前回までのあらすじ
銀幕の殺人鬼…影行は死に遊佐は自主映画を調べまくり「大追跡」に出演し誤って落下死していた事を蔵沢達が話しており、復讐鬼「スコーピオン」となったのです…2週間後面会に来た金田一は実は「大追跡」で影行は「スタントマン」ではなく「主役」で見せ場だったと明かし、遊佐は救われます
命がけで主役を演じていた事が分かり映画作りの大変さを学んだ美雪が金田一と一緒に映画を観に行きます…
＜伝説の天草財宝発掘同行ルポ＞
ミス研新部長が美雪に決定、新入部員の美浦エミリが一瞬で男子を虜にします（笑）村上草太は2人の仲が不思議なようです。いつきが宝探しを提案、和田守男がでうすの「宝」について語ります。結局創刊20周年記念特別企画＜伝説の天草財宝発掘同行ルポ＞に参加します
矢木沢亮に中田絹代、赤嶺藤子、最上葉月、赤門英明といった顔ぶれ、待ち受けるのは天堂四郎という美形です。観光をし、中田は金田一に組まないか打診しますがそこに美浦が現れます!実はダウジングの名手で呼ばれ、現地の子供達は白髪鬼に殺されちゃうよと無邪気です
ダウジングロッドは針金ハンガーでも作れ、反応パターンは「クロス」と「オープン」があり早速金属の反応、掘ると寛永通宝が出て来て古美術的価値はありません。逆に天正菱大判に至っては1枚1億もするのです。温泉で2人の美乳トークに食い下がる金田一（笑）天堂から白髪鬼について聞き出します
朝風呂も楽しむ美雪、悲鳴で金田一が向かうと胸に十字の刻印と白髪が絡みつく中田の死体が浮かんでいます。赤門が中田の荷物を漁ると地図に印がついており、そこから大江一帯の口崎の穴観音を次の発掘場所に決めます。妖蛇畑で和田の鞄が燃やされ、いつきは天堂の父から「土を掘るより資料を掘れ」と教わります
金田一は家系図の名前の共通点に気付き、コテージで唐突に白髪鬼に襲われます!
家系図の共通点と死者との一致とは⁉
いつきの声で白髪鬼は去り際胸で十字を切っていきます。翌朝改めて発掘に向かうも金田一はいつきに因縁について問うと以前佐々成政の財宝発掘の際中田同様殺された男がおり今回の参加者もいたのです。赤嶺が見当たらず、ダウジングでカメラを発見、更に中田同様ツルハシで頭を割られた赤嶺を見つけます
和田は竜崎三郎に全員殺されると意味深です。アリバイ確認し赤門と最上が疑われますがいつきが窮地を救います。金田一の気付きから美浦は気学と閃き、南西で大浦の「宗徒様」は月に2回の大潮の時にしか歩いて渡れない石塚です。明日決行となり最上といつきは昔馴染みのようです
潮が引き最上を抱き重くなったと惚気る2人、すると赤門の同様の死体が見つかります!この惨状でも決行し、三角池からボタを見つけ、美浦のダウジングの反応から1時間後に集合と皆別れ、最上が遺書を残し自決、刑事は竜崎の恋人だと明かしますが金田一は遺書がワープロ書きで犯人のトリックだと看破します
ラッキースケベの金田一（笑）いつきの苦悩も知り事件解決を誓います。地図から道が一番近くなってるところも底なし沼になっており進めません。金田一はコーヒーカップの取っ手が1つのものから気付きを得心理トリックを見抜き、例の共通点から死者との一致に気付きます
美雪は’’失われた輪’’だと騒ぎ、フミに確認させた真実から金田一は電話で剣持にも連絡、謎はすべて解けたと確信します
金田一からの粋なプレゼント
金田一は罠を張り、刑事はイヤミ明智の精神攻撃で撃沈（笑）金田一が探偵役です。本当の動機について白髪鬼の噂は3か月前に子供達に撒き、ニセ告白遺書で見立て殺人との関連性をこじつける用意周到な計画殺人だったと…蔵元コンツェルンの莫大な財産が目当てで家系図から「月」が名前に含まれているとします
死んだ4人も蔵元醍醐の実子で血を分けた兄弟だったと明かし、金田一は例の罠について時計が15分ずれている和田が真犯人’’白髪鬼’’だと暴きます。死んだ4人以外にも醍醐の子がおり、それは和田の妻で遺産は孫である娘に行く算段です
金田一は明智からのFAXを見せ、被せるとRの文字が浮き出「空白補完効果」です。和田はこの効果を利用し時間稼ぎから赤嶺の順番を入れ替え殺害可能なのは1番最後にコテージを出た和田以外いません。金田一は蔵元コンツェルンが1300億の負債で事実上倒産のニュースを見せ、和田の負けです
いつきが最上の仇と迫りますが逆にワテを殺してくれと弱気、娘が心臓と肺の病気で半年の命だと…手術に8000万掛かり自殺し保険金と企みますが上手くいきません。そこに例の遺産の話が舞い込み凶行に及んだのです。事件後美浦のT字のクッキーから金田一は再度さんしゃる池に赴きます
朋美をいつきが見舞い、夜サンタが現れ「天正菱小判」をプレゼント、1億で売れ治療費に充てられ和田は監獄で泣き喜びます。金田一はさんしゃる池は巨大な十字架に見立てられたと見抜きいつきが宝掘り当てたんだろと羽交い絞めにするところでこの巻は終わります
まとめ
今回の事件は過去事件の要素を上手く取り入れた内容となっており、宝探しや見立て殺人・伝説、動機等金田一少年の事件簿あるあるを盛り込んだ作品です。白髪鬼独特の恐ろしさも相まり、次々に参加者が散っていく中謎を解いていくパターンは王道です
世の中には遺産を目当てにしている人も多くいます。勿論自分で稼げれば問題ないのですが、親族の莫大な遺産は時に血を見る惨劇となり、和田は病床の朋美の為に凶行に及んでしまうのです…治療に莫大なお金が必要なのも犯行の動機としては常套句なのかもしれません
金田一は今回の和田の凶行は許せなかったものの、何と「天正菱小判」をプレゼントするという粋な計らいをします。最初は金に目が眩むものの、探偵として事件を解決し、犯人の憂いも見事に解決してしまう金田一は正にヒーローです。23巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
おまけ
金田一少年の事件簿には続編として金田一少年の事件簿Rがあります。後新アニメ化された際もこのタイトルとなっており、新たな事件が舞い込む様はファン冥利に尽きる作品となっています
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