前回までのあらすじ
メルローで雫は坪庭を想起、蘇る思い出と評します。山脇は同調し過去の祖父とのやり取りを思い出し、雫のお陰で心が癒されたと感謝します。雫は「第三の使徒」に一気に近づいてみせると自信げです。遠峰がローランにパティシエのではなく駄菓子から使徒を想起させ感謝のハグをします…
「第三の使徒」両者外し再戦へ
美島に頼み込み店はグラスワインフェアとしセラーにある仏赤で揃え雫は「夕焼け」だと確信、片っ端から飲み始めます。ボルドー・ブルゴーニュではなく残るはローヌ、グルナッシュから南ローヌだと「ジゴンダス」に絞り近所のおばあさん家を想起、試飲を続けぐったりです
みやびは夕焼けを感じ、雫はこれの上級キュベを敢えて飲まず勝負の場で飲んで表現するだけです。メンツが揃い霧生が口上を読み上げ雫が先行です。謎めいた人物が現れ雫は何かが足りない…と「ジゴンタス」’00年に対し遠峰が用意したのは「デュ・パプ」’81年で同じような展開から老いを感じます
それは「郷愁」というより「黄昏」で二人は迷走しロベールは何たる体たらくとがっかりです。二人共「資格なし」と切って落とす以外ないと手厳しく、雫はもう一度チャンスをくれと懇願、遠峰も同調します。ロベールは3日やろうとチャンスを与え、もう一度表現してみせろと迫ります
雫はお菓子をくれたのが優しそうな「老人」だったからだとし、遠峰はビックリハウスで再び老いた自分を見て驚き鏡を割ってしまいます。遊園地は後2時間で閉園なのに大人1枚買い何かする気です
混迷する「第三の使徒」探し
ISHIKAWAにやって来た二人、事情を打ち明け「V.V.」関連で「ゴネ」「デュ・パプ」「ボーカステル」と飲み続け雫は「ヌフ」まで辿り着きます。遠峰は翌日開園直後にまた遊園地で大人1枚です(笑)高杉のワインのコルクオブジェにヒントを見た雫は作者を問うと高杉何か意味ありげです
布施十三郎先生は病床の身で孫の麻央は彼の「人生最後のワイン」=「郷愁のワイン」かもしれないと懇願、アトリエの窓を開けると「郷愁の~」の香りが雫を包み、スケッチから「末期のワイン」のヒントを探します。遠峰は狂気染みており、遊園地を100万で貸し切りにしてしまいます
雫は木彫りからワインの香りを感じ、からくり箱になっており中にスケッチがありワインで描かれたもので雫はついにヴィンテージを探し当てます!布施にデキャンタしたワインを飲ませると反応があり父を想起、約束を果たし雫は自身が間違っていたと改心、愛する人達に囲まれているに違いないと…
勝ちを譲られた雫
布施のセラーのコレクションから譲って貰え、遠峰を想います。遠峰はコーヒーカップから母と共に豊多香とメリーゴーランドを楽しみ孤独から救い出してくれた時の…あなたが記述に込めた思いに気付き、ロベールは豊多香が残した思いを託された今なら分かるとしみじみです
二人は再度「第三の使徒」を持ち寄り、一度外しての再挑戦で面倒なので二人同時にテイスティングする事になります。雫はとうとう辿り着いたと感じ影の男に甘栗を貰い、家には母が待っておりひと言で言い表すなら「団欒」だと表現します
対して涙する遠峰は表現する権利を放棄するとローランは分かり過ぎてしまうから敢えてそうしたとマキを制します。勝ちを譲られた雫は「キュベ・ダ・カポ」’00年と明かし遠峰と同じヴィンテージです!ロベールは勝負には勝ったが真髄を汲み取ったのは遠峰だとし雫は宿命の鎖を感じます
これで2勝1敗となり河原毛は屋台ワインバーに雫を誘いソムリエも居ます!乾杯し雫はひと口で「彼女」と想起、河原毛は雫に足りないものは経験で量より質だとし、雫は影の男=豊多香だとやっと気づき「第三の使徒」はワイン探求の旅を託そうとした遺志そのものだと感じそれは「シャトー・ルシア」だった所でこの巻は終わります
まとめ
今巻は全編「第三の使徒」探しに当てられその難解な表現に二人とも憔悴します。キーワードは「郷愁」→「団欒」へと変わり再戦の時二人は全く同じワインに辿り着きますが、何と同時に飲んだ遠峰は勝ちを雫に譲るのです!
雫は影の男に豊多香を感じ勝負には勝ちましたが真髄を汲み取ったのは遠峰だったのです…遠峰は雫のあずかり知らぬ領域まで行き着いており、河原毛は雫に足りないものは経験で量より質だと励まします
同じヴィンテージのワインを同時に飲み、涙し勝ちを譲る等常人の出来る事では無く、勝ちはしたものの釈然としない雫、遠峰の背中は遠いです…これで2勝1敗となったものの、12戦ある使徒対決は苛烈を極めるものとなっていきます。12巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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