前回までのあらすじ
蝋人形城殺人事件…多岐川は火を放ち金田一は犯罪は「芸術」じゃないと諭し多岐川は自殺、建物が崩れマリアは絵の下の一角は絶対火が来ないように設計されてると導きます。結果残った全員が無事でマリアは行方不明、真下から狭山の白骨と「犯罪計画書」も発見、明智は例の事件は「3億円事件」だと明かします
この事件を追っていたのは明智の父で、時効を迎え親子2代の執念が実り父の遺影に明智がワインで乾杯します…
あの怪盗紳士がついに殺人事件まで⁉
和泉さくらがいじめられており、金田一が華麗に(笑)解決、和泉は今日で転校します。剣持は蒲生剛三に怪盗紳士から挑戦状が届いたと騒ぎ、絵のモチーフまで「盗む」鬼才です。屋敷には小宮山吾郎がおり、「我が愛する娘の肖像」は先日国際絵画祭で大賞に輝いたものです
蒲生と海津里美、和久田晴彦、羽沢星次、醍醐真紀、吉良勘治郎が待ち構え、「最愛の娘」登場も金田一を知っており、何とそれは和泉なのです!あの絵のおかげで蒲生の娘と証明され超美人に生まれ変わっています。Hなポアロと仲良く明るくなった和泉、皆でラベンダー荘に行く事になります
ポアロはその匂いでか騒ぎ始め、中に赴くと蒲生の自画像が盗まれており大河内善助が岸一成を疑いポアロを連れています。金田一は犯人はポアロが知ってると放ち、和久田のラベンダーの香りに反応、怪盗紳士ではなく親族として1枚くらい貰う権利があると喚き解決です
すると絵が元の場所に戻っており怪盗紳士からの挑戦状が張られています。「我が~」は1度怪盗紳士に盗まれ評価を高め大賞となったのです。蒲生は5歳の時生き別れた娘がおり想像で描いたと主張、胸元のアザが決め手となり娘だと判明します。羽沢はモチーフ=和泉を殺す為じゃないか?と感じ悪いです
「我が~」が盗まれ和泉も居なく、状況から怪盗紳士は外から入って来たワケじゃないと推理、ポアロの導きから髪を切られた和泉がおり、モチーフは盗まれてしまいましたが金田一は怪盗紳士はこの中に紛れ込んでおり、大胆な場所に絵を隠していると読みます
吉良は他人のモチーフ盗むような奴にーと蔑み、岸と金田一の会話から小宮山は意味深で蒲生と海津はデキています。保身に動く海津が和泉に毒を盛ろうとすると殺され、例の海津の絵が盗まれ庭の滝で見つかり、ついに殺人事件になってしまいます
南十字星は日本最南端の波照間島でしか見えない
和泉は生かし海津は殺す意図について疑問に感じる金田一、連中の身辺調査でそれぞれ怪しい所が見えて来ます。吉良は15年前絵のモチーフを盗用されたと言い、5年前から蒲生は画風をガラリと変え高い評価を得て裏があると酔っています。和久田がナイフを持ち出し羽沢と何か企んでいます
蒲生が岸和田病院に電話すると何者かに殴打されます!翌朝電話で蒲生が殺される、目隠しされ~荘だと言い切れ、家の者全員の居場所を確認の上車で向かい和泉は怯えて車から降りません。~荘の蒲生が釣りをしている絵が盗まれており、崖下に絵とそっくりに殺されており和泉は卒倒します
剣持は全員に完璧なアリバイがあるとし、和久田がまたしても絵を盗もうとし金田一が流れから絵を踏んで破いてしまいます!1億は下らない「ラベンダー」は実は複製画で事は収まりますが、この事から「我が~」の隠し場所の目星を付けた金田一、羽沢と和久田は仲違いします
金田一は羽沢の失態から交換条件を飲ませ、夕食時「たそがれ」の複製画を頂くとし、金田一が部屋で待ち構えると何者かが絵を破り「我が~」が現れ縦向きと横向きの絵を巧みに入れ替えた人間心理の盲点を突いた大胆不敵な隠し方で、怪盗紳士は醍醐だったのです!
