前回までのあらすじ
G.Sからひと月半、雑誌にも大々的に伝説のライブと取り上げられる中、夜コユキにオバチャンから電話が掛かって来ます。呼び出しを食らい翌日出向くと、なんとレオンがコユキを全米ソロデビューさせたいと一席設けます…
BECKメンバーはバラバラに…
コユキはレオンからの誘いを迷いなく断ります！彼のレーベルからは何枚もゴールドディスクが出ており、成功は約束されたようなもの、しかしコユキはその話を蹴ってしまうのです
オバチャンとの飲みの席でサクともうあんなライブは出来ないだろうと語るコユキ、竜介は釣り堀から消えて消息不明です。レオンは竜介を消せと命じます
BECKも自然消滅して淡々と過ぎる日々…コユキはNC-17に平くんが正式参加という記事を見せられます。千葉もバンドからは脚を洗いラーメン屋の修行をすると意気込んでいます
そして止めの一発でサクから転校の話を聞かされます！BECKは本当にバラバラになってしまうのです！コユキは弘美から話があると言われ、ひょっとして告られると思いますが、勘違いで実は弘美はサクのことが好きだったのです
コユキはクラスメイトのやっているバンドのヘルプを頼まれ、久しぶりにライブに出ます！一人格の違いを見せつけ、BECKのメンバーが物凄いメンツだったことを思い知らされます
なんとかBECK再始動の活路を見出したい…
サクとの別れの日、真帆と弘美とのダブルデートで宴会をし、斉藤さんも乱入（笑）、解散し、本当にBECKもバラバラ…と思っていると、コユキの家にサクが現れます！コユキにとってサクは本当に親友で、一番心おきなく語らい合える友なのです
いよいよ別れの時、サクとの道すがら、サクはバイトで資金を貯め、必ず上京し、オリジナルメンバーでBECKを復活させると決意します。一人になったコユキは涙し、そして堅い決意をするのです
真帆の先手もあり、コユキは千葉にBECK再結成の話をしに行きます。千葉は未だに夢のことを気にしており、本音は戻りたいのですが、竜介とは仲直り出来ないと言います
NC-17はインディーズながら２０万枚を売り上げる人気バンドです。平くんを説得しようと無謀にもライブに出向き、そのライブに圧倒されます。意を決して平くんに再結成の件を話すと、平くんはコユキが言いに来た時だけOKを出そうと思っていたと語ります
しかし、条件としては、平くん、竜介、千葉、サク、コユキの５人のオリジナルメンバーが集まった場合だけで、それ以外は一切かかわりたくないと断言します！こうなると問題は竜介です
コユキ、千葉、真帆はクリスティ作石のサイン会に竜介が来ると読み、待ち伏せしますが、竜介はどうやら海外にいるようです
オリジナルメンバーにこだわるBECK、再始動へ…！
春になり、バイトに勤しむコユキ。NC-17のライブで千葉はダイブし暴れており、平くんにコユキの作ったデモ曲を渡します。平くんはコユキの曲を聴き、人気バンドのNC-17を抜けてBECKに戻ることを決意します！
サクもなんとか親を説得し、上京してきます！早くも竜介抜きでスタジオに入るBECKメンバー、うずうずしています！竜介の穴は如何ともし難いものはありますが、あの伝説を作ったBECKが帰ってくるのです！
早速平くんの伝手でライブに出演するBECKですが、竜介不在のプレッシャーを感じるコユキの出来は最悪でした。しかし打ち上げでジェネレーション６９のマーちゃん（元ネタは現クロマニヨンズのマーシー）からイベントへの誘いを受けます！皆グレイトフルサウンド（以下G.S）での伝説のライブが忘れられないのです！
竜介の消息を辿ると、ニューヨークが浮かび上がります。また、レオン・サイクスとの賭けの件を初めて年少組に明かし、レオンもニューヨークにいる事実…竜介はジョン・リー・デイヴィスに再び会うために路上ライブ等を繰り返し、ついに再会します！
BECKのライブは竜介の穴は埋めようがない中、コユキのボーカルがなんとかその穴を埋めようとしています。千葉はついに例の夢を観て、平くんに伝えます
コユキにオバチャンからアメリカツアーのオファーが来ていると電話で知らされたところでこの巻は終わります
まとめ
バンドというものは様々な想いを抱えた人達の集合体です。ましてBECKのような様々な偶然が重なり合って出来た奇跡的なバンド、そう簡単にあの伝説のライブを再現出来る訳もありません
音楽・バンドで食っていくとなると、メジャー契約やCDリリース、ツアー、テレビ出演等一見華やかな舞台ばかり思い浮かびますが、実際は売れているバンドはほんの一握りで、BECKのようにメンバーが離散し、自然消滅してしまうなんてこともよくあることでしょう
しかし、G.Sでの伝説のライブを経験したメンバーも、その光景を目にした者も、強烈なインパクトが残っているようで、あくまでオリジナルメンバーにこだわったBECK再結成に向けて話は転がり始めます
バンドではよく脱退とか加入とか人の出入りで話題になることがありますが、この「オリジナルメンバー」というワードはそのバンドの歴史では非常に重要なことだと思います。如何にルックスがいいとか、テクニックがあるメンバーが加入したところで、初期メンバー・初期衝動に敵う者はいないのです
BECKのように５人のケミストリーをスパークさせて成り立っていたバンドは、やはりオリジナルメンバーあってのもので、４人とは言え再始動したことは万感の想いだったことでしょう。特に平くんはNC-17で成功は約束されたようなものを蹴ってまでBECKにこだわる点が美しい話です
竜介不在が響くBECKになんと全米ツアーオファーというニュースが舞い降りて来ます！果たしてこれが吉と出るのか…続きもコミックスで是非！！
おまけ
BECKの関連書籍の中に THE GUIDE BOOK ００があります。こちらは前作同様のBECKの元ネタ等興味深い内容多数掲載されていますが、何といっても作者がレッチリと逢ったという話の読み切り漫画が貴重です！是非手に取って読んで頂きたいです
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