「火ノ丸相撲」1巻の数々の激戦と成長譚~横綱を志す小さな巨人:潮火ノ丸登場!大太刀高校相撲部として団体戦出場…火ノ丸の鬼の強さに感化され大太刀高校躍進~

はじめに

少年ジャンプの週刊連載であの相撲を題材にした作品として長期連載を勝ち取り爪痕を残した火ノ丸相撲漫画化が難しいと言われる相撲の世界を見事に描き上げた川田先生の名作に、今回はスポットを当てていきます

小兵ながら横綱を志すうしお火ノ丸

満員電車で痴漢を退治したうしお火ノ丸、しかし彼が廻し姿だった為逆に問い詰められる始末です(笑)大太刀高校は部活勧誘が盛んな中、小関は相撲部で廻し姿で勧誘しており浮いています。そこに火ノ丸が現れ、’’横綱’’へと至る道としてー高校相撲の頂点を取りに参りましたと豪語します!

火ノ丸は小さいものの巨漢の小関を吹っ飛ばしましたが、部長でたった一人の部員の小関と意気投合、早速相撲道場へ向かうとユーマが不良と喧嘩しており居座っています。’’ダチ高最強の男’’とイキる彼に火ノ丸は強気で、一旦別れて小関は自作の土俵を見せ、火ノ丸はワシと同様相当の相撲バカじゃのぉと喜びます

翌日勧誘に精を出す火ノ丸ですが、小関の作った土俵がぐちゃぐちゃにされてしまいます。火ノ丸はキレてユーマに戦争だとけしかけます。火ノ丸新弟子検査で167cm以上ないとプロになれない事は知っており、それを覆す為に体じゃないと証明すると豪胆です

小関ユーマに手を引いてくれと頼むと、10分間無抵抗で殴られ続け最後まで立ってられたら許して道場も返してやると言います。火ノ丸は廻し姿で逞しい体を見せ、人間サンドバッグとなりますが、15分経っても一度も倒れません!終いには相撲でユーマを吹っ飛ばし勝負ありです

流石のユーマも翻意し道場を明け渡し、二人はまず掃除から始めます。火ノ丸ユーマを連れ出稽古に向かいますが石神・・高校は不良の巣窟で、更に相撲部は強豪でイカツイ者ばかりです。小関西上・・高校におり、どうやら火ノ丸の勘違いのようです

間違えて石神・・高校へ出稽古

石神・・高校は関東2位の強豪で、厳しい稽古が始まります。四股300回でユーマはその過酷さに青ざめます。しかし1時間経っても火ノ丸はブレない足腰で日頃から相当踏んでいる証拠です。名を聞いて4年前の小学生相撲二冠王の’’鬼丸’’ではないかと言われます

火ノ丸は巨漢の金盛主将に負けたら相撲をやめると言うのです!’’金剛力’’と言われ取り口は’’右四つ互いの右手を左脇に入れて組み合った状態’’が得意、物凄い体重差ですが火ノ丸は雰囲気があり鋭いぶちかましで押し込み、がっぷり四つとなると金盛有利ですが火ノ丸はビクともせずパワー勝負です

金盛得意の左上手投げに対し鬼丸が一時代を築いた必殺の右下手投げ「鬼車」であっさり倒します!流石に全員驚き、沙田は次は俺が相手すると廻しに触らせない相撲を見せますが、西上・・高校からも連絡があり、今週末の大会で改めて勝負と決まります…沙田は去年の「中学横綱」なのです

団体戦で火ノ丸に感化され大太刀高校躍進!

帰り際ユーマ火ノ丸に勝負を挑み、完膚なきまで叩きのめされ、翻意したユーマは翌日道場を綺麗に掃除し相撲部へ入部、小関との確執も水に流し三人揃い大会に出られます。この地域は割と相撲が盛んで小兵から巨漢まで様々で、「月間相撲道」の名塚はカメラ片手に妙な性癖を見せ興奮しています(笑)

この地区では川人高校と石神・・高校が2強で、大太刀高校としてAブロック予選で早速川人高校と当たり、先鋒は火ノ丸大河内です。するとあの対格差で何と電車道で圧勝、中学の県代表相手に格の違いを見せつけます

日本人が侍だった頃の名残で’’横綱’’として将来を嘱望される者は日本刀の名を借りて称され、火ノ丸は’’鬼丸国綱’’と言われます。中堅戦は小関が肩すかしであっさり負け、更に大将戦もユーマが突き倒しで敗れ、一人強くても団体戦では勝ち上がれません

更に弱小:西上・・高校相手にも火ノ丸先勝も残り二人は負け、2連敗です。しかし火ノ丸小関の背中に張り手をし気合いを入れ、二人に相撲の勝ち方を伝授します。小関には自信を持たせ、ユーマには相撲をナメるなと諭し、二人はもう十分’’勝つ資格’’を備えておると話します

ここで大太刀高校はオーダーを変え、花沢商業高校相手に先鋒の小関は精神の安定を図り引き技にも動じません。「勝利」という報酬も無しに…ただただ相撲が好きな小関が「勝利の味」を知ったら部長の相撲は…体は…真に勝利を欲するものへと進化するのです

更にユーマは思う存分ケンカして来い!と’’突き押し相撲’’できっかけを掴みます。当然大将の火ノ丸は圧勝し、3対0で大太刀高校の勝利です。続く草間高校にも全勝で予選リーグ2位通過とし、決勝トーナメント1回戦で悲願の石神・・高校戦、沙田=国宝ー’’三日月宗近’’との勝負に火ノ丸が気負うところでこの巻は終わります

まとめ

火ノ丸相撲が秀逸な点は主人公が屈強ながら小兵な点、そして大相撲からではなく高校相撲から焦点を当てた点が挙げられます。近年力士の大型化が進み、無差別級という事もありどうしても巨漢有利になりがちな相撲の世界で、火ノ丸は王道スタイルにも関わらず小兵なのが非常に痛快です

小学生相撲で二冠王で鬼丸と恐れられたものの、中学時代は無名でその辺今のところ謎に包まれます。部活ものは存続が危ういところ強力な推進力を持つ者が現れ部が復活するパターンが王道ですが、正しく火ノ丸相撲はそれに当てはまります

敵対していたユーマが翻意して相撲部に入部するのも少年漫画の常套句ですが、高校相撲は団体戦がある為いくら火ノ丸が強くても他が勝ってくれないと勝ち上がれません。火ノ丸は他の二人の可能性を見出し、勇気づける事で奮起、大太刀高校は何と決勝トーナメントに進出します

1回戦で因縁の石神・・高校と当たる大太刀高校、お互い日本刀の名を借り’’鬼丸国綱’’=火ノ丸、’’三日月宗近’’=沙田が相対しそうです…この日本刀の通り名は今後も数々の力士と共に登場しますので、相撲ファンのみならず刀マニアも喜ぶ内容です。2巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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