前回までのあらすじ
ローランが来日し遠峰はワイン・アドバイザーの見習いとして手元に置き、懐疑的な小林ですがローランの才覚に疑いはなく雫との勝負の秘蔵っ子です。霧生から呼び出しで「第三の使徒」勝負となり遠峰は新しいアシスタントとしてローランを連れ霧生が口上を読み上げます…
主演女優=松下七海に本物のワインを飲ませるタスク
「第三の使徒」のそれは今までと全く違う記述で途方に暮れる2人に対しローランは見覚えがあると自信げです。美島は経験値が必要なワインだとし、それは’’感動’’を受けるワインだと…みやびはソムリエを目指すきっかけが’82年「プラネール・デュクリュ」と語ります
ロベールを訪ねるとある男を紹介され、何と有名映画監督の黒川です!ワインの家は別にあり、セーラの橋渡しもあり無事に会え、お宝ワインを飲ませる条件は主演女優=松下七海を口説いてくれと言うのです。お芝居で本物のワインを飲む事を拒絶する松下に飲ませるのがノルマとなります
松下は頑なで彼女に飲ませるのは至難の技ながら雫はチャンスを伺います。すると撮影で階段落ちするスタントの演技に松下は失神してしまいます!「ひ ひびき…」とうわ言を話しています。気を取り戻してからその事を尋ねても忘れて下さいと松下は素っ気ないです
松下の名演を引き出した雫
木戸と松下のプロフィールから好みを分析、ブルゴーニュの赤を思わせ彼女の好みは全部ワインを連想させます。セーラと会う遠峰はローランがひと月でソムリエコンテストを総ナメに出来るテイスターに成長すると太鼓判で「第三の使徒」の鍵を握っていると強気です
雫は目星を付けたドメーヌで黒川を説き伏せ松下をレストランで撮影、何とソムリエ役を雫にやらせます!絵になる雫、その滑らかな口上から松下はついに飲み丸太小屋から響を見て、涙し過ぎ去りし青春を想起、見事な演技で素晴らしい映画になりそうです
松下には響という恋人がおりスタントの仕事で命を落としずっと暗く抱え込んでいたのです…ワインにだって飲み頃はありそろそろ飲み切った方がいいと教えてくれたかのようです。打ち上げで盛り上がり約束通り監督のコレクションから30年以上前の古酒をセーラは華麗に慎重に開けます
雫が飲むと豪華客船を想起、親父と二人で出掛けた船旅を思い出しそれは「シャトー・ペトリュス」’70年です
雫の冴え続き山脇感激
雫は黒川に感謝を告げセーラは遠峰と会いお互い少し変わったかもと意味深です。「時を飲んだ」気がする雫、美島も変わりワインを愛する人って皆どこか純粋で子供みたいなところがあるのです。ブラインドでみやびから飲ませ、ヴィンテージ違いと読むも雫は同じシャトーでヴィンテージも一緒だと看破します
美島はその通りで、蔵出しワインと店を転々としたものの違いだとし、雫は親父が俺達に伝えたかったワインの「時」とはーと思案します。雫達は村越を訪ね「旧三笠ホテル」を案内され雫は社交場を想起、そこで富岡先生と遭遇し知り合いの結婚式だったようです
夕食を共にし「ヌフ・ブラン」に「オマール海老のテリーヌ」をマリアージュ、雫はオルゴールを想起します。翌日も共にし富岡の別荘で「V.V.」と重なり富岡に習いワイナリーの山脇を紹介されメルローを見て雫は古木の実験的なワインに興味を持ちます
メルローで雫は坪庭を想起、蘇る思い出と評します。山脇は同調し過去の祖父とのやり取りを思い出し、雫のお陰で心が癒されたと感謝します。雫は「第三の使徒」に一気に近づいてみせると自信げです。遠峰がローランにパティシエのではなく駄菓子から使徒を想起させ感謝のハグをする所でこの巻は終わります
まとめ
もともとイケメンですから何をやらせても絵になる雫、今回は映画の撮影に帯同します。若干恋路に鈍いのが玉に瑕ながら(笑)その洗練された所作は看板女優=松下に引けを取らず、彼女に禁断のワインを飲ませる事に成功します。彼女は恋人の死から自ら蓋を閉じていたのです
ここから監督との約束で古酒を頂き雫は更に腕に磨きが掛かります。「第三の使徒」が難解な中、そのヒントとなるものを探そうとお互い必死です。雫は流れから山脇のワイナリーでも一期一会の出会いがあり、確実に成長していきます
不気味なのは遠峰側で、あのローランの底が知れない所でしょう。元々才能はあったようですが、ここに来てそれが開花しようとしておりパティシエが作ったスイーツからでなく駄菓子から想起する等曲芸も披露、遠峰がほくそ笑むのも分かる気がします…11巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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