前回までのあらすじ
1回戦は岩名中で、三谷は早打ちで勝利し、次の岸本戦を見据えます。強さを悟った三谷は筒井にとうぶんズルはやめる、岸本と打ちたいから負けるなよと諭し、ヒカルも佐為無しで成長した姿を見せ、佐為が併せてアキラも成長していると感じます…

佐為に打たせるも自身の腕を試したくなるヒカル
筒井・ヒカルも順調に勝ち3-0で勝利です。ヒカルはアキラに佐為なしで打つ気です。すると岸本に日高が例のアキラへのいじめについて話し、更に辞める覚悟で三将になった事も語られ、盗み聞いていたヒカルも動揺します。この事からヒカルは思い直し佐為に打てと命じます
ついに2回戦:海王中です。アキラは動揺しており、蓋を取る手が震える程です。唐突に佐為は長考し、ヒカルが自分だったらここに打つのに…と焦れていると、アキラに打ち方がサマになってきたと言われます。三谷は岸本に挑発され、大将戦に恥じない一局にしてやると気張ります
ヒカルは佐為の長考中にどうしても自身の手を打ちたくなって11の八に打ちアキラとの差を知りたいのです。アキラもハッとし、佐為も面白い一手だと感じ、未熟ながらヒカルの意志がしっかり伝わって来て、成長を見守ります。するとアキラがふざけるなと声を荒げ、尹先生に諭されます
三谷は一子の取り合いになり、引いた三谷は岸本に気持ちで負ける、この先キミはくずれていくばかりさと言われ動揺します。アキラは結局ヒカルに圧勝し、以前のキミに垣間…神の一手を見たとさえ思ったのにと失望します。結局なすすべなく0-3で海王中の勝ちです
佐為にはうってつけのネット囲碁の世界
市河の碁会所ではアキラがプロになるという話で持ち切りです。NCC杯囲碁トーナメントに筒井とヒカルは赴き、テレビ中継もされる程の人気ぶりです。佐為との実力の差が身に染みたヒカルは佐為にも打たせたいがそうするとマグレ勝ちの王者になってしまう、いっそ変装するか?と思案します
するとネット囲碁のブースでのやり取りから佐為にうってつけだとヒカルは閃きます。三谷はあかりと打ち、筒井はヒカルがネット囲碁にハマった旨伝え、3人は団体戦はいいものだと実感します。ヒカルは三谷の姉のバイト先でネット囲碁を始め、早速ハンドルネームをsaiとし佐為に打たせます
アメリカ人がsaiから対局を申し込まれます。オランダ人からも凄腕と称され、saiの名は瞬く間に有名になっていきます。今度はzeldaという日本人に圧勝し、ヒカルが調子に乗ってチャットを打つと相手は自分は院生だと返して来ます
saiとakira
院生の和谷はプロ試験予選中もイライラして噂のアキラにもキレてしまいます。受験3回目という和谷がどうやらzeldaだったようで、明後日アキラと対戦となります。ネット囲碁界隈で世界的にsaiが有名となり、情報の無い中日本に行けば何か分かるかもしれないと皆感じます
和谷は昼間から打ちまくっているsaiに夏休みだから…子供では!?と勘繰ります。第20回国際アマチュア囲碁カップが開かれ、各国から手練れが集まります。大会の運営が大変で、選手が日本に揃うまでお国の事情で棋院の通知が届かなかったり政情不安定で国を出られなかったりもするのです
和谷は今年プロ試験予選を3勝1敗で通り、1敗はアキラに喫しています。師匠にsaiの強さを語りたいのに今ログインしていなく和谷は荒れます。李選手は島野の対局を見て、saiではないと感じます。すると会場でsaiの話で持ち切りとなり、そこに緒方が現れます
和谷はsaiについて本因坊秀策のような強さで、更に強くなっており、現代の定石を学んだようだと語ります。和谷は唯一チャットを交わしており、子供じゃないか?と勘繰ります。アキラも現れ、saiがヒカルとダブる中、akiraでログインしsaiと対局する事になります
佐為はもしかしたらアキラかもしれないと打ち筋から推察し、akiraはヒカルとの2戦目を思い出したのか長考し、このままではヒカルだとバレるので違う一手を打つと、更に長考の上投了してきます。日を改めて再戦という事で、今度の日曜日午前10時と決まります
アキラはプロ試験本選初日を蹴ってまでしてsaiとの対局にこぎつけるところでこの巻は終わります
まとめ
ヒカルの碁の面白いところは佐為という他の人格がヒカルに憑依している点です。囲碁無双の佐為は誰にも負けない程強い訳ですが、ヒカルの実体があってこそのもの、ヒカルの実力とかけ離れている為、自身の手も打ちたい欲求もありお互い葛藤します
そんな2人にうってつけのものがネット囲碁でした。ネットなので正体を明かさず佐為はsaiとして存分に打つ事が出来、どんどん有名になってしまいます。手がかりは日本人、そして和谷に至ってはチャットも交わしたこと等から子供ではないか?と勘づきます
噂を聞きつけたアキラがakiraとして対局すると、案の定ヒカルとの2局目と同じ打ち筋で鋭いアキラは勘づきます。ヒカルの亡霊に憑りつかれたアキラは大会でのヒカルとの対局途中からヒカル自身が打ち始めた事に納得がいかず、勝ったものの腑に落ちない様子でした
アキラにとって佐為との一局は忘れられない程の強い印象があり、どうしても再戦したいと感じていたのです。ヒカルの秘密を知らない訳ですから、モヤモヤして当然ですし、もし謎が解けるなら…とプロ試験本選初日を不意にしてまでsaiに執着します。5巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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