「ヒカルの碁」23巻の数々の熱戦と成長譚~大混戦の北斗杯最終日:日韓戦!大将戦:高永夏との一局は反目差の超接戦…ヒカルが碁を打つ理由が明らかに~

前回までのあらすじ

翌日日韓戦は当然の布陣になると踏んでいた全員がオーダーの変更に驚きます!特に観客は大将がアキラだと思って訪れていた為、納得がいきません。流石に高永夏コヨンハも驚き、そこまで秀策にこだわる理由を尋ねると、ヒカルがだってオレが碁を打つのはー××××××××××と答えアキラも動揺します…

大混戦の日韓戦

ニギリで先番はヒカル・やしろに決まります。倉田は大将戦を捨てたと非難され、何で最初から負けると決めてかかるのかと反論します。大盤解説の渡辺は観客はアキラの副将戦を望むだろうとしながら、ヒカルの大将戦に目を向けるとヒカルは健闘しており、何と高永夏コヨンハがキリを見せる等波乱です

反撃する手がないヒカル、まだ序盤です。渡辺は気合を入れ高らかにこの大将戦を中心に解説すると宣言します。やしろの父やしろの師匠と出くわし、やしろの父は囲碁界の将来に懐疑的ですが、ネット配信等盛況で師匠はそう悲観したもんでもないかもしれへんと感じます

ヌルイと感じた高永夏コヨンハでしたが、ヒカルは上手くノゾキを利かなくし、白の頭を叩きプレッシャーを掛けます。塔矢先生も会場に現れ、大盤解説がヒカルな事に驚きます。ビッグネームなので場が落ち着かない為検討室に向かい、アキラも激しい碁を打っています

塔矢先生はヒカル高永夏コヨンハに勝つかもしれない、ならば副将の自分も負ける訳にはいかないと考えていると推察します。アキラは鋭く踏み込み勝負をかけます。やしろ不利となると当然ヒカルが重要となる中、ぶった切ると強気の一手です

遠い過去と遠い未来をつなげる為…

白を切断し形勢がひっくり返ります。しかし巧みな高永夏コヨンハは上手く利用して黒の厚みを追いやり逃げ出します。高永夏コヨンハ塔矢先生がアキラを対等の力を持つ棋士と言われたがもう一人いるじゃないかと感じます

検討室では半目が2人の間で揺れてるなとし、倉田高永夏コヨンハへの敵愾心てきがいしんについて語ると、塔矢先生は秀策は存在しない…いや、まさにそのような人物はいるーと話し、ここでアキラ鋭く林日煥イムイルファンの投了が見えてきます

やしろは3目半程負けており、倉田は残るはヒカルだと対局室へ向かいます。楊海ヤンハイ塔矢先生に先程言いかけたのはネットのsaiの事ですか?と尋ねます。例の塔矢先生との一局は世界的に有名になっているのです。予想通りアキラ洪秀英ホンスヨンが勝ち、勝負は大将戦次第です

塔矢先生はsaiともう一度打ちたいと語り、秀策の亡霊のようなsaiが何故現れたのか楊海ヤンハイが疑問に感じると、塔矢先生は私と打つ為だよと返します。いよいよ大将戦も終局しますが、整地してみないと分からない混戦です。塔矢先生は検討室でそのままヒカルが成長した、自身と同じくsaiの強さを追っていると感じます

結果反目差で負けてしまったヒカル、大盤会場が荒れる中強気の高永夏コヨンハは対局前に碁を打つワケを言おうとしていたな?と問い、ヒカルは遠い過去と遠い未来をつなげる為にその為にオレはいるんだと涙します。高永夏コヨンハオレ達皆そうだろうと返し立ち去ります

室長ヒカルに来年の北斗杯にも勝ち上がってきて下さいとし、予想以上の大会の盛況ぶりに社長が正式に大会の続投を決定したようです。楊海ヤンハイ高永夏コヨンハの言葉からなぜ碁を打つのかもなぜ生きているのかも一緒じゃないかと合点します。ヒカルも誰もがーと感じ佐為の声が聞こえて来てヒカルの碁は終わります

番外編①藤原佐為VS塔矢アキラ

ヒカルに憑依したばかりの佐為アキラと碁が打てる事を喜びます。黒5目半のハンデも佐為の時代にはなかったルールです。佐為アキラがコスむ手を待っていると読み、ガンガン指示しヒカルも石の置き方は早くなったものの手つきはまだまだです

佐為は噛みつかれ意図した逆を突かれ、アキラを甘く見ていたと反省します。結果本気を出した佐為アキラは敵わずこの子は私を追ってどこまで成長してゆくのだろう?と感じます

時が経ち碁会所にアキラが現れ、北斗杯で2勝も2敗のヒカルの方が名を上げたとし、ヒカルが若獅子戦の前哨戦だとアキラに勝負を挑むところでこの番外編は終わります

番外編②庄司君っ!岡君っ!

庄司は院生で、先日の北斗杯での日本勢の頑張りを評しています。サボり屋の庄司と勉強熱心なのに同順位で焦るという構図です。来年の北斗杯に出る為にも若獅子戦を頑張りたいところですが、対戦表を見て戦慄します。よりによって庄司ヒカルと、アキラと当たるのです

あっという間に形勢決まり惨敗した2人、北斗杯を目標に大将で出たいと勇み、若獅子戦2回戦でヒカルアキラが当たります。2人の堂々とした対局を見て、若い2人はプロになりたい、そんで北斗杯に出るんだと若い芽が息吹くところでこの番外編は終わります

まとめ

北斗杯2日目:日韓戦はヒカル:大将という奇策に出た日本ですが、倉田には勝算があり、ヒカルも因縁の洪秀英ホンスヨンより秀作さげすんだ高永夏コヨンハと対戦出来て本望でしょう。ヒカルの碁終盤は特に対局の描写が熱く、碁が分かる人にはその力強さや一手一手の妙も感じられる圧巻の内容となっています

結果ヒカル高永夏コヨンハに僅か反目差で負ける訳ですが、お互い実力も認め、ヒカルはこの一局で更に成長を見せます。ヒカルが語っていた遠い過去と遠い未来をつなげる為にその為にオレはいるんだという言葉は、どの分野やどの競技にも言える事で、歴史は過去から未来へと永遠と連なっていくものだと感じさせます

番外編②でも更に若い世代の台頭を予感させ、囲碁の未来が明るい事を示し、ある意味マイナーな囲碁の世界を漫画という間口の広いジャンルで世に広めたヒカルの碁の功績は計り知れないです

終わりに

如何だったでしょうか?佐為という囲碁の天才に憑依されたヒカルの成長を描いて来たヒカルの碁、最終的に佐為ヒカルの下を去る訳ですが、その存在は大きく、強く影響を受けた者達の奮闘をリアルな盤上の決戦として描いた後半との対比という意味でも鮮やかに、簡潔に描き切った作品と言えるでしょう。これをきっかけに囲碁にも興味を持って頂きたいですね!今までご覧頂きありがとうございました

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