前回までのあらすじ
ケスラーはフェザーンの地球教徒一掃に乗り出しオーベルシュタインはド・ヴィリエに警戒します。ラインハルトはさんざん悩んだ末俗な名だ…とアレクサンデル・ジークフリード・フォン・ローエングラムと名付け、これにより乳児は「アレク大公」と呼ばれる事になります…
最後の戦いの舞台はシヴァ星域
典型的な遭遇戦からエル・ファシルのドロイゼンと交戦になりユリアンは却って手間が省けたと強気です。ミッターマイヤー達は今後の展望を語らいながら陣容が少なくり寂しくなったものだと嘆きアイゼナッハが「王手詰み」と初めて皆彼の声を聞きます!
ヒルダとアンネローゼが憂う中、ラインハルトは諸将を参集、出征が決まりミッター~・アイゼナッハ・ビッテンフェルト・ミュラー・メックリンガーで固めプロ―ジット、飛び立ちます。シヴァ星域が最後の戦場となりカリンも整備に勤しみ三十路のポプランをからかいます(笑)
ラインハルトは檄を飛ばし撃て‼・撃て‼の応酬で戦闘開始、帝国軍は革命軍の約5倍でラインハルトは初陣から10年、多くを得て多くを失った10年です。100万に届かない人員の革命軍は全艦隊の1割を無人艦とし予備兵力に見せかけます
ビッテン~は挑発されますが経験から慎重になりラインハルトは病魔と闘いながら特に指示を出しません。ユリアンは帝国軍の動きが鈍重に感じメルカッツはアッテンボローに助け舟を出し全軍後退の動きです。回廊に引きずり込む策と見せて無人艦と看破もビッテン~は釣られます
華麗に前進と見せて全艦全速前進で急襲、逃げの天才アッテン~逃亡で猪突するビッテン~、ここで予備兵力が横撃特攻から自爆、猪を止めアッテン~反撃も鉄壁ミュラーです
強襲揚陸艦でブリュンヒルトに接舷
メルカッツはアイゼナッハの知己を認め陣形を鈎型に再編、戦場が脈動を始めます。正攻法を好むラインハルトでしたがここで昏倒、後退の指示にビッテン~・メック~揉めミッター~だけに真実を明かします。緘口令を布きますが、空戦隊のポプランが皇帝昏倒の通信を傍受します
変異性劇症膠原病という診断で、類を見ない奇病でメック~は激昂、ラインハルトは模範的な患者じゃなかった、医師を責めるなと寛大です。好機と捉えたユリアンはこの混乱に乗じてブリュンヒルトへ直接接舷を試みます
カリンはユリアン達を見送り、シェーンコップは30代で祖父さんになる気はないと毒づき(笑)「さっさと行って来なさい!」はまるで彼女の母親と同じです。総勢30人の薔薇の騎士+ポプラン・マシュンゴでユリアンを守ります
強襲揚陸艦が出発、艦隊前進の動きからミッター~は例のロイエンタール急襲の件を思い出し艦隊を後退させますが、ここが勝機とメルカッツは敢えて死地に飛び込み多大な犠牲を払ってでも送り届ける気です。この動きから各艦隊連動し大混戦、揚陸艦は艦撃を喰らいそうになります
するとスパルタニアンでカリンが抑え天賦の才です。純白の美姫を守るワルキューレをカリンが沈め玉砕⁉、そのまま揚陸艦は接舷成功です。ここでメルカッツ撃沈です
ユリアン、単身ラインハルトが待つ玉座へ
敵艦内で戦斧を振るうのは2年ぶり、数に押されずどんどん深部に進みクロスポイントでリンツが阻み先を急ぎます。ラインハルトは病床の身で敢えて玉座に鎮座しここまで来れれば話を聞いてやると崇高です。ユリアン疲労困憊、広間に出て船橋は上と見定めシェーン~が備えます
ヤンの醜態をいくら奇蹟のヤンでもどじが過ぎたなと悔い、あの二の舞は避けたいのです。誇り高き薔薇の騎士鬼の隊長として道を塞ぎます。親衛隊隊長キスリングは素早く、ポプランは毒霧を見舞い彼に任せ2人は先へ進みます。挫けそうになってもヤンの顔が浮かびユリアン満身創痍です
マシュンゴが死を覚悟して血路を開き何とかユリアンは艦橋に赴き、そこでラインハルトが待っている所でこの巻は終わります
まとめ
長かった銀英伝もいよいよクライマックス、道原かつみ版が志半ばで途中な中藤崎竜先生がここまで漫画で描いてくれてファン冥利に尽きますが、次々と名優が亡くなり田中芳樹先生はこのフィナーレでもどんどん死なせます…ファンによっては意見の分かれる所でしょうが、これぞ銀英伝です
5分の1の戦力で勝機は強襲揚陸艦の急襲しかないと例のロイエン~戦と同じような展開、鈍重な帝国軍もラインハルトの病魔が憎いです。このように偶然も重なり決死の特攻は実を結び潜入に成功します。役者は揃い艦内での白兵戦は苛烈を極め、多くの血が流れます
薔薇の騎士最後の雄姿をしっかり見届け、ポプラン・マシュンゴのアシストもあり満身創痍のユリアンついに単身でラインハルトの玉座に届きます。彼に民主主義の意義を伝え、共存の道を開く事は出来るのでしょうか?次巻最終巻です!35巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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