前回までのあらすじ
三面打ちでここまで出来るならと太鼓判を押し、棋譜についても筒井に習い何と今打った三面打ち全て記憶しているのです
ヒカルは母と日本棋院に赴き、先生はヒカルの棋譜を見て雑な打ち方だが緒方の推薦だと言うし…と認め対局が始まり、和谷が他の院生にヒカルは受かると思うぜと自信げです…

厳しい院生の世界・プロへの道
ヒカルは集中しているものの技術が追いつかず、見守る佐為も口惜しく見守ります。ところが負けたらダメという訳ではない事が分かり足も痺れヒカルは我慢できず寝ころびます(笑)先生は粗削りながら始めて1年で師匠もいなくて、棋譜も三面打ちだったという腕も買い、ヒカルは合格となります
ヒカルはつい院生の和谷達にアキラが自分と戦いたくて敢えて三将になったのだと自慢げに話してしまいハッとします。アキラのライバルと思われる院生に警戒される中、院生の2組25位からスタートで、アキラはずっと先にいます。警戒されながらもヒカルは早くも2連敗です
アキラの噂話をし、BKのくだりからあの岸本が元院生だった事も判明します。岸本ですらずっと2組で結局辞めた事実にヒカルも焦ります。ヒカルは2組で6連敗の中、和谷は1組の6位で、昇り龍の越智は早くも1組の3位でアキラを意識しています。院生の任期は18歳までで、伊角は崖っぷちです…ただ30歳までプロ試験は受けられます
塔矢邸で勉強会が開かれ、アキラに緒方は日曜にキミに見せたいものがあると話します。それはヒカルの事で、院生の間にわざわざ連れて行きヒカルがアキラを追ってきた事を見せます…緒方はヒカルが起爆剤になるのでは?と思ったのです。アキラは近づけさせませんと啖呵を切り、感化されたようです
新初段シリーズ
院生は学校との両立が課題で、碁の勉強ばかりになりがちで精神面でイライラしても当然です。和谷は新初段シリーズにアキラが出ると話し、実際アキラの相手は座間王座と決まります。幽玄の間で行われるこの一局、実際間に入るとそのビリビリとした空気に佐為は武者震いします
記念写真を撮り、アキラの余裕ぶりに座間王座は叩き潰してやると意識します。対局はアキラの逆コミ5目半で、持ち時間は2時間となります。幽玄の間はカメラ中継されており、他の1室で観戦出来ます。ハンデもあり座間王座も手が抜けません
ヒカルは手合いを終え早く観戦に行きたいものの検討に捕まってしまいます。アキラの実力に座間王座は思わず扇子を噛みます。座間王座は気を抜けず、アキラは棋譜が残るのでヒカルにも見られる為攻めの意識を止めません。ヒカルはやっと解放され中継の部屋に赴きます
ヒカルのいない囲碁部
アキラは慎重な座間王座に対し攻め一辺倒で、外は雪が散らつき、佐為は千年経っても変わらずこの世があると感じます。アキラは誰が追いかけてこようが関係ない、ボクが見据えるのは500名のプロ棋士のみと吠えますが、座間王座は僅かな緩みも手拍子等で受けないと厳しく一気に勝負は膠着します
結局アキラが投了し、局後の検討が始まります。ヒカルはアキラが他の者と打つのを初めて見てワクワクします。佐為はアキラの存在がヒカルを成長させる為に神に用意されたかのようだと感じます。ヒカルは出だし10連敗したものの2組18位まで順位を上げます
院生は碁の勉強で九星会等の囲碁の塾で腕を磨いており、ヒカルはどこにも属せず佐為に教授されています。和谷は森下九段の研究会にヒカルを誘い、佐為がごねる為行く事にします。ヒカルはオフでカラオケやボーリングはいいから時々は囲碁部で打ちたいと感じます
久しぶりに囲碁部に顔を出し、三谷は来なくなり、ヒカルが夏目と打ってやると言うと、あかりはもし三谷が戻って来た時ここでヒカルが楽しそうに打ってたらイヤでしょうと突っぱねます。ところがヒカルは上がり込み目一杯ハンデをつけ3面打ちを始め、そこに三谷がノートを忘れたと現れ、そのまま去りあかりが荒れるところでこの巻は終わります
ー葉瀬中アクターズー本能寺炎上
一五八二年六月一日本能寺で信長は算砂と利玄の碁を見ています。光秀がウデが立つ為イカサマで敗れさせた経緯があり、算砂を初代名人とします。2人は三コウとなり、信長は吉兆としますが、算砂は災いの前ぶれとし、妙に光秀を意識した信長を置き早くこの場を去ろうとします
謀反が起こり、信長はお蘭に弓を持たせ、光秀が攻めて来ます!結局信長の首は見つからず、天下人となった光秀は盤上の三コウを見つけ刀で斬り飛ばしたところでこの短編読み切りは終わり、この前夜に行われた対局は稀有な三コウであったと語り継がれています
まとめ
めでたく院生になれたヒカルですが、ここからが正念場です。院生は2組に別れそこで対局を繰り返し、18歳までの間にプロ試験に合格しないと先がありません。幸いプロ試験は30歳まで挑戦可能ですが、若いうちに頭角を現し結果を出せた方が優位なのは確かです。そういった意味でアキラは驚異的と言えるでしょう
新初段シリーズというものがあり、新人の登竜門な訳ですが、ここでもアキラは非凡なものを感じさせます。あの座間王座が扇子を噛む程の攻め気で優勢を誇りますが僅かの綻びから投了します。アキラはここでも棋譜が残るとヒカルを意識しており、緒方が院生になったヒカルを見に行かせる事で発奮させたようにお互い意識しています
勉学もあるので日は限られますが、院生は学校との二足の草鞋、しかも厳しい世界なので息抜きも大事です。ヒカルはカラオケやボーリングなんかより囲碁部で楽しく碁を打ちたくなります。ただ、あかりが三谷が来なくなったのにヒカルが楽しそうに打ってたらイヤでしょう?と感じるのも分かる気がします
部活ですら勝負の場な訳ですから、中学生で院生になるというのは早くもプロを意識する厳しい道、ヒカルが息苦しく感じるのも分からなくはないですが、残された部員も複雑な心境でしょう…巻末には特別読み切りもあり彩りを添えています。7巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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