「ゴールデンカムイ」5巻のアイヌ文化と食と金塊争奪サバイバル~人格異常者・辺見の最後とは!?谷垣VS尾形・浩平の手に汗握る攻防…実はのっぺらぼうはアシリパの父親!?~

前回までのあらすじ

モリが刺さると物凄い勢いで船が引かれ、鯨は奥にいた別の漁師の船に突っ込み、漁師が海に落ちたため、杉元が必死に救います。助けられた漁師(辺見)は礼を言います…

変人・辺見

衣服が濡れている辺見に服を脱いでしまえと杉元は言いますが、辺見は刺青がバレるのを恐れて恥ずかしがります。杉元のただならぬ殺気に辺見自身もゾクゾクします。場所を変え着替えようとすると中にいた男に刺青がバレ、辺見は絞殺してしまいます

鰊についてのうんちくを話しながら、辺見杉元に殺されるシチュエーションを妄想し、悦に浸っています。ニシン漬けに白米を出され、杉元アシリパはヒンナヒンナと喜んで食べます。杉元の武勇伝を聞いて、辺見はこの人に殺されたいと感じます

アシリパはオソマに行くと便所に首が転がっています!気づかれた辺見杉元を外に連れだしますが、第7師団がいたため、急遽親方の豪邸に連れて行きます。そこにも第7師団はおり、杉元が逃げた隙に辺見は第7師団の男を斬り殺してしまいます

しかしもう一人に発砲され、辺見が倒れ杉元が介抱すると、そこに鶴見中尉が現れます!更に親方がマキシム機関銃で撃って来て、必死で逃げる杉元辺見は自身の弟を重ねます

鯨は打ち上がり、白石が陸に上がると杉元と一緒にいる男こそが辺見だと杉元に言い(ここで初めて杉元はその事に気づきます)、辺見は豹変して襲って来ますが、アシリパの矢と、杉元は的確な攻撃を繰り出します。瀕死の辺見は全力で抗うので殺して下さいと不気味です

際の際までいき、いよいよ辺見もここまで…というところで海からシャチ(レプンカムイ)に攫われます!船で追いますが、鶴見中尉も追いかけて来ています。シャチはヒグマのリコシノツ(投げ上げ)のような事をしており、辺見はこの状況で更に恍惚の表情です

杉元は裸になり海に潜り辺見を救うと、アシリパがモリを投げ、シャチに引かれた船はスピードを上げ、鶴見中尉も諦めます。その事を遠巻きで見ていた土方白石に愉快な仲間がいるのだなとほくそ笑みます

尾形VS谷垣の駆け引きの行方

結局杉元辺見の刺青を剥がし、白石はこいつが一番恐ろしいと怯えます。打ち上がったシャチを早速調理する事になり、最近鍋ばかりなので揚げ物にしようと白石は提案します。竜田揚げを作り、非常に美味ですが、アシリパはこのシャチは人を殺した悪い神だから食べられないと言います

しかし実際に辺見を殺したのは自分だと杉元が言うやいなやアシリパは竜田揚げを食べ始め(笑)、言い訳しつつ結局食べたかっただけのようです。子持ち昆布の串揚げも美味しく頂き、アシリパはシャチの背筋で強い弓を作ると貪欲です

鶴見中尉に尾形浩平が姿を消したと連絡が入ります。谷垣はまだ完治していませんが、シタッ(白樺の樹皮)採りに協力し、コタンに戻るとそこには尾形浩平がいます!経緯を話しますが、フセが心配な谷垣が焦ると、尾形はしばらくここで恩を返したいというなら見逃してやると言います

杉元には会っていないと嘘をついた谷垣尾形達が去ったあと、遠方から狙撃され額を怪我します。尾形はワザと先程殺さず、誰がやったのか分からなくしているのです。谷垣はあの射撃の達人と銃なしでどうするか…と怯えます

別の番屋でくつろいでいたアシリパ達の下に変装した土方が現れ、アシリパの瞳を見てロシア人の血が混じっていると言います。そこで白石はそれが土方だと悟り、この土方の奇行に冷や汗をかきます。杉元とも話をし、去り際土方白石に「複製を作れ」と言い残します

