「金田一少年の事件簿」14巻の深まる謎と極上ミステリー~墓場島殺人事件…無人島探検ツアーでサバゲー大学生と遭遇、一転「亡霊兵士」の凶行!様々なきっかけから金田一が見破ったこの巧妙な連続殺人の顛末とは⁉~

  1. 前回までのあらすじ
  2. 無人島探検ツアーで墓場島へ
  3. 状況から内部犯の可能性濃厚
  4. 「もうひとりの亡霊兵士」は不動高校のメンバーにいる
  5. まとめ
前回までのあらすじ

怪盗紳士の殺人…和泉はナイフで腹を刺し金田一に本音を吐露し逝き、金田一は生きてりゃ罪は償えるんだぞ…と絶叫します

小宮山和泉が実の娘だったかもしれないと吐露、吉良和泉宣彦の絵には’’パワー’’があるとまともな事を言い、事件は終幕、あくる日金田一は街でばあさんに重い荷物を持たされそれは実は怪盗紳士で道路の真ん中に置き去りにされこちらの対決はまだ続きそうです…

無人島探検ツアーで墓場島へ

平嶋千絵森下麗美美雪と南の島に行くと画策、陣馬剛史岡崎浩司郎、そして金田一の3対3(+佐木)で向かい、流れで無人島探検ツアーに行く事になり墓場島に赴きますが観光会社の者は何やら怪しげです。リゾート気分で楽しみ、金田一は意外にも頼りになる面も発揮します

防空壕跡に白骨があり平嶋は亡霊兵士に襲われると喚き、事実囲まれますが彼等はサバゲーを楽しむ大学生:岩野渉4年・チームリーダー格難波昌平3年萩元哲範3年・東大檜山達之2年でした。米村チームとバトル中で勝手に楽しんでおり、陣馬は世間じゃ結構評判悪いと毒づきます。平嶋は亡霊兵士に怯えており、過去の曰くを語ります

翌朝米村チームと連絡が付かずキャンプ地に向かうと恐らく手製の小型の爆弾ボムで惨殺されており、ボートも流されています。平嶋は亡霊兵士だと喚きますが金田一は冷静に生きた人間の仕業だとし、寝る場所を崖の所の防空壕とします。檜山は戦争オタクといった風で森下と敵対します

見張り場から40分交替で見張りする事になり、岩野難波は入り口の廃屋を前線基地として見張ります。金田一は正面の檜山に突っかかれ、流れで美雪に惚れてるとつい話してしまいます。2番手は岡崎で、こちらも煩く美雪も起きて来て3人で過ごし、3番手の金田一美雪と雑談、次の萩元を呼びに行きます

萩元は殺されており、誰も通った気配はなかったのに防空壕の中で殺され謎が残り、中で辞世の句を見つけます。金田一はこの危機に罠を仕掛けたりボーガンを手製する等器用で森下は例の美雪の件を蒸し返しこれでは逆隣りだった美雪にも聞こえているはず、それでも美雪はいつもと変わりません

状況から内部犯の可能性濃厚

飛行場跡にキャンプ地を変え、岩野はモールス信号で見張りは連絡を取り合う事とし、金田一は幻覚を見ます。美雪の悲鳴で向かうと確かに亡霊兵士がおり、怯えて逃げて行きます。この騒動後難波が殺されており、金田一は鳴子とは別の罠も全て壊されており俺達の中の誰かがやっていると推理します

別の防空壕にも辞世の句はあり、泊まった方に白骨がなかった事から意図的に運び込まれワザと泊まらせた、犯人が用意した「密室殺人」の舞台だったと読みます。パンがあった事から50年前の日本兵でない事は明確、逆さまに書かれた辞世の句を’’ダイイングメッセージ’’で監禁されていた人物のものだとします

岡崎が怯えると檜山が脅し平嶋が怒り皆限界です。森下はドラム缶風呂に入りさっぱりし、美雪に例の金田一檜山の会話について核心に触れると金田一は見つかり佐木共々怒られます(笑)岩野は今夜1番目の見張りを金田一に代わってくれないか頼み、金田一は罠を張り犯人を捕らえかけます

