「ハイキュー!!」30巻の数々の熱戦と成長譚~鋼メンタル:田中の超インナークロスで第1セット先取!音駒・狐爪は根性論というよりゲーマー脳…総合力で勝る音駒、先に3回戦進出~

前回までのあらすじ

OBがしまだマートの袋を掲げ上手く目に入り落ち着き、山口のサービスエースで逆転です。田中は全力でボールを追い諦めてる隙…余裕?が無いと大将だいしょうは説きます。小作の鬼サーブを澤村が吹かしますが影山稲荷崎側コート外まで行きトスを上げ、正にー’’諦めてる余裕は’’’’無い’’…ラストプレーとなります…

メンタルお化け・田中の葛藤

が決死のラスト強打でブロックアウト、正にエースの活躍で24‐23と烏野セットポイントです。ところが田中は3枚ブロックのシャットアウトで今日良いところがありません。あつむは不出来な田中狙いですが西谷がフォローし、今までやった事のない澤村のバックアタックでサーブを一本で切ります

田中の過去の回想から、粋がって入部し「堕ちた強豪 飛べない烏」という異名に苦しんだ過去が語られます。地力の差からこのセットは何としてもものにしたい烏野はサーブで崩し田中は再度阻まれブロックが鋭くなってきています。何度も田中は呼び込みますが、今度はストレートがOUTとツキもありません

心折れそうな場面でも田中は強靭なメンタルで吠えます。またしても田中が呼び込む中、月島を選択、吸い込みが決まり田中は挫けても仕方ない場面です。ここで日向は意図してか?田中のブロックを褒め、二人の連携ブロックでストレートを打たせ澤村がレシーブです

田中は半年に一回くらい来る限りなくメンタルがマイナスになった時自分は平凡なんだと悟り下を向く暇はあるのか?と再度レフトに呼び込みます

音駒の脳:狐爪を潰せ!

田中は脈アリの叶歌に乗り換える気は現状なく、初対面プロポーズまでした清水に一途なのです。田中のシンプルさ・一途さは人が思っているより難しい事なのです。できると信じた田中は恐れず超インナークロスを決め、27‐25で第1セットを捥ぎ取ります

叶歌は今までの田中の言動を思い出し、昔からまっすぐなところに惹かれ、やっぱり失恋したかもしれないと感じます。ここで音駒の昨晩の描写となり、狐爪は熱心ではないもののゲームのレベル上げ感覚でバレーは続けており、引きずり込んだ黒尾は多少罪悪感も感じています

狐爪日向という真逆のタイプを「攻略してみたい対象」として意識しています。時間戻ってCコートでは音駒VS早流川工さるかわこうぎょうで、猫又の元教え子である鹿尾ししおの下お互い硬い守備でラリーが続きます。そんな中大将だいしょう狐爪を走らせる為に敢えて一発で決めようとしてない気がすると察します

案の定鹿尾はメンタルよりフィジカルで音駒の’’脳’’を潰せと指示します。更に狐爪の回想では根性論の山本と喧嘩になり、冷静に分析して対処すべきと主張します。徐々にお互いの長所を悟り二人は良い関係になります。第2セットは早流川工がブレイクでリード、猫又鹿尾のチームの良さを感じます

音駒が先に3回戦進出

ところがこの「時間をかけて研磨狐爪を潰す」策に対し黒尾は俺達は音駒なのでそれに慣れてみせるよと気張ります。事実2セット目とはいえ狐爪は足にキテおりもつれたりもしています。セッター交代も視野に入れつつ、狐爪は巧みに敵前衛を誘導し、ステイブロッカーが定位置に留まる配置と見抜かれると反対側ライトに変更する柔軟さです

更に前のTOタイムアウトでは狐爪は相手の策を見抜いており、ワザとレシーブを乱し音駒メンバーが根性の使い手だからこそ出来る作戦です。意図的にレシーブの返球位置をズラしブロックを誘い、早流川工は操っていたつもりが操られていたと感じます

28‐28と競ったゲームとなり、狐爪は嫌いな根性論はおれには使えない必殺技だと感じますが、山本はなんだかんだ狐爪がいつもやり切っている事を知っています。狐爪はブロッカーにギリギリまで読ませない良いセットアップから福永が決め長いデュースを制し音駒勝利です

山本狐爪の頑張りを認め、根性見せたなと言いますが、狐爪は’’根性’’が使えるレベルじゃないと吠え、でもレベル上げはしてきた、やるからには強いBOSSとりたいじゃんと感じます。先に音駒が3回戦に進出し、ライバルの烏野を待つ格好となります

戻って烏野‐稲荷崎は7‐14と第2セットは劣勢です。あつむの二刀流サーブは凄まじく、2セット目からオーバーが苦手な西谷を狙っています。普通サーバーは西谷を避ける中、たぶん初めての狙われる屈辱だと澤村が感じるところでこの巻は終わります

まとめ

烏野メンバーの中で最もメンタルが強いのは田中です。抜群の身体能力やセンスがある訳ではないものの田中が活躍出来るのはその屈せぬ鋼メンタルです。今巻序盤ではそんな田中が折れかける程徹底的に阻まれますが、それでも田中は内から湧き出るものを抑えられず、ついには第1セット決勝打となる超インナークロスを放ちます

様々なタイプが描かれるハイキュー!!ですが、田中のようなチームを鼓舞し雰囲気を変える核弾頭は烏野の生命線です。何度叩かれても怯まず立ち向かう様は何か勇気を貰えます。叶歌はそんな田中に惹かれ、(清水に一途な田中を)受け入れここで初めて失恋したかもしれないと感じるのです

今巻後半は音駒・狐爪と根性論について描かれます。どこか冷めた狐爪ですが、ゲーム感覚で負けたくない想いは人一倍で、その独特の感性はスポーツ選手というよりはゲーマーですが、こういった感じ方もあるのかと興味深いですね

先に約束の3回戦進出を果たした音駒が待つ舞台へ烏野は辿り着けるでしょうか?初めて狙われる屈辱を感じる西谷の奮起が期待されます…31巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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