前回までのあらすじ
オイルマネーで設備も充実、綿谷はカップ戦の結果を嫌味ったらしく0-2で鹿島が勝ったと自慢げです。綿谷はこんな事で動揺するなと諭し、椿はショックながら今は代表選手としてチームや監督を信じ日本に勝利を持ち帰る事だと凄みスタメン起用されます…

椿、獅子奮迅の活躍
カタール戦でも窪田‐椿ラインは機能し良い連携を見せます。藤澤の回想ではブランの囲み取材のような形から椿の事を聞こうとして弾みで倒れ、ブランが助け起こし高感度UPです。ブランはこの喧騒から抜け出せた事の礼をし、君の質問にひとつだけ答えるとします
想像を超えた面白いプレーがあったか問うと、ボールを繋ぐ事でどんどん仲が良くなっていった所と答え、まぎれもなく2人の事だと確信します。藤澤はこの試合次第で飛び級でのA代表入りも有り得ると期待し、事実椿が得点を決めこのコンビの始まりは五輪最終予選だったなんて言われる日も近いと感じます
代表は一時解散となり、カタール相手に1G1A、ウズベク戦でもPK奪取と結果を残した椿に細見は早く海外出ろと期待します。赤崎は結果を残せず、ETUで結果を出しこのチームに戻って来ると吠えます。赤崎は椿をライバルと認め、機内でイメトレすると聞かず椿は話し相手がおらず寂しいです(笑)
ジャパンカップは鹿島に0-2で敗れ後がない中、気合が入るETUも、代表組が戻って試合中継を見ると鹿島の圧倒的なサッカーで0-5です。笠野はいよいよ鹿島が目を覚ましたかと感じます。ところが翌日代表効果か練習場には観客が多く、椿は温かく迎えられます
チームに漂う妙な空気感
達海は切り替えて次のリーグ戦の浦和に勝つ事に集中し、記者達も思ったより雰囲気いいなと意外です。山井は鹿島の強さが尋常じゃなかったとし、江田・綿谷・アンデルソン・岩淵に加え五味が戻って来たのが大きく、選手の目の色が、チームとしての迫力が違うと評します
村越は同い年・同ポジションでキャプテンの為意識し、鹿島との大きな差は五味に感じた選手としての差そのものなんじゃないかと感じます。笠野は後藤にチーム事情を聞くと、悪くはないとしつつ達海は仏頂面です。ロッカーでガブは荒れており、黒田や堀田を酷評しますが、そこから連鎖的に空気が悪くなります
そこで丹波が去年15位のチームがここまでやれてるのは出来過ぎで十分良くやってるとし、村越に促すといつものようにチームをまとめますが、何か本心で語れたのか不安になり、事実杉江は浮かない表情です。達海は厳しい顔である決意をします
ゴローはコールリーダーの重責から解放されてチームを勝たせられなかった事を悔いています。すると店に羽田が現れ礼を言いに来ます。10位浦和は相変わらず超満員、5位のETUは五輪組の復帰もあり有利です。藤澤は今まで節目毎に達海が奇計を施しチームを改革して来ましたが今回は何もしていない事を不審がります
達海は的確な指示を出し意気上がるチーム、ダイスラーは鹿島にあそこまでやられて胸中穏やかではあるまいとします。ゴール裏には羽田とゴローの二枚看板です
今日はあいつらと一緒に戦わない
羽田はサングラスを外し男前で、淡々と俺達の応援を胸を張って堂々とやろうとし、浦和の圧倒的応援に対し、コータは先日の2人の和解の件を思い出し、羽田は改心し応援にも色んな形があっていい事に気付き、老若男女が一体となったスタンドに出来たのはゴローのお陰だと礼を告げます
クラブとも和解した羽田はサポも手を取り合おうと結託し、妻も納得しETUのサポは日本一だって言われるくらいチームを盛り上げておいでと後押しします。羽田はこの応援が届くと信じるしかないと腹を括り最良の形だと信じています
達海は浦和の高いモチベーションに対しどんだけの準備をしてきた訳?と懐疑的です。まるでボールが落ち着かず、球際でことごとく負け藤澤はコンディション調整が上手くいってなかったの?と心配します。松原は今日の達海は冷めていると見抜くと、今日はあいつらと一緒に戦わないとまで言うのです
ジーノと椿は徹底マークでファウル覚悟で潰しに来て、達海は鹿島戦以降のETUにグッときてないと吐露します。チーム全体に漂っているあの妙な空気感て一体何なのとし、コーチ陣の中で金田のみ同調します。すかさず失点し、椿はA代表の越後に格の違いを見せられ圧倒されます
藤澤は赤崎・椿に続く3人目の動きが無いETUに危機感を覚え、達海が何故動かないのか疑念を感じます。佐野がディフェンスの修正を図ろうとすると杉江は気丈に自信を持って前目で攻めろと鼓舞、村越は五味のようになるにはどうしたらいい?と葛藤します
有里は達海がチームを試していると語り、変わったつもりが一番変わらなきゃいけない所が昔のままだったのかもしれないと後藤に話します。これ以上酷い試合やらかすのはサポにも相手にも失礼だと殿山・夏木INで何とよりによって村越が下げられる場面でこの巻は終わります
まとめ
カタール戦でも結果を出した椿、華々しい活躍にあの細見すら目を瞠り期待しています。五輪代表として得るものも多かった椿は充実の内容でしたが、肝心のETUが躓きます。鹿島とのジャパンカップ2連戦を0-2、0-5と完敗してしまうのです
代表期間という事もあり主力2人がいなかったのもありますが、それは相手にも言える事で、鹿島の尋常じゃない強さが際立ちます。特に五味というETUで言う村越の存在が非常に光っており、比べる村越はその差を痛感します
代表2人も戻って来て仕切り直しの浦和戦、サポ側も結託し何か一つになった感がありましたが、ETUはここで苦境に陥ります。何かちぐはぐで、Aとはいえ全くゲームをコントロール出来ず、達海は今日はあいつらと一緒に戦わないとまで言うのです!
5位と好位置につけているだけに、ここでの足踏みは痛いですが、長いリーグ戦で浮き沈みはあって当然です。今まで事あるごとに奇計でチームを混乱させつつ一つにまとめて来た達海、きっと何か打開策を考えている事でしょうが、果たしてどんなものなのでしょうか?30巻に続きます…
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