前回までのあらすじ
闇落ちした本丸は寧蔵を痛めつけ、誰の言う事も聞きません。伊代菜と寧代が割って入りますが、2人を庇って寧蔵は殴られ、負けは認めつつ以前の闘いの逆で本丸の手に掛かって死ねれば本望だとしますが、「きくんだあ」で筒抜けで、寧代は頼むから生きてくれよと請い素晴らしい兄妹愛です
凶悪になった本丸に原子が立ち塞がり第五回戦として宿命の対決が始まります…

原子との死闘の果てに…
原子は実は本丸に勝負で勝った事がなく、毎日VR高速回転特訓機で特訓し凄まじいスピードでの動きを身に着け、ハイパー原子力発電パンチを放ちます!ところが本丸には効かず、原子力発電キックも生きていく価値がないと跳ね返します。本物の攻撃を見せる本丸はしびれ、これは原子の新必殺技のせいです
原子が震えていたのは怯えていたのではなく体中で電気を作る為に超高速で震えていたからで、最早人間発電所の原子は電撃を放ちますが、闇落ちしている本丸には効かず、本丸の悪魔が皆の悪い心を引っ張り罵声が飛びます。原子はこんな力の差がある相手と闘って勝利した奴が未だかつていただろうか…と感じます
それは本丸で、特訓して努力して勝利してしまう本丸の心に原子の心は近寄り、本当の心を理解し「ぱちぱちくん」と友達になり一人で生きている訳ではないと悟ります。悪い事をすると悪い事が返って来ると悟り「ぱちぱちくん」のお陰で本丸の悪魔は去り原子の勝利、お祝いパレードです
本丸は伊代菜の言う通りもう人と闘うのは止めると約束し、原子はパレードで棄権、結局この大会は是清が優勝したというオチです
卒業式
じゃば夫が学校の机に文字を掘ろうとするのでタルの「しゅうちゃっくん」で机に異常に執着し恋します。あまりにしつこいので本丸を好きになるよう仕向けるとべったりになり、伊代菜に怒るのでこのアイテムは危険と判断し外します。今度は原子がたこ焼きに執着するよう仕向け食いまくり危険なのでまた外します
タルが便乗し食いまくり、犬のうんこを踏み本丸にうんこに執着するように仕向けますが、あべこべにタルが執着してしまうというオチです(笑)
伊代菜にもうすぐ中学生、ずっと友達でいてねと言い同意され喜ぶ本丸も、何と伊代菜は四月から私立の女子校へ通うと告げられショックです。キスしたくないぐらい好きという微妙な距離感の為、ミモラが「ちゅーりっぷすてっく」でおもいでちゅーと勇みますが、塗りに行ったら魔法だとバレてしまうのでプレゼントする事にします
本丸の前ではまだ子供だから大人になるまで大切にしまっておくと言われがっかりの本丸ですが、ミモラは絶対に伊代菜は口紅をつけると女心を理解します。家に帰り早速伊代菜が「ちゅーりっぷ~」をつけると本丸の家に飛んでいきキスを迫ります。本丸は魔法でキスしても仕方ないと躊躇します
そうこうしていると30分で魔法が切れ伊代菜は魔法のせいと悟り見損なった、絶交よとマジで怒ってしまいます。いよいよ卒業式でも二人の仲は修復されず、「友太刀」で一瞬仲直りしますがまた10分で切れてしまい、「きくきくん」と「わらわらわ」で仲直りしようとしますが、あべこべに怒らせてしまいます
本丸は魔法無しで仲直りして見せると気張り、卒業式後何とか伊代菜は翻意し本丸にキスします!中学は別れてもずっと友達と確認し別れ、タルに魔法の国のお別れについて聞くとその呪文でタルは消え皆魔法使いの事を忘れてしまうのです…
中学生活
新学期が始まり、大人っぽくなった累、本丸のズボンが破けると三年生のおねーさまが縫ってくれます。遅刻しそうになり秘密の抜け道を教えて貰い、本丸の蛮野中学での生活が始まります。累にエロ本を見せられ下半身が反応する本丸(笑)、じゃば夫も相変わらずです
白薔薇女子中学へ行ってしまった伊代菜を想う本丸、鬼頭先生に呼び出されそこには例のおねーさまもおり、帰り際早坂翔子と名乗り本丸はキスされます
トイレが我慢出来ない本丸とじゃば夫は混雑から3年のトイレに行き、不良に絡まれます。絶体絶命のピンチを大熊のお陰で助かり、じゃば夫は既に漏らしていました(笑)
不良相手にも翔子は物おじせず一目置かれており、大熊とも知り合いのようです。本丸の事が大好きと言う翔子を連れ累・じゃば夫と家でアルバムを見て過ごします。そこで修学旅行で買った栓抜きに「吾唯足るを知る」と刻まれており、本丸とじゃば夫はタルの事を思い出します
翌日大熊に翔子に近づくなと殴られ、不良にもやられますが、本丸は喧嘩はしない、タルの事は忘れる訳ないが、オレたちの力でなんとかするんだよ…と根性を見せます。空港で落ち合うかつての旧友達、本丸は伊代菜との約束を固く守り喧嘩しませんでした
座剣邪兄妹がアフリカに旅立ち、タルの事が寂しくないか問われ、本丸はもっと沢山の人にタルを知って欲しい、心の中にタルがくれた思い出がいっぱい詰まっておりどんな運命が待ち受けていても楽しく強く生きていけると確信します。エンドロールが流れ、タルは麺太郎の元で楽しく過ごしている場面でまじかる☆タルるートくんは終わります
まとめ
ジャンプ連載ものとして友情と成長が垣間見える最終巻、いつまでもタルの魔法に頼る本丸ではなく、自身の力で状況を打開しようと試みる描写が多々見られます。ドラえもん含め、あくまで秘密道具も魔法もアイテムもとっておきの隠し玉な訳で、いつまでもこれに頼っているようでは人間は成長出来ません
特に伊代菜への想いと裏腹に魔法に頼り過ぎた本丸は、このままではいけないと改心し、その事は伊代菜にも伝わります。ギャグ漫画ですし、いつまでもお約束のオチを期待してしまいますが、タルから卒業し、男として前を向く本丸は正に読者にも醒めない夢は無いという現実を突きつけます
今まで数々の魔法・アイテムで本丸達の人生を豊かにしてくれたタルですが、現状維持は衰退です。タルというぬるま湯に浸かり続けてはいけないと本丸が成長した姿を見せ締める辺りが秀逸なラストです
終わりに
如何だったでしょうか?本丸達が織りなすドタバタ劇、タルの不思議な魔法が彩りを加え、個性豊かなキャラが楽しさを誘い、そして一部読者に投げかけるような考えさせる内容もあり単なるギャグ漫画の域を超えた作品となり愛されています。またタル達に会いに行きたくなりますね!今までお付き合い頂きありがとうございました
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