はじめに
GANTZの奥浩哉先生が新たに描いたSF大作のいぬやしき。イブニングに掲載されるや瞬く間に人気作となり、累計発行部数は310万部に達しています。コンパクトにまとまっており、読み切りやすいというのも人気の秘訣でしょうか？長編だと読むのが大変という方も、ガンガン読み飛ばしていける作品なので、安心して読めるのでおススメします
平凡なサラリーマン、犬屋敷を襲う奇怪な出来事
とある一家が引っ越しをし、豪邸に住み替えたと思いきや、裏の小さな一軒家だったという犬屋敷家族。夢のマイホーム、期待したものの、こんなものかと愚痴る家族を尻目に、主人公の犬屋敷は満足そうです
電車の車内で態度が悪い高校生に一言物申そうとする犬屋敷ですが、何も言えません。牛丼屋で食事をしているところを息子とその友達に見られ、蔑まれてしまいます
犬屋敷は犬を飼うと言い出し、動物愛護センターで犬を譲り受けてきます。はな子と名付けます
コンビニの帰り道、犬屋敷は息子と歩いているとおやじ狩りをしている若者に出くわします。犬屋敷は正義感が強いようで、憤っています。警察に電話しようとすると、息子は「うちの家族はホビット族だから…」と大人しくしていようと言うのです
健康診断に引っ掛かった犬屋敷は病院で胃がんと申告されます。余命３か月というのです。家族になかなか言い出せず、はな子と散歩をし、公園で泣いていると、とある若者と共に光る物体を見ます
突然爆発が起き、宇宙人らしきものの会話が入ります。生命体を2名殺してしまった、復元できない、兵器ユニットしかない、我々が干渉していないかのように偽装しろ…なんのことなのでしょうか？
ロボットの残骸のような場面の後、犬屋敷は気づくと公園で朝を迎えています。妙に寝起きがいい犬屋敷に異変が起きています。味覚がおかしくなったり、腰の痛みが無くなったり、眼鏡なしでも良く見えたり…病院でも注射針が刺さらなかったり、血圧測定がエラーになったりしています
自室でこの異変を訝しく感じていると、犬屋敷の腕がなんと変形し、銃のような形になるのです！そこから昨日食べたものが巻き散らかされます。消化されていないのです
身体をボタンのようなところで押すと、頭まで開き、変形する姿に犬屋敷は戸惑います。散歩に出る犬屋敷、先日の公園に行き、謎の会話を思い出し、一緒だった若者に会いたいと願います
ホームレスを助ける
耳のボタンを押すと、様々な声が聞こえてきます。すると近くでホームレスが少年達に花火を使って襲われている場面に出くわします。犬屋敷は立ち塞がりますが、花火が無くなった少年たちは犬屋敷を金属バットで襲います
倒れた犬屋敷、死んでしまったのか…？と思いきや、目のようなものが後頭部にでき、何かサーチしているような画面になります。ブンッという何かテクノロジー的な画面になり、犬屋敷の背中が開き、幾つもの光線のようなものが発射されます！
光線でやられた少年達。逃げ延びた少年達を今度は何かスキャンしたようで、写真と実名、ツイッター等SNSのアカウントが現れ、テレビに先程のホームレスを花火で襲う場面の動画が流れます。ネットには実名で特定されてしまいます
助かったホームレスは犬屋敷に感謝します。犬屋敷は水を飲むと元気が出てきます。犬屋敷はホームレスの命を救ったことで、生きてる感じがすると涙します
犬屋敷と一緒にいた男、獅子神
家族に余命やロボットになったことを打ち明けられないまま、犬屋敷はこれから人助けをしていこうと心に決めます
犬屋敷の娘の学校に、獅子神という先日の公園で犬屋敷と一緒にいた若者がいます。安堂直行（ちょっこー）という不登校の友達の家に行きます。安堂はベットに入っており、獅子神が先日のホームレス襲撃のテレビジャックや通り魔の話などしてきます
GANTZ信者の安堂に、ネットしか世界がない中身のない人間だなと言われ、「俺もう獅子神皓じゃないんだよね」と言い、犬屋敷同様頭部が開き、安堂が喜んだところでこの巻は終わります
まとめ
平凡なサラリーマン（むしろ底辺のように見える）犬屋敷がマイホームを手に入れ、犬を飼うというささやかな願いを叶えますが、家族からも馬鹿にされ、公園で涙を流していると、突如異変が起きます。この爆発が元で、犬屋敷と獅子神はロボットになってしまうのです！いきなりSFの世界です！主人公は普通若くてカッコいいのが常ですが、この漫画はいい歳したおっさんです（笑）そこがまたこの漫画の面白いところです
正義感の強い犬屋敷ですが、行動するまでの勇気がない中、ホームレスを助けたことで、自分に何か人助けが出来るのではないかと思案します。これが後程獅子神との対比として生きてくるんですが、その話は後巻で…
犬屋敷と同じ現場にいた獅子神も犬屋敷同様ロボットになりますが、こちらは友達にその姿を見せてしまっています。成熟した大人と、まだ高校生の獅子神、当然リアクションも違ってくる訳で、この違いが今後どう話が転がっていくのかと興味深いですね。次巻も読みましょう！！
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