前回までのあらすじ
リチャードはフットボールの神様にデカイ貸しを作ったんだと諭し、そこから達海は指導者の道へ進みます。リチャードは今度こそ達海を世界一の監督にしたいんだと何度でも来ると語り、いつか去る日もあるのかと悲し気な有里に後藤が大事なのは今俺達はかけがえのない仲間だって事だと諭します…

H:ウズベキスタン戦
赤崎と椿はETUの営業用の車で送られこれは達海の指示で、手紙も「日本代表なんて無理。お前らは浅草代表だ」と感じ悪いです。代表チームに合流し、幼い頃から選ばれているエリートもいる中途中から選ばれた彼らはその輪に無理矢理にでも入っていかなければなりません
椿の自己紹介は散々で、剛田監督はオリンピックに出られないなんて思ってる国民などほとんどいないと厳しいです。志高く、選ばれし日本人1億何千万人の代表だと熱く語り椿は青くなります。練習で二人組を作る事になり、当然赤崎と…と思っているとかわされ、焦ると大阪の窪田が名乗り出ます
日本を代表して…という言葉が重い椿に窪田は自分の地元と大阪の代表のつもりだと言い達海の手紙が重なります。窪田は選手皆ルーツはそれぞれで、選手1人1人がそうした周りの人達の代表であればいいと語り椿は気が楽になります。窪田は今の会話で今日一日分喋った気がすると笑います
実践練習ではAチームでエースの細見が気を吐く中、椿達Bチームは伸び伸びプレーしています。取材では細見はトップ下を外された事を暗に示し、代表の記者ともなると突っ込み度合いも半端なく藤澤が心配になる中窪田のマイペースぶりで椿も難を凌ぎ、藤澤には本音を吐露し試合に出たい意欲を見せます
H・ウズベキスタン戦は超満員、流石に2人はベンチスタートです。赤崎は先輩風を吹かせますがそれでも新参者に変わりありません。気ままなブランも視察に来ています
後半椿投入でチームに変化が!
試合は前半窪田のスルーパスから大谷が蹴り込み日本先制も、危うい場面もあり1-0ながら油断出来ません。珍しくゴローとコータは結託しており、ETUの選手が地上波でプレーする事を期待しています。窪田は後半出場したらチームに縦の意識植え付けてと椿に頼みます
剛田は白木に諭され、こんな保守的なやり方ではオリンピックはおろかブランの所へ選手を送り込む事も出来んよなと案じます。後半同点に追いつかれ嫌な雰囲気の中、剛田は動き何と椿投入です!椿を応援する身内が逸る中益永と交替・ボランチでの起用です
基本形は4-4-2で攻め上がる時は三雲がアンカーとして残る4-1-3-2です。窪田は椿がチームに合流した時から皆認めていると声掛けしており、椿も凛々しい顔を見せます。綿谷から椿は縦の意識だと1人抜いていきなり魅せ、一旦窪田から更に椿は上がりギリギリ折り返して大谷が惜しい場面を作りいい攻撃です
椿は剛田の抜擢に答えるように躍動し、フリーの草野はフカしますが惜しい攻撃です。細見はこのチームに攻撃のスイッチを入れるのは俺の役割だったのに椿に取って代わられようとしているのか?と危惧します。周りの椿評の良さから一緒にプレーして人を巻き込む力があると認めます
A:カタール戦へ
細見→椿はオフサイドなく椿は振り切るとファールを貰いPKです!椿はPKを細見に譲りド真ん中に蹴り込み2-1で勝ち越しです。このまま笛でウズベキスタンを撃破、椿は初出場にしては上出来で皆から褒められ、笑っていたと言われ五輪代表でのプレーを楽しめたんだと実感します
不調だった細見が椿との連携をきっかけに結果を出せた事は椿にとって代表のピッチで自分らしいプレーが出来た証で、であればどんなチームでも必要とされる存在になれると藤澤は感じます。ETU若手観戦組は鹿島戦に向けて気張る中達海に2人が出たら呼んでと言われていた事をすっかり忘れ謝りに行きます
鹿島戦でチームOKKOは椿の出来を褒め俺達の応援力だと確信します。羽田達の謹慎明けがジャパンカップ2連戦後と決まり、ゴローは仮リーダーとして燃えます。同郷で鹿島のレジェンドについてガブが語り、ブラジルでも鹿島はアイルトンが作ったクラブという認識です
じいさん3人組がおばちゃんにカップ戦について語り、五味が復帰した鹿島と対します。一方椿はカタール入りし、発展した街並みに驚きます。初アウェーがカタールなんて恵まれてると常連組に言われ人生の経験値が比べものにならないと感じつつ、もう「アウェーだから」なんて言い訳はできないよねと窪田です
オイルマネーで設備も充実、綿谷はカップ戦の結果を嫌味ったらしく0-2で鹿島が勝ったと自慢げです。綿谷はこんな事で動揺するなと諭し、椿はショックながら今は代表選手としてチームや監督を信じ日本に勝利を持ち帰る事だと凄みスタメン起用される場面でこの巻は終わります
まとめ
満を持して椿の日本代表編が始まります。五輪出場を目指すU-22代表は世代別で選ばれて来たエリート達の中に新参者のETU選手が加わる形で、椿はオドオドしていましたが、似た雰囲気の窪田と意気投合しチームに溶け込む事が出来ます
代表に選ばれた時点でもう椿はある程度認められた存在なのです。結果も出し、剛田にジョーカーとして起用され、椿はここでも存在感を放ちます。エースが霞む程の活躍でPK奪取、停滞していたチームを縦に促進させたのはまぎれもなく椿で、知る者は皆彼を誇ります
以前も語られましたが、周りの人の期待を背に日本を代表して世界と戦うという壮大な物語、国を背負うという重圧は凄まじい中、あのチキンの椿が楽しんでプレー出来た事は喜ばしい事です。本筋のジャパンカップ戦で鹿島に敗れたETU、今後もこの代表編は並行して描かれますのでお楽しみに!
A:カタール戦ではついにスタメン起用の椿、彼の急成長を見守りましょう…29巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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