醍醐は偽りの姿で、殺しはしてないと主張、しかも「我が~」を絵画展に送りつけたのも私じゃないと言います。カードには仕掛けがしてあると言い、黒いアドバルーンで逃げ去りますが、「我が~」は金田一が入れ替えており無事です!’’もうひとりの怪盗紳士’’を捜す事になります
剣持は蒲生が目を潰されており、匂いから~荘だと気付いたとし、カードの立心偏の下がはねてるものと区別しニセモノのカードを「誰か」が出しているのです。残虐性・海津殺しの状況・’’絵のモチーフ’’の中で和泉だけ無事だった点の3つのズレを指摘、真犯人がこの屋敷に潜んでいると…
和泉の「キスして体勢」に怖気づいた金田一(笑)、和久田から南十字星は日本最南端の波照間島でしか見えないと言われいつきに向かうよう指示します。岸は昔アトリエからスケッチブックを盗んでおり、金田一はあれがないと気付き、岸和田病院のいつきからの電話で犯人の正体を見抜きます
後は蒲生殺害のアリバイだけで、時間となり小宮山に送られ金田一の鞄にポアロが吠えた事から謎はすべて解けた…と確信し蒲生邸に戻ります
「もうひとりの怪盗紳士」の正体とは⁉
2人の怪盗紳士が居た事を明かす金田一は「我が~」が盗まれた事から「和泉誘拐事件」を演出、「我が~」の絵の中にヒントがあると南十字星が波照間島でしか見えず蒲生以外が描いたものだと看破します。岸和田病院で記憶を失った男が「我が~」を描き蒲生の’’代作家’’だったと…
この5年間発表された絵がこの屋敷の中で描かれたものばかりなのが男が監禁されていた証拠で、剣持はその男がこの中に…とざわめきますが金田一は彼は3か月前に死んでるとし、例の岸が盗んだスケッチブックの和泉の絵は蝶のアザがないのです!つまり実際の和泉をモデルに描かれたもので、犯人は和泉だと指摘します
蒲生の殺害現場は本館で、車で運びトランクの中に死体が入っており、目を潰された蒲生を匂いで騙したのです。他の者が~荘に急ぐ中車に残った和泉は崖から死体を落とし偽装したのです。金田一は和泉が怪盗紳士は大柄な男だったと証言した事から疑念を抱いたのです
いつきの調べで和泉が今年の春波照間島に滞在し病院に通っていた事も判明し、和泉は観念します。本当の父は和泉宣彦で、突如チャンスを掴み蒲生に利用され和泉が波照間島に赴くと無心でラベンダー畑を描く宣彦と再会します。4年前父と別れた時のイメージに近づこうと努力すると宣彦は無心で「我が~」を描きます
そのまま帰らぬ人となり、東京に戻った和泉は父の絵を見つけ例の蒲生の猿芝居から実の娘だと演じ蒲生の屋敷に入り込む事に成功し、注射でボロクズにしたと真実を知ってしまいます。和泉はナイフで腹を刺し金田一に本音を吐露し逝き、金田一は生きてりゃ罪は償えるんだぞ…と絶叫します
小宮山は和泉が実の娘だったかもしれないと吐露、吉良は和泉宣彦の絵には’’パワー’’があるとまともな事を言い、事件は終幕、あくる日金田一は街でばあさんに重い荷物を持たされそれは実は怪盗紳士で道路の真ん中に置き去りにされこちらの対決はまだ続きそうなところでこの巻は終わります
まとめ
今回も一工夫施されており、怪盗紳士が2人居たという点が事件を難しくさせます。芸術的犯行で血を好まない本物の怪盗紳士が殺人を犯す訳はなく、巧妙に仕組まれた犯行は2人の思惑が入り乱れたものだと金田一は看破しますが、きっかけはポアロが異常なまでに鼻が効く事でした
醍醐が怪盗紳士と判明し一旦化かし合いは終わりますが「もうひとりの怪盗紳士」は2人を殺し残虐です。この違いを「我が~」の南十字星からいつきを現地に行かせ謎を解く金田一には良い仲間が沢山居ますね!蒲生は宣彦を’’代作家’’として利用し富と名声を手に入れていました
白々しい親子の再開はお互いどんな気持ちだったのでしょうか?和泉の復讐心は凄まじく、悲しい結末でしたが残った絵は宣彦の物凄い’’パワー’’が秘められており、きっとこれからも高い価値と評価が約束されるでしょう。本物の怪盗紳士との腐れ縁も今後の展開に期待したいです…14巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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