前回までのあらすじ
窪にトドメを刺し、ついに哲雄のミッションは終わり小沢と抱き合います。哲雄は窪の死体がまだ使い途があると案があるのです。前巻のラストの7月1日現在、零花と恭一が冷凍庫を開け、そこには窪の死体があり哲雄は窪を誘き出す為にテロ未遂をやっていたはずなのに…と戦慄します…

暗号の答えは…
死体を確認すると哲雄から電話があり、何と4か月前に帰国した窪をすぐに襲撃して殺したと言うのです!志野の仲間がまだ警察内部にいるので情報漏洩を恐れたからです。となると哲雄自作自演のテロだった事になり、その目的を恭一が問うと「家が燃やされた後」の為狙いは志野も殺す事だと零花は悟ります
シローに事情を聞く志野は例のヒント3から窪はまだ生きていると思い込みます。志野はシローに挨拶しなければならず日本到着後窪を引き止める事が出来なかったのです。志野は後はヒント1さえ解けば窪に会えるとにやけます。7月2日午後10時15分、神奈川県某所:窪出現の予告時間まで1時間45分です
志野は車を飛ばし現地に急ぐと車が地雷爆弾で吹っ飛び森に落下、何とか高梨と共に生きています。そこには村の2人がナタを持っており、高梨が明砂に斬られます!志野もヲハに斬られ、村の奴と悟り弁明しますが窪に会いに来た経緯とヲハ達の認識は異なり、テロを起こし全ては窪をおびき寄せる為だと言うのです
哲雄からの電話が切れ、零花達は内通者の関係で自力で哲雄の元に辿り着く他なく、ヒント2が時間の為残る2つの解析が急がれます。ヒント3の*が解けず、以前助けたUAEの男に手助けして貰う事にします。結果イラクのシルカットだと特定、更にNATOのフォネティックコードからKとIに絞り込みます
そこから経度と緯度と解き、本庄児玉ICのカーブの経度とイラクのシルカット病院の緯度がクロスする場所が神奈川県の廃キャンプ場と特定、車で向かうと前方で爆発が起こり先を急ぎます
村の2人の過去
志野はこんなところで死ねないと2人を説得しようと試み、テロの台本は哲雄が用意したものだったようで志野は生き残る為2つのシナリオを挙げ2人が哲雄に騙されテロの実行犯にさせられたと説きます。共通の敵を作り出そうと必死な志野は郷一郎を殺したのは哲雄だと明かし哲雄は化け物なのだと諭します
ヲハは少し躊躇し、志野はパチンコ玉の件から哲雄に一緒に復讐しようと持ち掛け、敵をすげ替えこれが生存ルートだと巧みです。ヲハは了承しますが志野の指を斬り落とし哲雄達を捕まえた後軍隊式拷問術を試してみろと生かします…志野の命は風前の灯火だとー
回想では7年前5年生のヲハと明砂はキエ先生の元校内でも中心人物で、鶏がいなくなると明砂が惨殺しています!教祖もオガミメも殺された今許嫁だけが唯一の家族、2人で窪を殺そうと一致します。キエが何か隠していると悟ったヲハは記者と接触、情報交換で週刊誌を貰える事になります
半年後まだ窪は捕まらず警察に無理なら自分達で窪を見つけ殺す他ないとヲハは考えます。磯辺は意味のない情報はもういらないとし、記事はお金にならないと食べていけないとヲハの写真を撮り、翌週週刊誌には村のスパルタ教育がスクープされキエに怒られますがヲハは白を切ります
ヲハ・明砂、哲雄・小沢、それぞれの思惑
磯辺はその時から姿を消し、6年半後村を出た2人は編集部へ赴き磯辺を捕まえ3人の半グレを調べさせ事故に見せかけ殺す事にします。窪の手口を真似「目には目を」と報復を始め、2人殺しますが反応が薄く、ヲハは哲雄を絡ませて殺す事で窪は動くと読みます
3人目のターゲットは駒井で、結婚して子供もいる為ヲハは逡巡しますが明砂は非情でもう手遅れだと悟り例の哲雄の職場に野中の家族と偽って電話で接触します。翌日野中の子供の体で2人は哲雄に会い、指紋を付けさせ駒井の死亡時間と滞在時間をある程度一致させる為に動きます
事件の事で哲雄は謙虚で村の外の観点で言えば’’いい奴’’だがもう後戻り出来ない2人は駒井を殺害し、哲雄は事情聴取を受け、更にネットニュースで情報を流しついに間野会の志野を名乗る何者かが哲雄の家に放火します。しばらく動きがない中ヲハに小沢が接触します
小沢は例のテロを持ち掛け、哲雄が2人を利用している可能性があったものの最早策がなくヲハが案に乗るところでこの巻は終わります
まとめ
謎解きミステリーのような様々な伏線が回収される今巻でした。一連のテロが実は哲雄が仕向けたもので、特に窪は4か月前に既に殺されていたのは衝撃でした
テロからのヒント3つを解くと神奈川の廃キャンプ場に行き着き、そこに向かう志野達は車が爆発し森に吹っ飛び、何とか生きていますがヲハと明砂に捕まり絶体絶命です。高梨も殺され、志野は得意の話術で説得を試みます
ヲハと明砂の残虐性が際立つ中、その背景についても語られ、生い立ちから納得の行く展開です。志野は哲雄を共通の敵と見立てて逆転を試みますが、指を斬られ完全に信用されてはいません。ただ、回想でも明かされた通りヲハ達も綱渡り状態で窪を捜索し、そこから小沢の接触でテロ加担という流れだった事が分かります
その時点でヲハは完全に哲雄を信用はしておらず、罠の可能性も脳裏に過っただけに志野の提案には心揺らぐところがあったのでしょう…現場に零花達も急行しており役者が揃いつつあり、いよいよフィナーレに向けて動き出しているマイホームヒーロー、25巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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