「進撃の巨人」11巻のレビューです
進撃の巨人 attack on titan11巻【電子書籍】[ 諫山創 ]
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5年前、エレンたちが住んでいたシガンシナ区を侵略した超大型巨人と鎧の巨人と戦います
これまでのあらすじ
ウォール・ローゼ内地の巨人大発生事件ではユミルが巨人化したおかげでコニー、クリスタ、ライナー、ベルトルトは助かることができました
そしてライナーとベルトルトはエレンに自分たちが鎧の巨人と超大型巨人であると明かし、一緒に故郷に来るよう言います
そして断わったエレンを2人は巨人化してさらうことにしました
11巻の展開
巨人化したエレンが鎧の巨人と死闘を繰り広げます
エレンは信頼していたライナーへの怒りをむき出しにして挑み一時は優勢を誇りますが・・・
鎧の巨人との死闘
ライナーとベルトルト、2人の同期が実はエレンの母が死んだ巨人侵入事件の実行犯でした
さらにエレンはライナーを兄貴分だと思っていたのでなおのこと怒りを覚え立ち向かいます
巨人戦ではキャリアの面からライナーの方が強いのですが、皮肉なことに彼らの仲間であるアニに教わった格闘術によりエレンが優勢に立ちます
その時のエレンの回想ではエレンはアニの技に痛めつけられており、そこにライナーを投げ飛ばして割り込んで来たミカサがアニと勝負することになります
周囲は大盛り上がりなのですがどちらが勝ったのかは明かされず勝敗が気になるのでした
エレンと他3人の世界観の違い
エレン、ライナー、ベルトルト、ユミル
この4人が話し合うことになるのですが、エレン1人が感情むき出しでとても幼く見えます
これは単にエレンの性格というだけではなく、抱いている世界観のスケールの問題でしょう
エレンは世界を人類と巨人が殺し合っているという単純なものとしかとらえていませんが、他の3人はエレンよりも世界というものを正しく認識しているようです
ライナーなんかはそのことに苦悩しすぎて人格が分裂しているのが切なくてしょうがありません
エレンが外の世界がどうなっているのか、彼らがどういう世界観を抱いているのかを知るのはまだ先のことなのでした
エレンが読者と一緒にこの物語の世界観を更新して行き、後で振り返ると当時分からなかったことがすんなり理解できるようになるのがこの作品の大きな魅力だと思います
最後に
個人的に見て欲しいところは
腕を振るう超大型巨人
ライナーとベルトルトを心配するコニー
アニに締め上げられるエレン
鎧の巨人に関節技を仕掛けるエレン
野戦糧食をバリボリ食べるミカサとアルミン
ライナーとベルトルトに殺意と怒りをむき出しにするエレン
敵の正体を語ることを止めたユミル
というところです
この作品の象徴的な存在である超大型巨人ですが、それがベルトルトというかなり地味なキャラクターが正体だったことには驚きました
その熱風の攻撃は強力でどうやって倒すのか気になります
そして明らかに小さな世界観でライナーたちを断罪しようとするエレンが悲しくてなりません
エレンは世界の構造を知った時にどう行動するのでしょうか
その時が楽しみです
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