前回までのあらすじ
歌仙に電話すると話がこじれるから来ないでと言われ、歌仙は毒抜きの続きと滝行をし’’オガミメ‘’と言っています。末期がんの母に諭されても気丈な歌仙は両親が死に力が弱まってから家族で逃げようと画策します。哲雄が20年ぶりにあの村に行こうと決意します…

狡猾に出し抜いた安元が…
零花はコンビニのシフトを変更し、更に小沢もそれに倣います。半グレ逮捕のニュースからいよいよ哲雄に残された時間は僅かです。安元に危険を感じた志野は窪に相談します。安元は延人殺しについて恭一に問うと、恭一は迷った末竹田だと証言します
哲雄との共闘かと不審がり、安元が麻取の死も依頼したのか問うと、恭一は知らないのです。哲雄は家から自分の痕跡を極力消します。すると安元から電話がありついに確信に迫られます
更に延人も殺害していると断定され、明日逮捕状を取ると言われ哲雄も観念し2つお願いがあると離婚する事と半グレを潰して欲しい旨も読まれています。窪は俺に任せてお前は一旦檻に入って来いと言われ哲雄は従いますが、実は安元もブラフで「物的証拠」が圧倒的に足りていなかった中本人の自白を取ったのです
哲雄は即村に向かう事にし全てを零花に話すつもりです。安元は向井という手駒をヤクザ界隈に放ちますが6年前消息を絶ち、半グレの一人が重要な証言があると言うので向かうと密室で首を斬られ、更に薬師寺が彼の手助けをし薬師寺が内通者だったのです!
哲雄と歌仙の出会い
薬師寺は録画されてると喋れないと言われた為、部屋の映像を止めており、「半グレの口車に乗り凶行を止められなかった」というストーリーにでっち上げます。窪は薬師寺に恭一の保釈を急がせ、哲雄が山内親子を殺害したと安元は断定したみたいだと話します
窪は志野に報告し、組のメンツの問題だから哲雄を殺すよう指示されます。哲雄は車内でハンバーガーを食べながら零花に過去を語ります。哲雄は交通事故で両親を亡くし祖父も1年後亡くなりバイトしながら自力で大学に行こうと金を貯めます。20歳の頃群馬の奥のGSに住み込みで働く事になります
20時間営業を2人で賄うも実働は1時間程度で暇な時間を勉強にあて大検をパスします。21歳のある日の暮れ着物姿の若い女性が現れ、歩いて来て家出のようで外界を良く知らない様子です。4つ山を越えて来たと言い自販機すら初めてでお金の概念もないのです…話を聞き零花も唖然とします
女性は鳥栖歌仙と名乗り車は知っているもののガソリンの概念すらなく、ますますサスペンスの舞台じみてきます。話から洗脳教育のカルト集団だと悟りTVもラジオもないようです。文字は経典で読める為哲雄得意の推理小説を読ませると面白いと読み入り、哲雄に心を開きます
哲雄を追って村を出た歌仙
村には記者が何人か来た事があるが従兄弟達が追っ払っていたと言い、そこに従兄弟が車で現れ、警察が来る前に歌仙を連れ帰ってしまい、哲雄は自身の無力さを呪います。その後哲雄は村を調べバイクで場所を特定、遠くから村を観察しているとバイクが洋二に見つかり流れで神社に入ります
そこには腕に傷を付けた歌仙がおり、逃げた罰を受けていたと語ります。歌仙はこの村でイタコのような事をさせられており、無力な哲雄はせめて小説の続きを…と渡し、大学に行きたいという事で一致します。そこに洋二が現れ、侵入者を探しますが神聖な間にも哲雄はおらず上手く脱出しています
バイクはガソリンに砂糖が入れられた為押して公衆電話からレッカーを呼びタンク内を洗浄、今回の経験を雑誌社に持ち込むもどこもNGだと取り合いません。自分のした事はただの自己満足、ヒーローにはなれないと自戒します。3年後都内公立大学で演劇サークルの脚本係として所属します
すると歌仙が現れ、何と入学して追って来たのです!哲雄の小説をバイブルとして、犯人に感情移入しており、入部希望し圧巻の演技を披露、部員達にも気に入られます。歌仙は親が決めた相手と結婚する事になっており、歌仙が哲雄と結婚したいと言い哲雄は刷り込みで惚れられたと思いフッてしまいます
その話を聞いた零花があたしが生まれないじゃん!と怪訝に思うところでこの巻は終わります
まとめ
安元は持ち前の狡猾さでブラフを使い哲雄に自白させる算段です。最早哲雄も観念しており、「物的証拠」が少ないものの本人に自白させれば良いと安元の思うままでしたが、ここで急転直下の安元殺害が起こります。何と薬師寺が内通者で半グレ側と通じており、安元は亡き者とされます
そうとも知らず哲雄は自白する前に離婚をする為村に向かい、同乗する零花に歌仙との馴れ初めを話します。複雑な境遇にあった哲雄、強く生きていましたが、唐突に外界を知らない歌仙と出会うのです!歌仙は文字は読める為哲雄の小説をバイブルとし愛読します
この際は哲雄は何も出来ず自身の無力さを呪いますが、大学入学後何と歌仙が追って来るのです!何とか説得し外界に出れた歌仙は抜群の演技力もありサークルでも人気者になりますが、外界を教えてくれた哲雄に従順で、結婚して欲しいとまで言うのです!この時点では哲雄はフッており、まだこの話には続きがありそうです
安元の死で状況が変わりつつある中、それを知らず村へ向かい昔語りをする哲雄、お話がどう転がっていくか目が離せません…11巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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