前回までのあらすじ
遠峰早速動き京都の広隆寺の弥勒菩薩を視察に単身向かいます。一方雫は逡巡する中長介が香りのビッグバン・宇宙みたいなスケールの「リゼルヴァ」’95年を持ち寄り雫は厳かな宗教性と宇宙観は必ずしも的外れとは言えないとヒントを得ます
みやびが伊・ネッビオーロ種に絞って使徒を考えてみない?と提案し、その前に雫が飛鳥のワインを訪ねてみたいと閃きます…
飛鳥でレオナルドとの出逢い
日帰り出張扱いで新幹線で京都入りする二人、酔い車内に荷物を忘れひと悶着、飛鳥に泊まる事にしますが宿が全滅です。何とかイタリアンの店に入り店名の意は宇宙です。オーナーと意気投合し例の口上から「バルバレスコ」を提供、「彼女」の残したワインを通して伝えたかった事が未だ分かりません
弥勒菩薩を見る遠峰、仄香と「第六の使徒」について語らい仄香は豊多香はおろか私のレベルにさえ達してないと手厳しいです。月が無いという事で一致した二人、「バローロ」=宇宙と想起し吟遊詩人だった菜月との馴れ初めを語り阿騎野の丘に行く事になります
夜が明け月を見て結局公園で野宿、そこで男の子に出逢い祖父母らしき人に母が菜月ではと問います。事情を話し今度こそ一緒に…とレオナルド、祖父はこちらへ…と意味深です
お互い「第六の使徒」を見つけ出し…
ホテルが一緒だった二人、更に’’泣き弥勒’’を見てワインを開け遠峰はただ悲しくこの暗闇は迷える者の心象風景と座り込み「第六の使徒」は涙等流さない、ただ黙秘するのみと和尚を困らせます。菜月は既に亡くなっており、祖父は忘れ形見が奇跡を起こしてくれたと宙はレオナルドに懐きます
菜月の歌集に「葡萄酒と詩歌」があり「第六の使徒」と似た記述を見つけレオナルドの店の倉庫にあるコルクの山に雫はこの中に「弥勒」がいると喜びます。ローランが現れ彼女を抱く遠峰、ローランのお陰で迷路から抜け出せそうだと翌日仄香と清水寺へ赴きます
宵闇を見て行かない?と言う仄香からヒントを得た遠峰は閃き急遽東京に帰る事にします。同じくワイン事業部に戻った雫は長介にコルクから弥勒菩薩半跏思惟像だと「第六の使徒」を見つけ出します
閑職に追いやられる河原毛を救え!
招集を受け霧生は口上を読み上げどちらも先に表現すると聞かず、コルクで先攻=遠峰と決まります。漆黒の闇が藍色を帯び始め弥勒菩薩半跏像を見ながら近づけず、「バローロ」の赤ラベルは「第六の使徒」でないと外します
後攻の雫も同じく弥勒菩薩から豊多香との邂逅を経て涙し自分が何故ここにいられるか悟り「ボスキス」’01年に半生を振り返って初めて気づく人間の’’本当の優しさ’’を感じます。納得いかない遠峰は実際飲んでみてロベールは古典もモダンもないと勝者=雫です
初めて本当の意味であの天才に勝ったと喜ぶ雫、モノポールで祝杯を挙げ藤枝はその敗北を認めて糧にする事でしか成長出来ない生き物だとし、「ヴァルマジョーレ」は’’鐘の音’’で切ない宵闇を感じさせます。同じく宵闇を見る遠峰、仄香はセーラにもう少し日本にいる事にしたと話します
河原毛が存在感なく閑職に追いやられようとしており、中原は威圧的で次に来る部長らしいのです!若いが会社を改革してるホープで彼自身の希望でこの小さなワイン事業部に異動を志願しており、河原毛支持派の皆で人事部に相談に行き役員室でコンペティションで最終決定を下される事になります
中原のレストラン事業部のアンテナショップで開店日に出す目玉ワインの6本を各3本ずつセレクトし直して勝負と決まり、河原毛乗り気です。場所は港区青山で開店は2週間後、中原も納得し雫を呼び出し彼を買っているのです。魂は売らなかっただろうなと長介、雫はワインを出世の道具だと思っていると感じます
腹を括った河原毛は二人と海外出張を提案、行き先は仏・ボルドー右岸という所でこの巻は終わります
まとめ
今回は割とあっさりと終わった「第六の使徒」対決、「フード&ワインショー」が鮮烈だっただけにこのような端的な結末となったのでしょう。これで3勝3敗のイーブン、雫も初めての完勝に沸き俄然熱を帯びる使徒対決はやっと半分、折り返しです
ここから降って湧いて来るのが河原毛の異動騒動です。温和な彼あってのワイン事業部、いくらやり手の中原といえど今の居心地の良い環境を死守したい雫達は上に掛け合ってコンペティションでの勝負で決する所まで漕ぎつけます
存在感希薄ながら要所で必ずワイン事業部を支えて来た河原毛は人望もあり手段を選ばない中原が来たら空中分解もあり得ます。会社というのはそれだけ上司の人選次第でガラッと雰囲気が変わってしまいますから雫達も必死です。河原毛の海外出張提案が良い方向に進む事を祈るのみです…21巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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