前回までのあらすじ
アシリパは相棒なら何かを「一緒にしよう!」って前向きな言葉が聞きたいと話し、杉元が俺達だけで金塊を見つけようと同意します…
逃走成功!
杉元達は民家に侵入し逃げ、宇佐美に見つかりますが返り討ちにします。しかし月島に撃たれ、最早これまで…というところで、杉元の髪の毛は逆立ち、不死身の杉元だと鯉戸少尉に小刀を突き刺すと、凄まじい立ち回りを見せ、ボロボロの状態ながらアシリパと逃走します
例の頭巾のスナイパー(頭巾ちゃん)が現れ、馬にアシリパ達を乗せ、谷垣にはインカラマツを託し別れます。無事船に乗れますが、杉元の血痕を追って来た者がおり、頭巾ちゃんに足を撃てと指示しますが、即死させてしまいます。何とか樺太脱出に成功します
杉元はアシリパなら自分の信じるやり方でアイヌを守る道を探してくれると信じる事にしたと言います。鶴見中尉は砲撃して来ますが、船長は杉元に同調し速度を上げます。流氷が行く手を阻みますが、砲撃により先が開け、更に進みます
しかし駆逐艦相手に差は開かず、追いつかれここまで…というところでアシリパ達は白い毛布にくるまり、流氷の上を歩いて逃げます。流石の鶴見中尉も狙撃を恐れて追えません。白石はクリオネを見つけ、食べてみますが臭いようです
鶴見中尉は稚内に先回りすると思われ、出来るだけ遠回りして裏をかく作戦です。杉元はアシリパ達と現況を話しながら、戦争で殺し合って物事を解決するのはとても手っ取り早くて簡単なことだが、アシリパが選ぼうとしている道の方が遥かに困難な道だと感じます
ホッキョクグマを無傷で仕留めろ!
月島は狙撃された者が服を脱がされている事から手練れの仕業だと感じます(実際それは尾形だったのです)。杉元はアシリパが暗号を解く鍵が分かったと知りながら敢えて聞き出そうとしません。アシリパはお互いの関係性から、一緒に地獄に落ちる覚悟だと気張ります
ホッキョクグマが現れ、白石は水中に落とされます!毛並みの良さからこんなに毛皮が高く売れるホッキョクグマはいないと誘惑され、如何に傷を付けずに毛皮を手に入れるかで揉めます。杉元は流氷ごと転ばされ、何と肛門から心臓を狙って撃ち、傷を付けずに仕留めます
折角倒したものの、ホッキョクグマは流氷に流され、毛皮は獲れませんでした。船に乗せて貰い北海道に戻れます
ウェンカムイに憑りつかれた男
鯉戸少尉は重症ながら生きています。尾形はアシリパを追い、船賃代わりに棒鱈を渡し船に乗ります。アシリパ達は熊を狩り、一度に肉を全て運べないため、丁重に扱う事で何度でも熊は現れ狩れると言います。チセ(家)に入り、杉元は土方陣営と鶴見陣営の刺青人皮をかすめ取る、漁夫の利作戦で行く気です
男に儲け話はないか聞くと、ウェンカムイ(人を殺した熊)を退治しろ、雨竜川で砂金で大儲けしている人物がいると言われます。杉元達は平太が崖から落ちそうになっているところを救います。彼は砂金掘り師で、便利な道具を沢山持っています
杉元達は板どりに挑戦しますが上手く行きません。平太はハクという砂白金の価値がぐんぐん上がっていると言い、第ニのゴールドラッシュなのだと興奮します。平太は熊を見つけますが、逃げられてしまいます。杉元達は砂金掘りのコツを教えられます。平太はもう何年もウェンカムイに悩まされていると意味深です
頭巾ちゃんはアマッポの罠に掛かるところを寸でのところでアシリパに救われます。アシリパは何故平太は「ヒグマがいる」なんて嘘をつくのだろう?と訝しります。平太には家族がいるような描写がされていましたが、実はそれは平太の幻覚で、平太の言うウェンカムイとは彼の頭の中にだけいるのでは?とアシリパは気づきます
毛皮を被った平太は熊になりきって杉元を襲います。平太は刺青持ちの脱獄囚であることが分かります。狂暴化してあの杉元すら手を焼く状況でしたが、杉元は小刀を刺し、平太がアマッポの罠に掛かり、散り際杉元が戦ってくれたおかげでやっと私のウェンカムイを消す事が出来たと言い逝きます
砂金への欲望が人生を狂わせたのか…あるいは砂金に狂わせる魔力があるのか…と各々の思惑入り乱れる中、この巻は終わります
まとめ
不死身の杉元は髪の毛を逆立てど根性を見せ、最悪の状況を打開してしまいます!アシリパと共に鶴見中尉達の魔の手から逃れる事に成功します。流氷を上手く利用し巧みに逃げ、紛れる事が出来ます。道中ホッキョクグマの毛並みがあまりに見事だったため、無傷で捕えられないか思案します
杉元は何と肛門から心臓を狙うという曲芸を見せ、傷を付けずに倒してしまいますが、ホッキョクグマは流氷で流されてしまい不意にします。動物は肉は勿論毛皮も貴重な資金繰りとなるため、アイヌでは動物を丁重に扱うのです
儲け話を聞いた杉元達は砂金掘り師・平太から砂金掘りを教わります。かなり熟練のコツがいるようで、そんなに上手い話はない訳ですが、ハクという砂白金の第二のゴールドラッシュが来ているという事で気張ります
平太は今巻の風変り人物枠で、ウェンカムイに憑りつかれ、家族が熊に惨殺される幻覚を何度も見ている異常者でした。アシリパはこの異常さにいち早く気づき、流石の杉元も手を焼く程でしたが、最終的にはウェンカムイから解放されたと安心して逝きます
最後に語られていたように、人は金に魅せられ、金で身を滅ぼす醜い生き物だと感じさせます。3者入り乱れた金塊争奪サバイバルから目が離せませんね!23巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
おまけ
ゴールデンカムイのアニメ四期は2023年春アニメ枠で絶賛放送中です。OP曲はALIの
「NEVER SAY GOODBYE feat. Mummy-D」、ED曲はTHE SPELLBOUNDの
「すべてがそこにありますように。」となっており、どちらもゴールデンカムイを彩る名曲となっています
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