前回までのあらすじ
アキラはヒカルがプロの世界に来る、自身の目で何者なのか確かめようと決意します。学校にヒカルの母が今後の進路について相談しており、プロになるものの心配事は尽きません。囲碁部の和気あいあいとしたやり取りが羨ましいヒカル、でもやっとアキラと同じ世界に行けると勇みます…

新初段シリーズ:塔矢名人戦
和谷は伊角が九星会も院生も辞めたと話し、それでも院生師範は来年絶対受験しに来ると断言します。和谷はヒカルに記録係の仕事を教え、ヒカルはいずれ塔矢名人等有名プロとも手合い出来ると凄み、佐為はもう私に打たせてくれる気はないのだろうか?と感じます
塔矢名人は座間王座と王座戦でアキラの20連勝についても語ります。桑原はヒカルがプロ試験を受かっている事を悟り、以前すれ違った際ただならぬ気配を感じ、緒方が言う新しい波だと楽しみにしています。佐為は名だたるプロが待っているのは私ではなくヒカルなのだと気落ちします
碁会所では河合のお陰でプロになれたとからかわれ、ヒカルはまだプロの仕組みを分かっておらず囲碁新聞を貰って勉強します。アキラの新初段シリーズも見かけ、オレもこの一戦から始まるんだと気張ります。塔矢親子は取材を受け、アキラの連勝は26で止まりましたが多忙を極めます
塔矢名人は忙しい合間を縫って新初段シリーズの相手にヒカルを指名します!佐為は私に打たせて下さいと頼み、ヒカルはややこしい目にあうのはもうゴメンだと3人目のヤツに取り憑いてから打たせて貰えよと返し、佐為は愕然とします
桑原は緒方と会い、本因坊のタイトルは死守したようで、新初段シリーズのヒカルの碁に皆注目しています。和谷と越智も見に行き、更にアキラまで現れます。塔矢名人はアキラも見に来ているとヒカルに宣言し、幽玄の間に向かうと佐為が対局しようとしています
佐為ハンデ戦とするも塔矢名人勝利
桑原は緒方と賭けをし、ヒカルに1万円賭け、緒方は逆に塔矢名人に賭けます。5目半のハンデでは佐為有利なので、15目の差があれば佐為の実力もバレないと感じ、ついにヒカルは佐為に打たせます。佐為は早速20分も長考し、控室でも皆ヒカルの動向を気にかけています
佐為は攻め一辺倒で、塔矢名人は意外に警戒しています。荒れた碁に見えて案外奥が深いと感じる塔矢名人は見えない佐為の威圧感を感じます。結果は火を見るよりあきらかな黒の自滅でムチャが過ぎると評されますが、ヒカル投了後も桑原はオモシロイ碁じゃよとまた小僧に賭けると言う程です
桑原はヒカルが大きなハンデを課して打っていたと考えると納得がいくとし、塔矢名人もそれを見抜いており、次に打つ時を楽しみにしていると言われます
安い碁盤を高く売る悪徳商人
次打つ時は互先でと約束し、アキラは桑原にヒカルとの因縁について語り、アヤツをプロの世界に来させたのはキミという事かと合点します。ヒカルは佐為と言い合いとなり、秀策が自分で打とうとしなかった事について虎次郎はいい人だったからと庇います
佐為はヒカルの成長目覚ましく私は他の棋士との対局もままならないのに…と気落ちします。アマチュア碁フェスで佐為の気晴らしをさせようとすると、そこで高級碁盤を値を吊り上げ打っている悪徳商人がいます。佐為は素材がカヤではない事を見抜き、ついヒカルは嘘をついていると言ってしまいます
ヒカルは碁石を打つと音から明らかにカヤのそれとは違うもので、買い気だった客も去り、怒られるも更に本因坊秀策と署名された六百万の碁盤も売ろうとしており、佐為は偽物と気づきます。結局御器曽先生の紹介で碁盤屋を替えた事が原因と分かり、さっきの客が御器曽と指導碁を打ち劣勢です
諦めかけていましたが、佐為がまだダメじゃないと言うので引き継ぎ佐為は先程の件もあり怒っています。逆転出来たら秀策の碁盤を引っ込めろと約束し、佐為に打たせます。倉田先生は人気もあり自信家ですが、例のヒカルの一局の事を知り飛んでいきます
結局佐為が逆転勝ちし、倉田も現れた為みっともない碁を打ったと碁盤を崩し逃げ出します。ヒカルの話から例の碁盤を引っ込ませ、タイトルに追われるプロより下から上がって来るアキラのような者の方が怖いと話します。倉田は扇子に自慢げにサインを描きますが、ヒカルもサインし秀策の字に詳しいって変な奴と言われたところでこの巻は終わります
まとめ
新初段シリーズでは多忙を極めるあの塔矢名人がヒカルを指名して来ます。親子してヒカルを意識しているのです。自身の存在意義について葛藤している佐為ですが、塔矢名人とやれる絶好の機会だと譲らず、5目半のハンデでは逆に勝ってしまうので、15目差で勝つと気張りますが、やはり塔矢名人は強かったのです
ただ、佐為の意図も悟り、ヒカルは一目置かれ、ヒカルは相変わらず自身が打った訳ではないので複雑な心境です。鬱屈する佐為の為にもアマチュア碁フェスに赴くヒカル達ですが、そこで高級碁盤だと偽物を高額で売る悪徳商人がおり、佐為はすぐ偽物と見抜きます
素人目からはその違いが分からず、あのようなイベントで口が上手い商人に売られていては、勘違いして買ってしまう人もいるでしょう。怒った佐為は御器曽を囲碁でも手酷く攻め立て偽の秀策の碁盤も引っ込める事に成功します。倉田という自信家も現れ、賑やかになってきたプロの世界、13巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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