前回までのあらすじ
お礼として逆に雫が自らサーバーを志願しそこで森田が一念発起しプロポーズ成功、頼まれたワインを敢えて試飲せず雫は「マドンナ」だと確信的です。一方ドバイで急性アルコール中毒で死んでもおかしくない量を飲み続ける遠峰、8百種の中から7種に絞り「第八の使徒」を確信し卒倒します
マキは何とか日本に連れ帰りますが「使徒」勝負所ではなく、約束の時間に遅れて現れ、実は車椅子で点滴し無理をしての勝負で気丈です。霧生が口上を読み上げ遠峰先攻、その想起は豊多香の記述とアプローチこそ違うけれど…全く同じイメージだとみやびが不安がります…
「第八の使徒」対決決着
みやびが聞いていられない程豊多香の遺した「第八の使徒」そのものの表現、完璧でそれは「ブリュット・ロゼ」’00年です。一方雫が選んだのはロゼでなく、美女から過ぎ去りし日のーセレナーデを想起しそれは「エクスキーズNV」で当然マキは噛みつきます
「セック」で流行りの「ブリュット」じゃない事を雫は「使徒」に流行なんて関係ないと強気です。遠峰は「マドンナ」と言わず「セレナーデ」と逃げたとしますが雫はこのワインは親父の「マドンナ」だと会って来たから良く分かります
ロベールに促されもう一度ロゼを飲む遠峰、ところが仄香を想起しそれは豊多香ではなく自身にとっての「マドンナ」で雫の勝ちです。後日遠峰はパーティーで小林達を労い今回の敗北は非常に有意義で豊多香は敢えてこの敗北の道標を用意したかもしれないとマキに語ります
ローランは遠峰のどこか投げやりな所が気に掛かり遠峰はこのままでは私は勝てないとただ一つだけ雫に出来て私に出来ない事がある、致命傷だと感じます。豊多香の気持ちにシンクロ出来なければ勝ち目はないとここで遠峰はローランに豊多香が実の父だと打ち明けます
吹っ切れた遠峰
雫も妹も知らない事実でこの勝負は雫の為に用意されたものと悲観的で、「第五の使徒」捜しの例のワインセラピーで過去の強烈なトラウマを掘り起こされ意識を失い母は無理心中を謀るつもりだったと…かわいそうとローランは慰め、殻を破ってみせろ、自分の力でと自ら諭し遠峰は翻意します
遠峰は「十二使徒」の勝負を終え「神の雫」に到達する事で豊多香を乗り越えると吹っ切れます。ロベールを訪ね「ロマネ・コンティ」’40年を見事にサーブし一緒に飲むと富士を想起、悟った遠峰は去りロベールは若かりし頃の儂らのようだと貴様の二人の息子を想います
一方雫は抜け殻のようになりある人物に呼び止められます。詩乃は元カノでもうじき私は死ぬと唐突で、絵本作家の登竜門みたいな新人賞を受賞も次ないと不吉です。彼女の実家に電話し確認すると確かに余命半年のようで、モノポールで藤枝に相談、あるワインを紹介されます
雫・遠峰それぞれの珠玉エピソード2選
母は自暴自棄になる詩乃を気に病み雫の誘いに乗らせ二人はデートします。カウントダウンから東京タワーが七色にライトアップされ「ダイヤモンドヴェール」で開業50周年記念イベントです。七つの色に意味があると雫は語り、君に飲んで欲しいワインがあるとモノポールに連れ出します
「モン・ぺラ」’05年はグレートヴィンテージで楽しみつつ時間がないと嘆く詩乃に藤枝が用意したのは「シレックス」’06年で命の泉を想起、「ホワイト・ダイヤモンド」=「永遠と継承」を感じた詩乃は自身の存在意義を悟り新作完成前祝いだと乾杯します!
遠峰は女性を車で轢きそうになり、彼女は「紹興酒」を探していると病院を拒否、果歩は台湾料理屋勤務で楊の大事な席の陳年紹興酒を割ってしまったと必死です。残った「紹興酒」を飲み遠峰は代案として仏ワインを用意させます。接待で大事な酒が無い事に焦る楊、遠峰に懸ける他無くなります
フカヒレのスープの後遠峰はブラインドでワインをサーブ、黄金色で紹興酒とは違いますが卓越した古酒「シャトー・シャロン」’21年です!相手客は上機嫌で楊貴妃を想起、怪我させてしまったお見舞いとして黄・果歩を思いやり楊達が遠峰の事をどこかで見たような…とご機嫌な所でこの巻は終わります
まとめ
「第八の使徒」対決も圧倒的優位だった遠峰の先攻で完璧な想起でしたが、前巻の通り雫は「マドンナ」本人と会っており今回は雫に軍配が上がり4-4イーブンとなります。多少奢った所があった遠峰も今回の事で肝が冷え雫をライバルと認めお互い切磋琢磨です
珠玉のエピソード2選では雫の元カノ=詩乃が絵本作家で将来有望ながら余命半年という悲劇もワインで美しく彩り残りの人生も豊かに過ごせそうでここでもワインの底力を感じさせます。更にいつもは雫が担うようなハプニングに遭遇した遠峰が紹興酒の代案に仏ワインを用意した話も良いです
神の雫冒頭でみやびがワインを割ってしまった件の今回は遠峰ver.で、紹興酒の替わりに古酒ワインで接待も上手くまとめ大団円です。機転が利く二人のそれは毎回ワインに絡めた視点でここでもワインの奥深さを感じさせます…イーブンとなった使徒対決が気になる中、28巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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