ところが逃げられ逆位置から首を絞められ違和感を感じます。美雪が来た事で助かり、例の辞世の句が美雪のメモは変な区切りがされており、むしろそちらが正確で暗号の正体を掴みます。美雪例の檜山との会話が実は聞こえておらず悪口言ってたのねと怒りこの事もヒントとなります

皆でコーヒーを飲む事になり、金田一佐木に様子をビデオで撮るよう指示、発想の逆転で謎はすべて解けた…と確信します

「もうひとりの亡霊兵士」は不動高校のメンバーにいる

金田一は回答編として米村が「生き残りの日本兵」でメガネを壊され誰かの「殺せ‼」という言葉に反応し逃げたのです。金田一の糸の罠は切れておらずこの中に真犯人=「亡霊兵士」がいると断言します。上手くあの防空壕に誘導され監禁していた米村を逃がし「他の全員と一緒に亡霊兵士を目撃した」これ以上ない完璧なアリバイを手に入れたのです

例の辞世の句は米村からのダイイングメッセージで重要なのは文字の並び方でモールス信号で解読、後半が「ムラノイキノコリ・・・・・・・・」となり岩野はこの言葉の’’意味’’を悟ります。例の金田一と見張りを代わった件は命を狙われ身代わりにしたのだと看破します

暗号を全て解くと「檜山・・・村の生き残り」となり、檜山萩元殺しのアリバイを主張、金田一は例の2人から襲われた事から「もうひとりの亡霊兵士」は不動高校のメンバーにいるとします。偶然を装って共犯者がこの島に入り込む為、また俺達をこの事件の目撃者にする為だと…

萩元殺害の一夜はワザと檜山金田一に積極的に話し掛け自分のアリバイを確保し共犯者が萩元を殺害、「犯人側の監視者」だったのです。「共犯者」の特別な関係をあらわすカギは佐木のビデオにあり、例のコーヒーのくだりで檜山にだけ砂糖を1個多く渡しており、それは森下した

金田一は例の檜山との会話が美雪には聞こえていなかった事から防空壕内の声は隣には聞こえないと証明、それなのに内容を知っているのは共犯だったからだとまくしたて、檜山はあくまで単独犯だと森下を斬りつけます。岩野を殺そうとするので金田一が止め、これ以上罪を重ねるなと諭すと檜山は自害します

達之~と喚く森下をあくまで拒絶し復讐なんかやめちまえと諭し逝き、死臭漂う殺人劇は幕を閉じその後米村の死体も見つかります。収監された森下は一転自供を始め、2人の故郷=長野県黒坂村の惨事について語ります。サバゲーをした岩野達の失火で村が火の海となり、「黒坂村全焼事件」と呼ばれます

偶然彼等を見つけた2人は復讐を誓い、後は金田一の推理通り、今話す気になったのは達之の子を授かったからです!母親としてー強くなった森下にあたしも赤ちゃんできたらあんな風にシャンとなれるのかなあ…?と美雪、赤ちゃん欲しいのか?と下世話で雰囲気台無しな金田一でこの巻は終わります

まとめ

今回の事件もシチュエーションが絶妙な中、巧妙に仕組まれた計画復讐殺人で、犯人=「亡霊兵士」は2人いた・・・・という点がミソです。サバゲー大学生が次々に死んでいく様から動機も彼等に関係ある?と考えさせるのは定石ですが、まさか偶然居合わせたはずの不動高校メンバーに共犯者がいたとは盲点です

様々なきっかけはありましたが、金田一佐木のビデオの檜山のコーヒーの砂糖が1個多い点から看破、この描写、確かに読者向けに先に提示もされており、単純に読み物として漫画を楽しむ以外にも本気で犯人当てを楽しむ人向けにも分かるヒントを提示している点が素晴らしいです

最後のくだりでは赤ちゃん作るには…と金田一は下世話ですが(笑)、明晰な頭脳と困難に立ち向かう強い意思、行動力は確かにあり、あとは性格が…(笑)という2人の恋模様も気になる中、15巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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