナルです
快晴の当日何とニノが凶行に及びルビーを刺しますが、実はあかねが防刃ベストを着て入れ替わっており壱護に取り押さえられます。良介の恋人だったニノは推し変され闇に堕ち復讐ではない、アイがもし何者でもないただの子だったら私達ってなんだったの?ってなるじゃないと最早哀れです
あかねはルビーがアイは貴方と普通の友達になりたかったと言っており、誰が2人をそうさせたのか聞き出します。「B小町」のライブ中継をスマホで観ながらアクアと居る神木、全て実行犯ではなく周りにそうさせていたのです。自分の都合の為に手は一切汚さない教唆犯で人殺しより醜悪です
同じ眼を持つ2人、ルビーのそれは違うとし、アクアはルビーの未来の為にここで消えてくれとナイフを向けます。ここで神木を殺せば兄が人殺しというレッテルを貼られると神木は狡猾で、アクアは解決のたった一つの方法=自身を刺し神木の刀傷沙汰の末共に崖から転落死を装い2人は海に沈みます
海中で首を絞め合う2人、神木有利に見えましたがゴローの影に引き込まれ逝きアクアは僕の生きた理由は復讐の為じゃない、自分の妹を守る為に妹の一番傍に生まれたとし、今度はさりなより先に逝けるとにやけます
それでもアイドルは止まれない…
病室のさりなが復活しさりなは「B小町」としてアイと共演しゴローが推すという世界線もあり、ツクヨミは「ゴローとアクア」二つの視点から二つの役を作ったが、精一杯生きたと諭し全てが星野アクアだったとアイ推しバッチに向かい言います
アクアは苦しみながらも「B小町」のうたがきこえる気がして逝きます。アクアの死体は現場から20キロ先で漁師が見つけ、あかねは真実を悟っており、君とならどこへでも堕ちていけたのにと海に花を手向けます。ニノは怖いくらい取り調べに素直に応じ事件の真相が明らかになっていきます
葬式で有馬は荒れ、ライブ中ずっとアクアの白いサイリウムを捜していたのです(アンタの推しの子になってみせる)。五反田はアクアの遺作をお蔵に出来るかと凄み鏑木も強行、映画はヒットし年間動員数6位でしたがルビーはあれから家から出なくなります
誰より泣き続けたルビーは立ち上がり歯を食い縛って心の整理なんて出来ないまま何も救われないまま死んでしまったアクアを時々思い出しながら自分の生きる意味を探す道を選びます。その悲劇性も相まりルビーは「B小町」としてついに東京ドームに立ち、彼女に救われる人も大勢います
過酷なアイドルという仕事をどうしようもないほど楽しいお仕事!と断言するルビーがママとおにいちゃんが照らしてくれた未来を行くと出掛けるところで【推しの子】は終わります
【推しの子】完結オマケマンガ
MEMちょ視点のオマケマンガが載っています
まとめ
アクアは核心に迫っていましたが凶行には及ばず、敢えて映画を完成させそれを見せる事が一番神木にとって効果的だと分かっていました。神木は全て教唆で実行犯ではなく罪を暴くのは非常に難しかったのです…そんな神木を消す為に最期にアクアが考えに考え抜いた結論が自刃からの事故死です
筋書きは神木がアクアを刺した事にし一緒に海に消えた2人、これで真相は定かではなくなりましたが、残された者はアクアの筋書き通りとしルビーは守られます…アクアの死は非常に衝撃的でしたが、【推しの子】全体で漂っていた彼の陰の部分がここで伏線回収されるのです
アイもアクアも失ったルビーの失意は計り知れません。それでもドームに立つ夢を叶え、例えどんな事が起ころうとも、嘘で塗り固めても誰かの為にアイドルを止めない姿勢は多くの人に勇気を与えました。アイドルやミュージシャンが身内の不幸があっても公演を強行するのもプロだからです
こういった非常に複雑であり儚いアイドルという職種、それでも前に進み続けるルビーの強い意志に感動しながら、彼女の今後に幸あらん事を願うばかりです
終わりに
如何だったでしょうか?芸能界・特にアイドルについて深掘りしていき時にコミカルに、時にシリアスにその舞台裏を描き切ったアクアの復讐譚、壮絶な中に何か感動が過る不思議な作品です。流行りの転生ネタを上手く盛り込み、センセーショナルな内容が人々に与えた影響は計り知れません…今までお付き合い頂きありがとうございました
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