前回までのあらすじ
暴力に出る寧蔵に伊代菜を庇う本丸が対抗しますが、そこに巨漢の弟子2人が登場、先生が怒るので喧嘩じゃなく試合ならいいんだろと明日6年2組VS1組の武闘会を行う事になります
風・明日香・寧蔵VS原子・本丸・タルが戦う事となり、本丸は試合に負けたとしてもお前の奴隷なんかにはならないと啖呵を切ります…

3対3の勝ち抜き武闘会
ルールはダウン→10カウント以内に立ち上がらない・場外・ギブアップ宣言が負けとなります。一番手は原子VS風で、原子力発電拳に対し因果俱時拳で全ての敵の攻撃をそのまま返して心は風・体は熊の風熊五郎だからできた技で、原子は倒れます
ところが原子は立ち上がり発電拳Ⅱ・スペシャルⅢ~Xと不屈の闘志を見せ、鈍行拳から逆回転・超特急拳でついに風を倒します。勝ち抜きの為相手は明日香、風の30倍強いのです。明日香は単龍髪斬鞭で原子を瞬殺します。二番手はタル、「実話っか」で会場の声援を一斉に浴び対します
弩龍髪斬鞭も「たるるぱんち」で一掃するタル、ついに寧蔵が登場しますが、「すべるるるー」の連発で何度も滑らし、怒った寧蔵が座剣波でタルを場外に飛ばします。タルは「みちしるべー」で会場に戻り、自身が大魔法使いとバラしてしまいます
特大「たるるぱんち」を寧蔵はかわすと飛燕鵠焉蹴を放ちますが、タルはベロを伸ばし寧蔵を地面に沈めます。とどめの…というところで松っつあんがたこ焼きを持って現れ、タルは自ら場外になり、罵倒され「見のがしてクレヨン」と「おねがきちょう」で事なきを得ます。これでお互い3番手同士の最終決戦です
本丸勝利も死亡!?
寧蔵優勢の中、タルが魔法を使いますが、本丸はタルに手出しするなと漢気を見せます。寧蔵拳を踏ん張り耐え、その後も猛攻を受け続け、これは寧蔵拳で神経のツボを突き足が動かないのです。伊代菜に本丸を助けるよう言われたタルですが、原子が正々堂々と魔法に頼らず闘ってみろと迫ります
本丸は自力で踏ん張り気の力から心で見る事だと悟り、伊代菜の静止を父は跳ね除け本丸は生命エネルギーである気を練っていると説きます。暗い「精」を明るい「気」に変えて元気になった本丸は寧蔵拳から逃れると手と足を逆に使いダウンを奪います
鷲羽鐃豚襲を跳ね返し、本丸は最後の命の炎を燃やしているかのようです。寧蔵は闇落ちし、降魔真邪剣波を放ち、本丸はその邪気を体に飲み込みますが皆の信じる心を感じ本丸の気力勝ちです。全てを悟った本丸は解き放ち寧蔵を場外とし6年1組の勝利です
全てを出し切った本丸は享年11歳で死んでしまいます
魔法の国
本丸の心臓は止まり、りあが「イキフキカエル」で人工呼吸しますが本丸は生き返りません。幽体化した本丸、先生・父・原子・累・そして伊代菜と次々に本音が飛び出し幽体から肉体に戻ろうとしても本当に死んでいる為戻れません
本丸はあの世へと旅立ち、タルは精霊界にいる本丸を魔法の国に連れて行って「まま」に頼めば生き返らせる事が出来ると悟りますが、魔法の国に帰る呪文を唱えたら皆タルの事を忘れてしまうのです。タルは心を鬼にして呪文を唱え精霊界の本丸を「引力ん」で引き寄せると全速力で逃げ出します
魔法の国の入り口からトンネルを下り別れ道を「玉 見え」の力を借り正解を引き当て脱出、本丸は自力で跳べるようになりタルの「まま」に会いに行きます。邪な考えも全て伝わってしまう魔法の国、タルの家に近づくと龍が現れ火炎でタルが燃やされるところでこの巻は終わります
まとめ
今までギャグ漫画として展開してきたまじかる☆タルるートくんですが、今巻は一気にバトルものの様相を呈し、当時人気だったDB等の影響を感じさせます。成長した本丸は特訓の成果もありタルの魔法も使わない漢気を見せますが、勝利したものの命を落としてしまうのです!
この辺りから一気にシリアス・哲学的な要素まで飛び出て江川先生の脳内で起こっている事が本当に凄まじい筆致で描かれます。タルとの可愛らしくもスケベで笑える漫画が一変するのです
正直ここまで劇的に内容が変化するのは読者も置いてけぼり感を感じさせますが、それも含めてのまじかる☆タルるートくんなのだという事でしょう。タルの「まま」に会い生き返らせて貰おうとしますが、タルは龍の火炎で燃やされてしまいます
全く予測不可能なこの急展開、本丸は無事生き返る事が出来るのでしょうか?13巻に続きます…
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