前回までのあらすじ
城西と伊達工が好ゲームを演じる中澤村が復帰、縁下の健闘を称えます。縁下はトイレでミスも多かった中後半は戦えたのに澤村を見て安心している自分に怒ります。山口も気合を入れてトイレに向かいます。中島は最後スローモーションだったと語り、もう一回やらせてくれと涙します
伊達工と城西が2セット目3‐4の中、烏野の次の相手がどっちだろうな?と試合を見守ります…
城西、伊達工下し準決勝へ
伊達工OB3年生は澤村達から1セット目は城西が獲ったと告げられます。伊達工の新兵器は1年大型セッター:黄金川ですが、まだ発展途上です。ところどころ拙さも見られますが、川渡のセットから及川のスパイクは伊達工の高い壁に阻まれ、黄金川が加わりー新しい鉄壁なのです
黄金川は見え見えのツーを見破られまだまだ甘いですが、ハマったら凄い武器となりそうです。同じく1年リベロの作並が黄金川を導き、置いて来るだけでスパイクは決まります。それでも城西はリードを保ち、大事な場面で及川のツーとマッチポイントです
ここで二口にスパイクが決まり、青根・黄金川との県内最強の’’3枚壁’’の登場です。黄金川はツーをフェイントではなく強打で加点しブレイクです。後一点取れば勝ちの決まる城西、179cmのエース・岩泉に対し191cm・191cm・184cmの鉄壁ブロックが迫ります
ところが岩泉は締めが甘いぜと黄金川の真ん中を射抜き2‐0で城西の勝利・準決勝進出です。茂庭達は伸びしろしかない後輩を激励し、練習相手する事になり喜びます。青根は次は必ず日向を止めると誓います。城西戦が決まり緊張が走る烏野、山口と谷地のやり取りで緊張の伝染が起こります
影山は日向に昔岩泉が及川に言っていた’’6人が強い方が強い’’という言葉にメンバーの力は’’足し算’’じゃなくいかに’’かけ算’’できるかってことだと語り、及川の能力を認めつつそれは烏野以外はだなと影山を認める日向、いよいよ春高準決勝:烏野VS城西の対決です
新生烏野、第1セット先取
早速火花を散らす及川と影山、谷地へのボールを清水が冷静に対処する等既に試合は始まっています。烏野は先レシーブを選択します。烏養は城西との相性の悪さを認めつつ、あの敗北を越えて来いと檄を飛ばします。初っ端から及川の鬼サーブです
澤村が超反応しますがネットを越え、落とされるも影山がファーストタッチ、速攻はないと思われた中西谷がトスし旭が強烈スパイク、新生・烏野の先制点です。影山の鬼サーブは僅かにハズレ、岩泉も強烈サーブを放つ中田中のアタックで加点です
更に月島のドシャットと互角の展開、日向のド緊張を感じた影山は蹴りを入れ冷静になれとお互い動揺している中、やっと新速攻が決まりここからスタートラインです。日向の移動攻撃にはレシーブで対応の城西、コースの打ち分けもでき最早マグレではありません
未だ烏野リードが続く中、日向のブロックに跳んだ松川はコースを絞りストレートを打たせ、カウンターを決めます。日向は溜めてお返しのブロックを決め、前回の経験が活きています。ここで及川の鬼サーブは最早スパイク同様の強さですがラインを割り烏野セットポイントです
冷静に24‐23と迫り、京谷が入ります。及川が金田一に上げようとしたトスを無理矢理京谷が横取りし、壊し屋と化しますが惜しくもアウトで烏野が第1セット取ります。2セット目も京谷はスタメン、及川のサーブはまたしてもラインを割りますが、威力は増したまま照準を合わせつつあります
諸刃の剣:京谷の脅威
ここで及川は狂犬:京谷を選択、オープン攻撃の高いトスをネット真横から超インナースパイクで加点します。3枚ブロックの横から切り込む形です。ダブルクイックから敢えてツーを選択する及川、城西側もまだ慣れない布陣なのです。しかし何だかんだ強引に3連続得点と京谷が入り攻撃のリズムが変わります
更に囮として機能、金田一の移動攻撃も決まります。しかし京谷は諸刃の剣でもあり、成功と失敗は紙一重です。及川は上手く京谷を操縦します。レシーブ乱れたと思わせて及川はワザとだとライトの京谷を選択、ブロック1.5枚となりブレイク、3点差です
ここで若干空気となっていた日向を何とバックアタックで使う影山ですが、及川に見破られブロックです。すると烏野ベンチは菅原準備、しかも影山との交代ではなく戦術的選手交代のようです。及川の恐ろしい鬼サーブが決まり、今度はネットインを西谷が対応、田中がブロックアウトで加点です
月島に代えて菅原投入となります。早速サーブを上手く前衛に落とし乱し、更にスパイクも好レシーブから日向が加点、菅原は機能しています。ローテの解説が入り、’’谷間’’を作らず積極的に点が取れる事に意味があると語られます
菅原は狡猾にサーブで京谷を執拗に狙い助走を牽制します。更に影山ではなく菅原がトスを上げる事で何と烏野は攻撃実質5枚の多彩さの中影山が決め戦術的ワンポイントツーセッターも機能します。16‐17と追い上げ、城西1回目のTO、早速京谷をレシーブから外し、存分にスパイクを打たせます
ここで菅原‐月島が交代、城西は京谷に球を集めます。スロースターターなのか徐々に京谷の精度が上がって来ます。日向の意識を翻弄する等及川は相変わらず狡猾です。烏養は2回目のTOを取り、京谷の攪乱で点を重ねながら時間を掛け調子も上げさせたと悟ります
何としてもこの流れを断ち切りたい烏野、京谷の鬼サーブが続く中、烏養が山口からの「俺に行かせて下さい」という無言のプレッシャーを感じるところでこの巻は終わります
まとめ
黄金川を加えた県内トップクラスの伊達工鉄壁ブロックを以てしても、総合力で上回る城西の実力が上で、結果的には2セット連取で烏野の準決勝の相手として再び立ち塞がります。練習試合も含めハイキュー!!内で一番対戦しているのが城西ですが、毎回陣容や展開は異なります
個々の能力アップを図った烏野は持ち前の多彩な攻撃力が光り、総合力で勝る城西に1セット先取です。ここで以前少し出ていた狂犬:京谷が出て来ますが、彼がこの巻のキーマンとなります。安定感のある大人な城西の中で本能剥き出しの青い京谷の傑出した攻撃力が光ります
及川は敢えて京谷に球を集める事で攪乱に成功し、しかもスロースターターでもある京谷のエンジンが暖まります。烏野もワンポイントで菅原を使う事が機能し、影山とのツーセッターから攻撃の選択肢も増え、単純な影山の控えという扱い以上の重要な意味も持ちます
流れは城西に傾きつつある中このまま2セット目を落とすと分が悪い烏野、山口の無言の圧に烏養が出す答えとは…16巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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