前回までのあらすじ
子供たちが立ち入ってしまい、アーマンドは潰され、それを合図にいよいよ三者は動き出します。キングやバンをすら翻弄する<暁闇の咆哮>は鎧巨人を傷つけ、ワインハイトが渾身の一矢を放ちますが、アーマンドがそれを掴み、実はその正体がゴウセルだったと判明します…
鎧巨人を巡る喧噪
ゴウセルは独特のキャラで、これで<七つの大罪>五人目の登場となります。<暁闇の咆哮>はあくまで鎧巨人の首を持ち帰ることが任務だと言います。物凄い波動の魔力なのですが、<暁闇の咆哮>は多少犠牲が出ても倒せると豪語、ゴウセルは平和的解決方法だと鎧巨人の首を斬り渡し、事は収まります
一件落着かに見えましたが、首をはねたのに生きており、聖騎士の成れの果てなのです。ゴウセルは魔力を抑えるために鎧を着せていました。メリオダスとバンが早速挑みますが、剛腕に飛ばされ、キングが第二形態「守護獣」で守り、まずは相手の出方を見るべきだと冷静です
ところが「守護獣」は’’氷結停止’’で凍り一閃され、凍結に弱かったのです…素手での限界を感じたメリオダスは盾で’’絶望の毒’’を防ぐと、普通の剣なのに付呪・’’獄炎’’の黒い炎で切り裂きますが、元の聖騎士から話しかけられ油断し捕らわれます。ゴウセルの「侵入」とバンの’’獲物狩り’’で何とか助かります
ゴウセルは自ら望んで生まれた存在ではないので殺せないと言うと、俺に命令するなとバンが心臓を引っこ抜いてしまいます。なお幻を見ており、ジールとギーラの事を想いながら更に暴走、ただならぬ様相です
一方留守番中のエリザベスの元にケインが現れ、彼女をリズと言うのです!今までの事情を話し、リズではなく王女であると理解します。リズはメリオダスの元恋人で、メリオダスとの過去が明らかになります。ケインはメリオダスが強すぎるので剣を持たないと話し、代わりに預かっているリズがかつてメリオダスに贈った剣を差し出します
先程のただならぬ気配を察したエリザベスは剣を持ってメリオダスの元へ向かいます
ゴウセル加入で<七つの大罪>五人目
聖騎士の魔神はどうやらデールのようで、メリオダスが諭そうとする中、バンがぶっ殺すと襲いますが逆にやられ、キングの’’炸裂する刃雨’’も効かず、’’毒唾’’の餌食です。バンはメリオダスのはっきりしない態度を改めさせます。そこにエリザベスが現れ、リズと想いは一緒だと剣を投げ渡します
メリオダスは凄まじい剣撃で装甲のような皮膚をたやすく切り裂いてしまいます。デールの亡骸から植物が生えており、何者かがなんらかの実験や術を施し人為的に魔神を作り出したようです。相手は聖騎士だけではないと確信した一行にゴウセルが加わり、これで<七つの大罪>は五人となり祝杯をあげます
メリオダスは十年前の王国転覆疑惑で散り散りになった件を問うと、ゴウセルは<暴食の罪>マーリンが関わっていると話します。ゴウセルは空気を読めない性格で、言ってはいけない事を明け透けに話すため一同困惑します
そこにペリオが現れ、行かないでくれというので、ゴウセルはアーマンドに戻り、自身が本物の<七つの大罪>だと告げ、納得のいかないペリオはいつか聖騎士になってお前を…捕まえてやる‼と言い、ならいつかまた会えるなとゴウセルに戻ります
ディアンヌ、進撃の巨人が如き遠投
ドレファスは息子のグリアモールが死んだと聞かされやつれています。ハウザーにヘンドリクセン派の暗躍について語らい、ギルサンダーは地下牢でマーガレット姫に妹のベロニカの死を告げ、エリザベスの動向についても伝えます
ギーラとジェリコは鍛錬しながら、先日の鎧巨人の件で魔神と聖騎士の二つの魔力を感じたと話します。ヘルブラムとヘンドリクセンは密会し、「旧世代」は強力だったが「新世代」も十分な魔力を持ち制御が楽になったと語ります。女神族に封印された魔神族を今一度解き放ちー我ら聖騎士と「新世代」が迎え討つと言うのです
門が開き、醜く禍々しい姿が露わとなる中、欠片が足りない、奴を呼ぶしかあるまいと話します。メリオダスは王都に侵入して(欠けた)剣を取り戻すと決意しますが、皆乗り気ではありません。あの竜の柄は「常闇の棺」と呼ばれる祭器の欠片で、魔神族を封印した道具のようです
ヘンドリクセンはドレファスの聖戦の予言の解釈とは異なり、聖戦の実現の準備は整った、最後の欠片で封印を破壊すると語ります。二人には様々な因縁があり、反目しつつ協力を要請します。一方何故剣と一緒にエリザベスを狙うのかホークが問うと、封印を解く最後の鍵だからよ…と仮面の女がエリザベスを連れ去ってしまいます
瞬間移動されたようで、王都に救出に行く…とメリオダス・バン・ゴウセルを握りディアンヌが進撃の巨人の如く遠投し向かい、ヘンドリクセンたちもその気配を感じ取ります。着弾するや<暁闇の咆哮>の必殺技の応酬をメリオダスは「全反撃」で一掃します!
すると逆に南門方角にも強い魔力が感じられ、キャメロットの新王:アーサーの大規模な軍隊が出現したところでこの巻は終わります
*番外編:「彼の居場所」が載っています
まとめ
なかなか一読のみでは物語の内容・本筋を理解できない複雑さも七つの大罪の特徴です。<暁闇の咆哮>はあくまで鎧巨人の首を持ち帰ることが任務で、その首はヘンドリクセンが封印を解く鍵の一部として活用しているようです。これにはメリオダスの竜の柄とエリザベスも関わってきます
<七つの大罪>五人目のゴウセルは空気の読めない人物で、言ってはならないことを飄々と語る悪い癖があります。この中性的で捉えどころのない人物が重要なキーマンとして君臨してきます。攫われたエリザベス奪還のためメリオダスたちはディアンヌに投げられ向かいますが、どうしてもある漫画を思い出します
巨人が遠投する様は正に進撃の巨人そのものです。事実この二作品は後にコラボする等お互い影響を受け合っていたことが分かります。瞬時に王国に辿り着きメリオダスが覚醒する中、何やら南側にもただならぬ気配と新手の軍勢が現れます…9巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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