前回までのあらすじ
帝国VS同盟となりあのミッターマイヤーが押されています!
前衛は殺しまくり孤立、モートン・カールセンが双頭に防御で対しファーレンハイトはがら空きの後ろを狙いますが伏兵の存在を悟り自重します。その伏兵がなんとユリアンで小さな援軍は少しだけ役に立ちます…

ランテマリオ星域会戦の意外な幕切れ
双頭の蛇に対しビュコックは完全な防御陣、3倍もの敵と5分としスーパーフレアを上手に使っています。ラインハルトはヒルダに助言を請い、敵の消極性は「引き分ける為」戦っていると看破、同盟が和睦を結びたいと読みオーベルシュタインは老練な用兵家に徹しられると厄介だと一致します
ここで武勲を立てたい帝国若手は焦り、帝国優位ですがあと一歩決定打に欠けビッテンフェルト投入です!スーパーフレアをハルバーシュタットが猪突猛進、流されながらも強引に突破し紡錘陣形で圧倒、同盟は分断され勝負ありです。ビュコックの自殺を止めるチュンは老体には責任があると諭します
すると反対方向よりヤン艦隊が現れ窮地を救い、ラインハルトの覇気が急激に溢れ出します。同盟の挟撃に大混乱の帝国ですが、ラインハルトは秩序を保って後退せよと冷静で、彼はもうじき全宇宙を手に入れようとしているのに何もお持ちでない、戦いに飢えているとヒルダは感じます
ビュコックにユリアンの活躍を聞かされたヤンは首都星防衛に奮戦します
神出鬼没の「ヤン・イレギュラーズ」
帝国はガンダルヴァ星系に移り橋頭保とします。ユリアンは腐敗する同盟の新たな英雄に祭り上げられヤンも元帥に昇進、史上最年少です!燃えるアイランズにヤンは帝国唯一の弱点=ラインハルトが独身な点を挙げ直接対決を決意します。マスコミの取材攻勢をフレデリカが救います
ヤンを煽るシェーンコップに最悪の民主政治でも最良の専制政治に勝ると考え、敢えてトリューニヒトの為にラインハルトと戦うのさと返します。メルカッツ・モートン・カールセンも加わりヤン艦隊は充実、「ヤン・イレギュラーズ」と呼ばれるようになります
ヤンの作戦は大成功し後世から「軍事活動上の芸術」と称される事になります。それは帝国の補給線を絶つ事で、神出鬼没のヤン艦隊の各個撃破戦法です。まずはシュタインメッツがブラックホールを後背にした見た事もない陣形で対され、部下が次々に倒れればラインハルトが出て来るという寸法です
ヒルダはエミールを従者としラインハルトを支え、彼の心の拠り所がヤンとの戦いだけにはさせないと苦心します。オーベル~は近隣の提督を向かわせる算段ですが、その暇があるか疑問です。レンネンカンプが3時間で到着が予想され、ヤンは2時間で敵を破り1時間で逃げると攻撃開始です
「神々の黄昏」作戦の最終決戦…バーミリオン星域会戦へ
フィッシャーの巧みな艦隊運用で陣形がみるみる変化し半包囲、遊兵率が75%からほぼ0%となり、シュタイン~がブラックホール側に前進すると半包囲され異常な強さです。シュタイン~は散り散りに逃げ出しレンネン~到着、ヤンは連戦に切り替えます
シュタイン~が残したコンテナを見てレンネン~は罠だと焦り、そこを反転射撃で2割を失わせヤンはコンテナを回収して本格的に逃げ去っていました。レンネン~は先の要塞攻略戦でのコンテナ爆破が過り罠だと感じたのです…ヤンはまるで心理学者のような発想の柔軟性を誇ります
コーネフがポプランに語ったように「俺達が国を守っている」という実感があり、まぎれもなく銀河最強艦隊です。ラインハルトの逆鱗に触れレンネン~をイゼルローンのルッツと交替させようとするとヒルダが3つの理由から反対し、イゼルローンが左遷先と軽視されかねないと正論です
ヒルダの言を入れレンネン~は首の皮一枚助かりますがヤンへの屈辱に涙します。すると今度はワーレンが敗れたとの報が入って来ます!これはワーレンの案で補給線に近い基地を占領していけばいずれヤンに辿り着き、補給問題も解決するというもので、ラインハルトも許可を出していました
ワーレンは堅実に敵基地を占領していき、タッシリ基地でヤン艦隊の痕跡を発見、後方を取られ前方のコンテナが爆破、ワーレンは重傷を負いラインハルトの怒りも頂点に達します。このままでは埒が明かないのでラインハルト自身が囮となり各提督をガンダルヴァ星系から離れさせヤンと一騎打ちとします
ノッて来たところで各提督で包囲殲滅する算段です。ヒルダはウルヴァシーに残させ、本隊はゆっくりハイネセンに向かい必然的にヤンと相対する事になりヤンでも勝率は5割に満たないと全将兵に半日間の休暇を与え、ヤンはなけなしの勇気を振り絞りフレデリカに求婚します!
「神々の黄昏」作戦の最終決戦…バーミリオン星域会戦が始まろうとしているところでこの巻は終わります
まとめ
ヤンの強さが骨身に染みる巻でした。同盟で唯一ラインハルトと互角に戦えるヤンはビュコックを救うと、地の利を活かし帝国の補給線にある各提督を各個撃破しラインハルトの怒りは頂点に達します。「ヤン・イレギュラーズ」のこの活躍はコーネフが言うように「俺達が国を守っている」と兵達に錯覚させ無敗伝説は継続します
正に自由な手腕を発揮させたらこんなに厄介な者はいません。シュタイン~・レンネン~・ワーレン等猛者を手玉に取ってしまうヤンのそれは痛快で、強者に弱者が立ち向かう構図も見事です。このヤンの圧倒的強さがあってこそ帝国との均衡は保たれるのです
バーミリオン星域会戦の前の休暇でヤンはフレデリカに求婚しますが、不釣り合いに見えてフレデリカはヤンのファンクラブを作るくらい入れ込んでおり、相思相愛なのです…なけなしの勇気を振り絞ったヤンへの答えがどんなものなのか…最終決戦となる次巻以降もご期待下さい!21巻に続きます…
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