「金田一少年の事件簿」20巻の深まる謎と極上ミステリー~魔犬の森の殺人…キノコ狩りが一転ケルベロスの巣窟へ!ダイイングメッセージの謎を解け!犯人のアリバイトリックと悲しい動機とは⁉~

  1. 前回までのあらすじ
  2. キノコ狩りが一転ケルベロスの巣窟へ
  3. 冒頭のクイズの要領でダイイングメッセージを解く
  4. 犯人のアリバイトリックと悲しい動機とは⁉
  5. まとめ
  6. おまけ
前回までのあらすじ

速水玲香誘拐殺人事件…高遠遙一は駅のホームの反対側におり、ー僕は人を欺く事に’’快感’’を覚え、君はそれを見抜く事に’’使命感’’を感じているーまたいつかどこかで会いましょうと言い残し消え、金田一が許せずジッチャンの名にかけて必ず捕まえると凄みます…

キノコ狩りが一転ケルベロスの巣窟へ

千家貴司八尾徹平とキノコ狩りに行く2人金田一・美雪、バージンゲットとたかぶるも(笑)キノコで皆ラリッて八尾の別荘が全焼、研究所のような所に行き着きます。三城大のオカルト研究会に驚かされ、萬屋透医学部4年参道麻衣医学部2年五十嵐郁登工学部3年渡辺鍾薬学部4年百田梅男医学部3年と個性的な面々です

二ノ宮朋子優蘭女子大文学部2年松たか子似の美人で今回特別に参加しています。探検する事になり渡辺のクイズに金田一は俺が一番格下…と看破します。隠し扉の奥には動物の骨の入ったケージだらけでケルベロス地獄の番犬とも書かれています。翌朝参道の無残な死体が見つかり獣の黒い毛が落ちています

皆が集まると千家が犬に襲われ右腕を噛まれ、犬は水を恐れる素振りを見せます。野犬の群れに囲まれバリケードを作り五十嵐千家は軽傷だが狂犬病の犬に噛まれたのでは?と恐れます。二ノ宮は子犬をこっそり連れて来ており、五十嵐萬屋よろずや達の噂が本当なら’’当然の報い’’だと意味深です

その後萬屋も同様に殺され、バリケードは壊されていない為皆ケルベロスの檻の中にいると戦慄します。病床の千家美雪に何か言い掛け止めます。金田一は笛を見つけ音が出ず、ユータ二ノ宮の子犬におしっこを掛けられます。五十嵐の父は警視庁務めで金田一の事を知っています

冒頭のクイズの要領でダイイングメッセージを解く

二ノ宮ユーリと書かれたケージからやっと会えたねと涙します。千家は狂犬病だと気付き金田一は1週間のうちにワクチンを射てば助かると諭します。2人金田一・美雪はケルベロスらしき影を見ますが、金田一は何か理由があると見抜きます。五十嵐4人萬屋・渡辺・百田・参道がバイト先の病院で人を殺したという噂を明かします

「壁に耳あり」と笑えない冗談を人体解剖で繰り返し、動機が見え隠れします。犬が侵入し美雪が襲われ金田一が防ぎ、部屋で犬達が暴れますが急に静かになり金田一は何か気付きます。渡辺は犯人に襲われダイイングメッセージを残し死に絶えます。それはメロンに潰されたトマトです

金田一は冒頭の渡辺のクイズから犯人を特定、誰もが萬屋を殺すチャンスがあったとし、ヒゲが剃ってあった事やコンタクトを使用していない点から謎はすべて解けた…と確信します。金田一はある人物が仕組んだ’’計画犯罪’’だとし、「架空の犯人ケルベロス」をでっち上げたのだと…

「魔犬」を騙った殺人者・・・「ケルベロス」はこの中にいると宣言し、例のダイイングメッセージが犯人を教えてくれたとします。フルーツのそれで同じ原理のクイズを出され、渡辺を除く全員の名字に数字が入っています。大きさと比例しメロンに当たる人物こそ「ケルベロス」だとし、それは何と千家なのです!

犯人のアリバイトリックと悲しい動機とは⁉

何と今回別荘を持つ八尾を利用し意識的に誘導しており、野犬に取り囲まれた状況は人間には聞こえない「音」=「犬笛」を使って巧みに訓練を受けた犬を操っていたと…ユータがそわそわしだしたのも「犬笛」のせいで、犬が水に怯えたのも狂犬病ではなく水を怖がるよう訓練されていたのです

ワザと自分を噛みつかせる事で自ら「狂犬病」を煽りここから一歩も出られないようにしたと…パンに巧みに犬笛を仕込んで吹いたものの、襲われた際パン毎落とし美雪の看病で「犬笛」を回収出来ず金田一に見つかったのです。美雪が付きっ切りで看病しており萬屋を殺すのは不可能、あるトリックを使います

実は萬屋は野犬騒ぎが起きる前に殺されており、死体の血を洗い流す為に水道管に穴を開け水びたしにしたのです。アリバイ証人美雪を手に入れ窓を塞ぐよう仕向け釘が新品だったのもその為です。ゴタゴタの中千家自身が萬屋も居たと心理操作しており、千家は証拠はあるのか問います

金田一萬屋がコンタクトをしていなかった事から洗面所で萬屋を見たという千家の’’証言’’がアリバイトリックのでっちあげである証拠だと付きつけます。金田一は敢えて犬の群れに飛び込み千家が「犬笛」で止め犯行を認め、水沢利緒彼女萬屋達にモルモット実験動物にされて殺されたと明かします

犬のトレーナーの見習いで同い年、千家は気持ちを打ち明けあと半年しか生きられない病気だと知り愛を誓い合った2週間後利緒は亡くなります。4人の実験体モルモットとして殺されたと知り千家最後の1人百田を噛み殺せと指示しますが犬は従いません。利緒の影を見て千家は分かってる…利緒と観念します

剣持に連れられ千家金田一に礼を言い収監、二ノ宮の父が研究所の研究員でユーリユータの血を引く子で大切な’’友達’’だったのです。千家との幼い記憶を思い出し翌朝目覚めるとフミがおり揉め、金田一フミ・・の事件簿が華麗に始まる(笑)ところでこの巻は終わります

まとめ

今回の犯人=千家は首吊り学園殺人事件にも登場しており、金田一の幼馴染で舞台の研究所も偶然赴いたという設定、しかも狂犬病として病床の身という事もありまさかの犯人でしたが、明晰な金田一は2人の間柄もおもんばかりながらも非情の回答編となりました

どうしても私情が挟まれがちですが、名探偵としてそこは割り切っており、巧妙なアリバイトリックも看破してしまいます。この巻辺りから装い新たに1巻完結コミックスとして大々的に売り出され、より読み易くなったのは読者の記憶にも新しいところでしょう

巻末の金田一フミですが、アニメや短編集で大活躍し、本編ではあまり出番がありませんが新たなキャストとしてこの漫画を彩ります。千家の犯行で心許した友すら犯人になり得る事を示した金田一少年の事件簿、21巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

おまけ

金田一少年の事件簿で避けては通れないのが実写ドラマ化でしょう。特に最初の堂本剛金田一のハマリ役で、Kinki Kidsの売り出し中という事もあり若者を中心に熱狂的に受け入れられました。漫画を知らなくてもドラマなら観た事があるという人も多かっただろう名シリーズです

コメント

タイトルとURLをコピーしました