前回までのあらすじ
雫は魔の山を「抱えていた期待を決して裏切らなかった」と満足し、祝杯を挙げアンディのカーヴから「第五の使徒」を見つけ出し敢えて飲まず、山下の夜の誘いも雫は不意にします。帰国するとローランから遠峰行方不明との報で雫はアンディに連絡します
遠峰は気付くと病室におり高山病から人事不省で眠ってしまいハウワーが病院まで運んでくれたのです。遠峰はマキに電話で「第五の使徒」を用意させローランは遠峰からのメッセージを雫に託し富士の別荘で例の口上から雫先攻で勝負が始まります…
「第五の使徒」対決決着
満を持しての雫でしたが飲むと即完璧に負けだと想起したのはアルプス最高峰=モンブランで「モンラッシュ」’00年にロベールは辛口、いささか不可解とし、後攻の遠峰既に負けは無くなります。遠峰も飲み山で母に絞め殺される所を豊多香に救われ山頂へ、表現は’’試練’’で’’達成感’’です
同じ「モンラッシュ」でもミッシェル・コランドレジュのそれは見事「第五の使徒」で雫はその差を優しさと苦しさの違いだと納得です。3勝2敗とした遠峰ですが奢る事無く去り、実は遠峰も雫のワインをギリギリまでセレクトしており紙一重だったのです
ワイン事業部で慰められ(笑)モノポールで慰労会、ブラインドコーナーで例の山下もちゃっかりおり盛り上がり、三回目は雫が志願、ケン・ドーンの絵画そのものだと完全復活です。高杉はお見合いで令嬢とワイン談議で相手の高級志向に嫌気が差しワインは値段で選ぶものじゃないと改心しています
父に好きな子は?と問われ高杉はみやびを想うも雫が好きだと半ば諦めており、父は当分見合い話は持ち込まんと複雑です
萌黄には萌黄の良さがある
萌黄の焼き鳥屋で飲み、みやびは過去の回想から萌黄が今でも高杉が好きだと見抜きます。例のお見合いで先方は高杉の事を気に入りワインパーティーに誘われ、高杉はみやびに一緒に行ってくれないか?と助け船を出します。ところが美島から招集で行かれなくなりみやびは敢えて萌黄を代理とします
場違い感がある萌黄ですが高杉がフォローし百合絵は強硬手段で萌黄と引き離し更にアクシデントで服を汚してしまいます。すると高杉が急遽コサージュで胸元を彩り華やかに変身、百合絵は更に悪事を…とブラインド・テイスティングの余興に萌黄を指名します
萌黄は素朴ながら素晴らしい表現をし遠峰絶賛、セレクトしたのは彼で「甲州きいろ香」’07年だったのです。このワインが幸せの青い鳥でありますようにと盛り上がり、高杉は二人で二次会でモノポールを約束します
一方みやびが美島とギルマールが結婚すると騒ぎ、披露パーティーで真壁に加え秋・静寂もおり二人も婚約と目出度いです。美島は余興として5本のワインとマリアージュで「物語」を表現、雫は「十二使徒」に秘められたもう一つの意味を見て人の生きる様そのものだと感じ決して負けられないと燃えます
「フード&ワインショー」初参加で大勝負
ワイン事業部が東京ビッグサイトで開催される「フード&ワインショー」に初参加となり準備期間は10日間です。’’食’’ブースと絶妙なマリアージュがコンセプトでほぼ大手が決まっており残る選択肢は3カ所です。当然フレンチ一択ですが視察に行き最後の一軒は中華の「音羽楼」です
ファミレス系のチェーン店の割に品揃え良く、料理を前に二人はひと口も食べず後にし林が追いかけて来ます。長介と喧嘩腰になり挟まれた雫ダブルパンチの不運(笑)誤解について雫は化学調味料を大量に使っていると看破します。厨房を覗くと確かに化学調味料が使われており折角の食材も台無しです
ビジネスとしては成立もワインとのマリアージュとなると話は別と厳しい雫、すると長介とも分かり合い(笑)ワイン事業部にプロデュースを依頼して来ます!林は志高く意気投合、望んでいたパートナーを得る事が出来ますが大変なのはこれからで中華とのマリアージュは大きな課題だらけです
早速林がフットワーク軽く化学調味料を使わないメニューを持参、ショーには30品出したいようで試食しマリアージュを考えますが難航、ここで伊ワインと言えば長介無双です!伊ワインの良さを語り今回はこれで攻めます。長介「ファンタスティコ‼」も飛び出し絶好調です(笑)
父の哀しい過去を語る林、雫は「グラヴェッロ」と同じ方法論と説き中華とイタリアンの共通点を探せばそれに合ったワインは地元に必ずあるという結論で飲んで食べてあらゆる手を尽くします。1週間後いよいよショー当日となり後はお客さんがどう評価してくれるか?という所でこの巻は終わります
まとめ
「第五の使徒」対決は先攻の雫が飲んで即痛恨の敗北を悟り、同じ「モンラッシュ」でも遠峰のチョイスが当たりです。今回明暗を分けたのが雫側は始終穏やかな旅だったのに対し死の際まで行った遠峰のリスキーさが却って「第五の使徒」に近づく事となり、諸刃の剣ながら命懸けの遠峰らしい勝利です
これで3勝2敗とした遠峰ですが油断する事もなく、ますます雫追い詰められますが、美島の計らいで使徒探しの極意も悟りここからの巻き返しに期待しましょう。萌黄の良さを見出した高杉、二人が上手くいってくれる事を祈るのみです
ワイン事業部としては「フード&ワインショー」初参加で大勝負となり既に大手に抑えられており選択肢が少ない中、中華の「音羽楼」と組む事になります。化学調味料を見抜いた二人も凄いですが、その事から翻意しそれ抜きの料理を即用意する林のフットワークの軽さが光ります
忘れがちですが雫は太陽ビールのワイン事業部に所属、本業も頑張って貰わなければなりません(笑)ここでその才覚を発揮し爪痕を残す事が出来るか興味深いですね!19巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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