前回までのあらすじ
MEMちょは数々の修羅場を潜り抜けて来た自負もあり役者業も頑張り、アクアは吉祥寺もアビ子も使える物は全部使うのが基本戦術だと語り、MEMちょも使い倒してると言い切ります。例のDVDでアイからのメッセージをアクアが受け取りやり切ってみせると漏らします…

ルビーの演技を引き出す為に有馬心を鬼にする
アイは施設育ちで嫌気が差し上京、壱護に見初められアイドルとなり身元保証人の問題もお金で解決します。この脚本をあかねは9割真実だと譲りません。アクアは星野あゆみに会いに行きアイが幼少期から魅力的過ぎたと言われます。色目を使う元彼から遠ざける為にあゆみは窃盗後も敢えて会いに行きませんでした
現場に元「B小町」も現れ子持ちのいい歳です。ニノは誰もアイのライバルになれなかったとし、本人に直接死んでくれとすら言った事があると言います。ルビーが慰めると本物のアイはそんな事言わない、ちゃんと偽物で良かったと最早ホラーで、しかもどうやらニノはカミキヒカルと通じています
必死の演技のルビーもアイの領域に行き着くのは難しく葛藤、有馬にまっすぐぶつかり、当事者にしか分からない強い想いと良い演技がしたいという気持ちは身が引き裂かれそうな位よく分かると有馬は同調します。有馬は心を鬼にしてルビーがアイの感情が分かるように本物の妬みと嫉妬・失望と孤独を感じさせます
尺換算15秒のアドリブ
フリルは役者にありがちな恋愛論について語り、役が奥まで入ってると役があっちがゴールだよって教えてくれると芝居の在り方を諭します。有馬は「愛憎」の気持ちからちょっとずつニノに近づけています。ルビーはこの闇の感情から実はアイもただの弱い女の子だったと悟ります
アクアはアイは泣いたりしないと確信しており、五反田は本物の私を撮ってくださいという挑戦状だったのだと自戒します。本物のアイを撮りたい五反田、アクアはルビーが心配ですが、有馬が傍に居ると楽観的です。子役時代アクアをぶつけたのもあいつの友達になってやって欲しかったと語ります
現実は2人は例の一件から険悪で、アクアに取りなして来いよと五反田は狼狽えますがアクアは2人はもう結構立派だぞと信じています。ニノはアイに取って代わられ最も強く深く、そして未だにアイを憎み信奉し続けており、有馬はニノが友達同士のありふれた喧嘩だったんじゃないという結論に行き着きます
有馬迫真の演技にルビーは本音を吐露しそれは異様な説得力を持ち人の醜い欲望を詰め込んだ様な存在=「偶像」にさせられたように目が語っており、尺換算15秒のアドリブに五反田は揉めつつOKを出します。このシーンを引き出した有馬の手腕に鏑木は天才役者として売るべきだと壱護に話します
和解した2人は人間の本質について語り、ママとは違う、私は私のままスターになるとし、有馬にしつこく付き纏うと宣言、有馬はいらん心配しちゃったと呆れます
スポンサーに実名回避のカミキヒカル暗躍
唐突に姫川・フリル・MEMちょとドライブに行く事になったアクア、懇親会として姫川は新車おろしたてです。免許取り立ての姫川は自信げでしたが事故り(笑)案外打たれ弱い姫川とアクアが腹違いの兄弟だと初めて知ったMEMちょは混乱、役的にも過去を清算する腹積もりですが廃車に未練があります(笑)
鏑木はスポンサーになってくれた事を感謝しながら名称使用許可を君には取っていないと相手はカミキヒカルです!撮影ではララライのカミキとの邂逅にルビーはルッキズムの権化で胸キュンしNG連発です。上原清十郎と姫川愛梨と大輝も登場、そこでカミキを推薦され2人は急接近します
愛理はカミキを密かに愛しており歪んだ性癖があります。アイはカミキと関わる事で女として変貌していき、カミキの目に嘘つきの目を見たアイは愛梨を糾弾し、20年前の時代は凄まじく、それは現在でも暗い影を落とします。光と影を見て来たミヤコは人はどこまで正しくあれるのかしらねと問い掛けます
姫川は闇落ちし依然としてこの世界の奥には闇があるとします。フリルはあられもない姿で濡れ場も辞さず必然性があれば脱ぐと女優魂です。体張るフリルに逆にそろそろアクアとのキスシーンでしょ?、いくら兄妹でも体張るよねーとルビーに焚きつけるところでこの巻は終わります
まとめ
アイドルという非常に特殊な職業だけに、その複雑な人間関係が示されます。アイとニノの関係性のように、燦然と輝くアイという光の影に隠れるニノの嫉妬・羨望は凄まじいものがあります。どのグループにも固定ファンはいるでしょうが、全員同程度の人気がある訳ではないのです
「B小町」の場合アイが突出して人気があった為、他メンバーとの温度差は相当あったと思われます。その場合の他メンバーの心境を考えると…ちょっと具合が悪くなってしまいますね。グループの人気もアイあってのものなので、非常に複雑な感情でしょう
有馬はそういったニノの感情を自身に重ね敢えてルビーに冷たく接し真のアイの心情を引き出します。今まで気付かなかった感情が露呈し、険悪になった2人も別次元の領域に行き着きお互いを認め合うのは救いでした。そんな中気になる動きとしては本物のニノとカミキが通じている風なところです
また、スポンサーとして鏑木とも接触しているカミキ、自身の事ながら少年Aとして実名での出演とはならないものの、どういった心境なのでしょう?最早自身の凶行を映画で暴かれる側にあるにも関わらず、出資するのが不可解です…15巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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