前回までのあらすじ
働きものの有里は女気のない職場で雑務に追われ、倒れてしまい貧血・過労です。早く帰され雪が舞う中、OLとの違いを感じつつクラブに戻り広報の仕事で達海を撮ります。チームの勝ち負けで一喜一憂する情熱注げて感動できる職場はここしかないと…
90分間全力疾走できる選手等いない、お前もフットボーラーならそんぐらい覚えておけと偉そうに語る達海、いよいよキャンプが始まります…
キャンプで自習!?
貧乏クラブのETUのキャンプ地は南国ではなく東京の埋め立て地です。黒田と杉江は村越の件で反発しており、達海も最初の課題はそこだと感じます。達海がキャンプ初日のメニューは自習と宣言します!コーチ陣も下がり、村越からは口出し禁止とします
決まずい空気の中緑川がGK陣で先に動き始め、残りは黒田が仮キャプテンとして3-2のボール回しを始めます。達海が人間観察を続けると、赤崎と椿が勝手に自己練を始めてしまい揉めます。先日のミニゲームの件もあり大きく出る赤崎、空気最悪な中、達海は嬉しそうです
達海はボールを回収し始め、1個だけで練習しろと迫ります。赤崎と黒田は荒れ、緑川や世良が意見を出す中乱闘に発展、そこにある男が登場します。王子は余裕綽々で、面白いのはジーノが来た途端この場が収まった事です
来週にはチャンピオンチーム:東京ヴィクトリーとのプレシーズンマッチもあり、いち早くスタメン確定と迫る後藤に達海はスタメンは大体固まってきたと自信げです。椿は期待も込めていい背番号を貰っていますがこのキャンプではからきし駄目です
ジーノが別メニュー調整と余裕ぶっている為、達海が挑発すると3-3のオフェンスで力を証明すると豪語します
プレシーズンマッチ
ジーノ・赤崎・椿VS村越・黒田・杉江となり、ジーノは引き立て役…王子の犬になって貰おうと2人を飼い慣らします。とにかく椿がデタラメに走り回り、王子は唐突に鋭いパスを繰り出し椿との相性の良さをアピールします。スピードとスタミナだけだろと蔑む村越にジーノは失望し、いつもの鋭さがないと単身ゴールを決めてしまいます
いよいよヴィクトリー戦、久々のゴロー達の参戦にコータ達も驚き、ゴローは達海のユニフォームで自慢げです。ロッカーでは選手が揉める中達海は俺の作戦に乗っかれば引き分けまで持ち込ませると煽ります。大歓声の中、キャプテンマークを付けているのはジーノです
ダンディーな平泉と監督同士握手し、持田は若手起用やジーノキャプテンに面白そうじゃんと意気上がります。ジーノの今日の相手は三雲で、早速挑発します。日本代表の持田の存在感は絶大で、レオナルドに絶妙パスを繰り出します。達海は作戦としてボールを奪ったらとにかく1回ジーノに預ける事と命じていました
ジーノはシャリッチに仕掛け、何かと右サイドに突っかかります。中央スペースが空くと椿が疾風の如く飛んできます。秋森を抜く抜群のスピードで、赤崎のシュートは僅かに外れます。椿の不安定さについて、回想から達海と夜のグラウンドでの邂逅が語られ、チキンである事が判明します
達海に見られているとからきし駄目になる椿、紅白戦での活躍は達海の言っていたジャイキリがその気にさせたのです。変わりたいという椿、コンプレックスを持っている奴は強いぜと達海は評し、一回のプレーで観客を酔わせろ、お前ん中のジャイキリを起こせと話していました
動き始めた試合
達海と同じ7番という事もあり、ゴローは椿の活躍に胸躍ります。好調の椿に対し持田は忠告をし、先程のパターンから椿を走らせようとすると、持田が上手くコースに入り椿を転ばせようとします。それでも椿は奮起し止まらず、流石の三雲も椿をチェックするしかありません
これでフリーになったジーノは値千金のゴールを決めETU先制です。早速平泉は三雲とシャリッチに指示を出し、三雲のマークマンとしてレギュラーを勝ち取ったプライドを上手く利用されたと感じます。それでも所詮奇襲だとこちらが動じるレベルではないと平静です
ついにボランチの受け渡しがなされ作戦がバレ、達海は宮野を準備させ先手先手でいかねえとと油断しません。持田は城西に向こうのキーマンは王子様じゃないと見抜き、早速狡猾にファールを誘い椿にイエローが出ます。FKを蹴るのは確実に持田の中、緑川は分かっていても止められずヴィクトリーが同点とするところでこの巻は終わります
まとめ
波乱のキャンプは何と自習という荒療治に出た達海、これにも意図はあり、キャプテンシーを発揮する村越も1チームメイトと同列とし、その中で誰が先陣を切るか試していたのです。何かと赤崎と黒田がぶつかる中、ジーノの登場で丸く収まるのが不思議です
大言壮語するだけありジーノの実力は本物で、10番の王子として抜群のパス精度を誇ります。達海は紅白戦で好調だった椿を気に入り、例の夜のくだりでチキンである事を見抜き、ジャイキリを起こせとハッパを掛けます。これが椿の不安定な気持ちを一気に変化させます
ヴィクトリー戦ではキャプテン:ジーノという目立つ選手がマークマンの三雲ではなくシャリッチに突っ掛け、プライドが邪魔する三雲は受け渡しが出来ず釣られ、椿の独走を許すという達海の作戦が見事に的中します。ところがこれで崩れないのがヴィクトリー、持田の狡猾なプレーとFKで同点です
東京ダービーは17連敗中といいとこなしのETU、プレシーズンマッチとはいえ、サポーターの為にも何としても勝ってシーズンに弾みを付けたいところです…3巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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