前回までのあらすじ
久しぶりに囲碁部に顔を出し、三谷は来なくなり、ヒカルが夏目と打ってやると言うと、あかりはもし三谷が戻って来た時ここでヒカルが楽しそうに打ってたらイヤでしょうと突っぱねます。ところがヒカルは上がり込み目一杯ハンデをつけ3面打ちを始め、そこに三谷がノートを忘れたと現れ、そのまま去りあかりが荒れます…

目指せ若獅子戦!
和谷に言われた研究会に参加しようとしていると、緒方から塔矢名人の研究会に来ないか誘われ、ヒカルはアキラがいるなら行かないと強情です。緒方は若獅子戦でアキラとの対局が見られるなら見に行くと言い去ります。しかし3か月後までに1組16位に入っていなければ出れません
例の研究会に行くと何と白川がおり、森下九段を囲んで検討に熱心です。ヒカルは白川と打つ事になり、佐為はここはヒカルの気構えが鍛えられる、塔矢名人に近づけると期待します。ところがヒカルは連敗が続きスランプで、他の院生のネガティブ発言から思い直しますがまた負けが込みます
火曜日、森下九段研究会で佐為は物申したい旨があり、ヒカル伝手で指摘すると皆納得します。ところがヒカルの順位は2組ドンケツで、佐為と打っているのに…と愚痴ると逆に私と打っているからですと諭されます。以前は闇雲に打っていたものが恐れ始めてしまったと…
アキラのように見極めてギリギリまで踏み込むよう言われますが、ヒカルはまるで刀でバッサリ斬られた感覚です。塔矢名人の研究会では過去最強の棋士が現代の定石を学んだら塔矢名人すら…と話題になり、緒方はそれがsaiの事だと思い当たります。若獅子戦ではアキラは注目の的になっているのです
アキラは13歳で新入段者となりプロの世界です。筒井も加賀も卒業し、ヒカルもオレガンバってるからねと見送ります
和谷にヒカルがsaiである事がバレかけて…
ー4月、ヒカルはついに1組に上がって来ます。顔ぶれも変わり、相手よりキビシイ手を返してやると気張り初勝利です。更にフクにも勝ち連勝、和谷はフクに弱いのですが、次の対戦相手です。和谷は院生とネット囲碁の話をしており、プロより強い奴がいると言い、流れで対局した事があると話します
saiとチャットしたと言うのでヒカルは思わずzeldaって和谷だったんだ!と言ってしまいバレかけます。そのまま対局となり、和谷は混乱しながら葛藤し結局負けます。なぜsaiと和谷の対局を知っていると問われ、ネカフェで偶然その場面に出くわしたと上手く切り抜け、更に4連勝です
途中負けもありますが院生順位も1組16位となりヒカルは若獅子戦に出れます。1回戦は院生とプロの対決で当然プロの方が強い傾向にあります。アキラは市河の碁会所に行き、デビューから3連勝で絶好調だねと若先生扱いです。緒方も現れ、アキラがsaiとの一戦を再現しており、今も意識しているのです
緒方は若獅子戦の2回戦でアキラがヒカルと当たる事を指摘し、ヒカルを好評価しており、アキラはトーナメント表を見て名前が並んだだけで対等になったと思ってないだろうなと凄みます
若獅子戦の次は院生唯一最大の目標:プロ試験
囲碁部に新入部員が現れ、夏目は三谷に戻って大将やってくれないかと頼みますが三谷は同意しません。理科室の実験の時間で三谷は囲碁部のノートを見つけます。結局三谷は大会には出ないが時々打ってやると囲碁部に現れ、バレー部兼務の金子と一局互戦で打ちます
当然三谷が勝ち、棘がある中ノートの戦績も埋まりあかりは上機嫌です。金子はヒカルと同じクラスで、三谷の事は安心してと伝えてと言われ、月曜日は若獅子戦で休むと言っていたと話します。三谷は相変わらず口が悪く、毎日来るのかは微妙なところです
いよいよ若獅子戦当日、プロ側も若手が多くネクタイ姿も少ない若々しさです。アキラは遅れて現れ、皆意識しています。互戦ですが院生が黒となります。緒方はヒカルの一局を見つめ、佐為は緒方が見ていた一手は両方自分の手だとし、いつか手合わせしたいと感じます
他の対局が決し、席が空いたので緒方に打とうと話しかけますが、佐為はあくまでヒカルにしか見えない存在なので叶いません。ヒカルは悪手を打ちますが、いつの間にかうまく利用されて好手になっています。アキラは圧勝、伊角は真柴にリベンジを決めます
真柴が悪態をついたので和谷は掴み倒してしまいます。アキラもヒカルの一局を見つめ、何か思うところがあるようです。結局1回戦勝ったのは伊角・越智・足立の3人だけで、2回戦も勝ったのも越智1人です。ヒカルはマックで午後の院生手合の相手は越智だとし、昨日一日で強くなった、もっと強くなりたいと誓います
プロ試験が夏に迫り、院生唯一最大の目標です。アキラは緒方に会い、昨日のヒカルの一局で見なれぬ石の並び…手順が想像できないあの形…何をしでかしたんです!?と問い、緒方は例の悪手を好手に化けさせた件だと合点します。緒方が焦らなくても2か月後のプロ試験で答えが出るさと車を飛ばすところでこの巻は終わります
まとめ
囲碁界には研究会や門下生等の風習があり、そこで腕を磨き、院生は若獅子戦で若手プロと戦える貴重な機会となりますが、1組16位以内に入らないと出れません。ヒカルは厳しい戦いの連続でしたが無事課題をクリアし、アキラが待つ若獅子戦に参戦出来ます
そんな中、和谷がzeldaだった事が判明し、ヒカルは口を滑らし自身がsaiである事がバレかけます。上手くごまかしましたが、ネット囲碁界でsaiは伝説化され、アキラもその幻影を追い続けています。若獅子戦でもヒカルの一局を途中から見ていたアキラは、不可解な前半の手に疑念を抱きます
緒方も数々のヒカルの奇跡的な手腕を評価しており、それはほとんど佐為のものなのですが、両者が注目するのも納得です。後はヒカル自身の上達・プロ試験合格が待たれますが、あくまで助言者に留まる佐為の葛藤も伺い知れます…8巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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