前回までのあらすじ
魔神遺跡殺人事件…秘密を知ってしまった村西に「凶鳥様」が舞い降り2人を殺害、先の無い村西は矛で自決しようとし金田一は稲妻の閃光から「黒い影」が飛び去る幻を見ます。後日病室の村西は記憶喪失になり半年の命ながらさつきとかけがえのない日々を過ごします。鳥辺野は行方不明になった女の子が僕だと明かし永い呪縛から解き放たれます
金田一がバイト代1円も貰ってないというオチです…
玲香誘拐事件勃発!
玲香の身代わりのバイトをする金田一、安岡保之と逆井成美が脇を固め監督がチョイ役で美雪を抜擢、時代劇で色っぽく、対抗した玲香のおみ足に男性陣は釘付け(笑)三田村圭子が怒ります。鏑木葉子が庇い、例の話とは鏑木の養女にならないか?という話で、浮ついた玲香に金田一は胸がざわつきます
保之が家まで送ると2人は「道化人形」に襲われ、監禁されます。保之の無精髭を嫌い毎朝必ず剃れとし、イメージから別室で過ごす事になります。安岡真奈美が玲香が誘拐されたと金田一を呼び出し、小渕沢英成が事情を説明、一億円を要求され写真にはピエロが映っています
現金の受け渡しに金田一が指名され、用意された現金は偽物で鏑木は勿体ないと薄情です。三田村が替わりに出資し、剣持も現れ電話が鳴り明日の午前7時中原駅の公衆電話を指定、すると電話でなぞなぞが出され金田一は薬屋と解き、更にバスに乗りずっと進行方向右手を見てろと言われます
命からがらバスに乗り込みますが発信機が壊れて剣持は追えません。ガードレールに今すぐ降りろと書いてあり無理矢理降りると吊り橋に8時30分までに行けと無茶振りです。金田一は落下し足を痛めますが何とか約束の時間に間に合い、吊り橋を渡ると橋が崩れます
鉄壁のアリバイを崩す悪魔の業のようなトリックとは⁉
金田一は無事でしたが取引は流れ失敗です。「道化人形」は保之を撃ち殺し、翌日電話で2人は昨日殺したと非情で金田一は責任を感じます。美雪に宥められ金田一は復活、電話の録音から場所を山梨県の河口湖と特定します。幸い玲香は無事見つかり、三田村が明太おにぎりを作って来てくれます
玲香はたまたま弾切れで殴られ助かり、母親の様に慕っていた鏑木に物凄い剣幕で裏切られたと感じています。金田一はいつきに誘拐事件に関わったメンバー全員の裏の人間関係を調べさせ、保之の死体が河口湖で見つかります。金田一は鏑木の裏の顔を含めただの誘拐事件でなく’’計画犯罪’’だと断言します
金田一は例の無茶振りを不審がり、落ちた吊り橋を調べ踏み板の仕掛けに気付きます。いつきの調べで保之は評判も立場も悪く、逆井は金に困っており、小淵沢については経歴は分からなかったと報告されます。金田一は「道化人形」が事件の関係者の中におり、鉄壁のアリバイを崩す悪魔の業のようなトリックがあるとします
玲香の靴が傷ひとつ付いておらず、お昼のサイレンの音も監禁場所から聞こえ謎が解けず、剣持の無精髭から保之が使っていた電気カミソリを虫メガネで調べ謎はすべて解けた…と確信します
「もうひとりの犯人」に加え、犯罪計画を授けた別の人物の描写があり…
関係者を集めると金田一は「もうひとりの犯人」が保之本人だったと明かします。「狂言誘拐」で養子縁組を壊す方法だったのです。ところが三田村が出資者となってしまった為金田一に無茶振りをし取引を失敗させますが、保之は「共犯者」に裏切られ殺され、これは「計画的殺人」です
真奈美は橋の踏み板が外れたと語っており、金田一は彼女が犯人で古くなって朽ちかけてた吊り橋のロープが重さで切れ、落ちた踏み板の明らかに人為的な切れ込みを見逃しませんでした。ここに来て犯罪計画を授けた別の人物の描写があり、真奈美鉄壁のアリバイを金田一が崩します
金田一は9月11日の次にもう1日ありそれは取引の日で空白の日があったと看破、玲香の記憶のタイムテーブルをずらす事に成功していたのです。玲香の靴がキズひとつ付いていなかったのもその証明となり、真奈美は確実な証拠を迫り金田一は例の髭剃りに長短2種類のヒゲが残っていると看破します
真奈美は昔語りし動機が判明、別の人物に毒を盛られたのを知らず紅茶を飲み自殺と見せかけ真実は闇の中です。後日時代劇で三田村は玲香と迫真の演技で金田一は2人の真の関係性を推理しますが三田村は真実を明かしませんでした。真奈美の自殺を不審に感じた金田一に「地獄の傀儡子」から電話があります!
高遠遙一は駅のホームの反対側におり、ー僕は人を欺く事に’’快感’’を覚え、君はそれを見抜く事に’’使命感’’を感じているーまたいつかどこかで会いましょうと言い残し消え、金田一が許せずジッチャンの名にかけて必ず捕まえると凄むところでこの巻は終わります
まとめ
今回の誘拐事件は2段構えと思いきや3段構えとなっており、まずは「道化人形」による誘拐ですが、これは実は捕らわれた保之が共犯で「狂言誘拐」だったというのがミソです。玲香は鏑木の養子になる腹積もりでしたが、鏑木の本性から二人は仲違いし、犯人の思惑通りです
ところが更に思惑入り乱れ、主犯の真奈美は夫である保之への恨みもあり殺害、玲香は助かりますが金田一はその不自然さからトリックを暴き真奈美は自殺、事件は終わったかに見えました。ここで真の犯人として「地獄の傀儡子」が裏で操っていた事が判明、風雲急です
基本1話完結の為、主要キャスト以外は出番を終えるとお役御免がお約束の中、どうやらこの高遠は今後も金田一を苦しめるヒールのライバルとして君臨しそうです。高遠を無事逮捕出来るか、今後の動向に注目しましょう…20巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
おまけ
金田一少年の事件簿は後述のドラマ化に加え、アニメ化もされています。長期放映となり、原作にはなかったエピソードを挟む事で視聴者の目を引き人気となりました。主題歌も当時の人気を反映した人選となっており懐かしさを感じられます
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