谷垣は家の窓を全て閉じ、自身を殺したい理由は鶴見中尉への謀反の事を知っているからと悟ります。谷垣は巧みに煙幕を張り、二瓶の単発銃を手に入れます。谷垣は巧みに逃走し、一発に賭けると凄み森に入ります。谷垣は豊富な猟の経験から自身の痕跡を消すように苦心します

足のケガも完全に癒えていない谷垣はヒグマの足跡を踏みカモフラージュし、尾形達は谷垣を見失います。谷垣はヒグマにやられた鹿を使い焚火をし囮に使います。尾形が狙撃態勢に入りつつ浩平が様子を見に行き、お互いが見えない火花を散らす中、ヒグマが現れ浩平が襲われます!

発砲すると自身の場所が分かってしまうため、お互い躊躇する中、谷垣に銃はないと先に尾形が発砲し、場所を特定した谷垣が反撃、尾形は撃たれます。勝鬨を上げる谷垣の下に三島が現れ、尾形達は鶴見中尉に監視されており、造反者だとバレており、裏切らなかった谷垣に自身で潔白を証明しろと言います

すると三島が撃たれ、まだ尾形は生きていたのです!鶴見中尉は頭は狙うなと部下に指示し尾形を追い詰めます。尾形は敢えて殺さず重症にさせその方が利があると踏んでいます

のっぺらぼうはアシリパの父!?

まだ生きていた浩平を両耳そぎ落とし、造反者を言えと迫る鶴見中尉、浩平杉元への執着を見せます。その杉元達は森に入り、白石含め5つの刺青人皮を所持しており、鶴見中尉や土方といったライバルについて考察します

アシリパはオヒョウの木を剥がし、それで反物を作ると沢山採ります。更にイトウという魚の話から主、イワン・オンネチェブ・カムイについて熱く語るアシリパ、先に漁をしていたキロランケニシパを見つけ喜びます

おっちょこちょいの白石は湖に落ちると、そこに例の主が現れ、キロランケが仕留め、打ち上がった白石はまるで人魚のようです(笑)アシリパはこの魚で服が作れると喜びつつ、皮が美味しいと迷います。刺身に塩焼き、目玉と美味しく食べていると、それが不死身の杉元と知りキロランケの目の色が変わります

キロランケは自身が第7師団だと言い、一瞬殺気立ちますが、第7師団といっても鶴見中尉とは別の小隊のようで、事は収まります。キロランケは年老いた和人(土方)に「小蝶辺明日子」(アシリパの和名)を探していると言われたと言い、のっぺらぼうアシリパの父親だと言うのです

アシリパは網走にいるのっぺらぼうに会いに行くと言い、杉元は囚人を見つけなくても直接本人から金塊の在りかを聞けると話に乗ります。面会等とても出来ないというキロランケに、白石がドヤ顔で自身を「脱獄王」と豪語したところでこの巻は終わります

まとめ

ゴールデンカムイでは人格異常者のような人間が多数出て来ますが、どこかコミカルに描かれ、それ程嫌悪感を感じさせません。今巻の辺見や後述する姉畑支遁のように常人では考えられない癖を見せる人物が出て来るのですが、それもこの作品の持ち味と言えるでしょう

谷垣尾形・浩平の手に汗握る攻防も見ものでした。特に銃弾一発しかない中、如何に痕跡を消しつつ反撃するか苦心する谷垣は、賭けに勝ち、尾形を仕留めます。身の潔白も証明した谷垣でしたが、三島は撃ち殺され、尾形はまだ生きていたのは驚きでした

キロランケからのっぺらぼうは実はアシリパの父だと明かされ一同驚愕します!アシリパの和名を知っている土方が不気味ですが、ここからゴールデンカムイは長い旅路の物語へと進んで行きます。多彩な食文化も挟みつつ、金塊サバイバルから目が離せませんね!6巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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