前回までのあらすじ
墓場島殺人事件…偶然彼等を見つけた2人は復讐を誓い、後は金田一の推理通り、今話す気になったのは達之の子を授かったからです!母親としてー強くなった森下にあたしも赤ちゃんできたらあんな風にシャンとなれるのかなあ…?と美雪、赤ちゃん欲しいのか?と下世話で雰囲気台無しな金田一です…
警視総監賞をHビデオで逃す金田一、地獄の傀儡師の魔の手が…
金田一宅に明智がおり日頃の貢献から感謝状を警視総監自ら渡すという事になりますが、金田一はHなビデオで失態を犯し(笑)表彰取り止めとなります…ところが剣持の計らいで美人婦警との楽しい飲み会、美雪と奥さんに見つかるというオチです(笑)
後日剣持は脅迫状が届いたとからくり箱を見せ、金田一が巧妙に開けねじれたマリオネットが入っています。地獄の傀儡師からのもので、寝台特急「銀流星」1号に乗る事になります。室内では「幻想魔術団」がマジックをしており、客を楽しませます
残間さとみ、ジェントル山神・、マーメイド夕海、ピエロ左近寺、チャネラー桜庭と個性派揃い、ノーブル由良間は高遠遙一と揉めており渋々マジックを始め、美雪のブラを華麗に奪ってしまいます!すると金田一がブラをバラに替えお返し、美雪はしっかりブラを回収します(笑)
すると地獄の傀儡師から仕掛けた爆弾が爆発すると脅迫電話があり車両から全員避難、ところが明智もおりただの「から騒ぎ」になりそうだと一致します。定刻になり薔薇の花吹雪発射のみで騒動は終わり、明智は魔術団の前身である近宮マジック団の団長と訳アリのようです
無事旭川に着くとジェントル山神の惨殺死体が見つかり、爆弾騒ぎもあった為煙からドアを閉めると破裂音、風船が割れ山神の死体が消えています!イタズラにしては度が過ぎており、死骨ヶ原駅でトランクからバラバラ死体を落としたと思いきやこれは人形でした
長崎巧四郎があんなことがあった場所によくいらっしゃいましたと意味深で都津根毬夫という覆面が不気味な中チャネラー桜庭が本物の山神の「ねじれたマリオネット」を発見し死因は刺殺です。死亡推定時刻から例の列車内での騒動時山神は死んでいた事になります
「幻想魔術団」の前身→近宮マジック団の存在
都津根毬夫=マリオネットと偽名であり、山神が死んだ中由良間は今夜のショーを予定通り行うと強行、池の真ん中に劇場があり金田一が誤って密室にしてしまいます。ショーが始まり長崎に5年前近宮玲子がこの劇場で亡くなった…と明智は何やら知っている風です
マジックは盛況でしたが電話後照明が消えていた5~6秒の間にマリオネットが由良間の死体と入れ替わっています!明智は人形がシーソーの様に持ち上がったと指摘、金田一は劇場内が密室だった点から犯人は魔術団のメンバーの中にいるとします
剣持は全員の体重を調べ見当違いの推理を展開(笑)、由良間の体重を計算し忘れています。残間と高遠はまだ日が浅く5年前近宮先生が亡くなった件はリハーサル中の事故としか知りません。傀儡師は邪魔な金田一を巧みに底なし沼に誘導、死も覚悟しますが美雪から貰ったクッキーでリスを呼び出し木を掴めます
結局何とか脱出出来見つかったもののその恐怖が過る中、明智からヒントを貰い近宮殺害のトリックを明かします。今度は夕海の絞殺死体が見つかりこれも「シーソーの原理」です。マリオネットのタネを知っているのは最早左近寺しかおらず、犯人候補としては致命的ですが決め手に欠けます
明智は近宮との馴れ初めを語り彼女がいつもトリックノートを持ち歩いていたと回想、風船から山神の手が浮いており死体消失のトリックを金田一が看破します。左近寺達の重い荷物も郵送され時間切れ…というところで金田一はマジックのからくりを見抜きヒスイが2つある事から謎はすべて解けた…と確信します
地獄の傀儡子=金田一永遠のライバルとの前哨戦
回答編で金田一は近宮が弟子の4人に殺されたと暴き、動機はトリックノートで転落事故に見せかけ殺害したと…「生きたマリオネット」のアイデアは明智が直に聞いており、金田一はヒスイがカギで夕海の死体とのシーソーで体重を増やし残間が疑われますが体重的に答えは高遠です
金田一は山神の例の「死のマジック」を頭とマントだけなら可能だと推理、風船で手が浮いていた点を見逃しません。薔薇で「心理的バリケード」を張り爆弾騒ぎ後で爆弾と叫んだのも高遠だと気付いています。高遠は山神の体はどこに行ったか強気ですが「死体移動トリック」も解決済みです
山神の死体をトレイン急便の列車に乗せて送ってしまうトリックは実は貨物駅で緊急停止している間に高遠本人が運んでいたのです!宛名は都津根毬夫とし、死体がバラバラにされた本当の理由はかさばる死体を分けてバッグに詰め込む為で、「ねじれたマリオネット」でカモフラージュしたのです
首は高遠のショルダーバックの中にあり高遠は観念、芸術犯罪を演じ上げ正当な’’継承者’’で近宮のたった一人の息子だと明かします。近宮に憧れた高遠は計2回しか直接近宮と会っていなく、父の死後近宮から送られた「トリックノート」の素晴らしさに見惚れます
「幻想魔術団」は全くの’’偽物’’で高遠は4人を殺す為~団に近づきます。左近寺が悪びれずトリックノートを出し高遠が確かめるとあっさり捕まり左近寺には近宮本人の「炎の鉄槌」で裁きを下すと意味深です。後日左近寺ソロマジックショーが盛大に開かれ桜庭がアシスタントに納まっています
目玉マジック「無重力岩 天外焼消」は見事に失敗し左近寺は焼け死に、高遠は消え左近寺殺害トリックは「リン」とスポットライトからなる欠陥マジックで高遠のノートにはそのマジックは記されていなかったのです。高遠の逃亡が不気味な中、美雪に心配されブラを盗る金田一が相変わらずなところでこの巻は終わります
まとめ
ミステリーとマジックは相性抜群で、今巻でも上手く融合されています。そんな中近宮玲子の存在と明智まで絡めた因縁が秀逸です。近宮のトリックノートを欲した4人が近宮を殺して我が物顔で「幻想魔術団」として稼いでいるのは犯人には許せなかった事でしょう
高遠は自ら潜入しその実態を把握、今回の凶行に及ぶわけですが、今までとの違いとしては、犯人として自首するも彼は脱獄する事です。今まで自決か収監かがお約束でしたが、高遠はその華麗なマジックも相まり警察まで手玉に取ってしまいます
金田一少年の事件簿の後半はこの高遠という永遠のライバルとのやり合いが見ものです。一話完結に囚われず犯人が新たな刺客として登場してくるのはファンとしては胸アツですね…16巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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