あらすじ
マサルを才賀の魔の手にさらわれたナルミとしろがねは、マサルを狙う殺し屋・阿紫花の情報を頼りに、マサルを取り戻すべく事件の首謀者・善治がいる才賀の別荘へ乗り込みます。
そのころマサルは、マサルを抱き込んで傀儡化しようとする善治に、マサルを襲った「懸糸傀儡」の人形を見せられていました。
善治いわく、マサルを襲った連中は別荘から傀儡人形を盗み出し、マサルを襲っているのだ、善治はそれが許せない、だからマサル、養子になれ…と。
しかしナルミやしろがねと出会ったことで「ほんとうの優しさ」を知ったマサルは、財産が欲しい善治の本心を見抜き、その許から逃げ出すことを選択します。
一方ナルミやしろがねは阿紫花と共に、善治に雇われた傀儡師軍団と交戦していました。
その闘いの最中、阿紫花は「傀儡人形は対人間用には作られていないのではないか、もしかしたら人形同士戦わせるために作られているのではないか」と漏らします。
善治から逃げるマサルも同様に人形が作られた本当の目的を知り、さらに、マサル自身は才賀の家から、争いを起こす火種としか見られていなかったことを知ってしまいます。
善治の罠により地下水道に落ちてしまうナルミとしろがねを見て、追い詰められたマサルは自分を変えることを決意するのです――。
①「 理由言ったって、おまえは信じねえよ。 」
マサルを助けるために才賀の家に乗り込む、と息巻くナルミに、赤の他人がどうしてそこまで肩入れするのか、としろがねが問いかけた時のナルミの答えです。
会話の最中、道ばたで小さな男の子が転んで泣いてしまいます。しかしその男の子は泣くのと痛いのをグッと我慢し立ち上がって、母親の許へ駆け寄ります。
それをじっと見つめるナルミ。
このあたりに、ナルミの本心がありそうですね。
②「 いやだ… おじさんの養子になんて…… なる…もんか… 」
それまで気弱で自分の意思がなかったマサルが、初めて目に小さくとも強い光を宿し、言うセリフです。
善治の子どもになんかなるものか、いいように言いなりになってたまるもんか、と、初めて反抗する目は、徐々に「少年」から「男」になっていきます。
③「 自分の命が惜しくねえヤツにゃ、他人の命の重さなんぞ、絶対わからねえからよ! 」
しろがねが善治の罠にかかり地下水道に落ちかけているときに、とっさにしろがねの手を取ったナルミに対し、しろがねは「おまえまで死ぬ必要はない、手を放せ、」と言います。
それにナルミは激昂。
ナルミは才賀の屋敷で人の命が軽々しく扱われ、ぽんぽん人形のように人が死んでいくことに心底憤っていたのです。
そしてナルミはしろがねを抱いて、一緒に地下水道へ落ちることを選択するのです。
④「 おまえは人形なんかじゃねえよ。 」
闘いの最中、ナルミは人を笑わせないと死んでしまうゾナハ病の発作が出てしまいます。
しかし地下水道に落ち命拾いしたその隣にいるのは笑うことを知らないしろがね。
ですがしろがねは初めてナルミに気を許し、ナルミにほほえみかけます。
そして自分の過去を語り、自分を「人形」を操るためだけの人形だ…と唇を噛むしろがねに、「おまえの笑顔だってなかなかだったぜ、」と、ナルミが言ったのがこのセリフでした。
⑤「 うん、殺しちゃうんだ。今までの… 泣いてばかりいた、ぼくを… 」
善治に追い詰められ、高い塔の窓から飛び出したマサル。
運良く鉄骨に引っかかりますが、「戻ってこないと死ぬぞ、」と脅す善治にマサルが言ったセリフです。
下は森。
普通なら死んでしまう高さ。
そこから飛び降りてもし、生き延びたら、いつも笑える自分になる――!
意を決して、マサルは空へと飛び出します。
次回予告
結果、マサルは、ボロボロになりながらも生き延びます。
そこに居たのはマサルの命を狙っていた阿紫花。
その阿紫花にマサルは言います。
「ぼくの側についてよ。」
次回、マサルが阿紫花を雇い、善治と対峙します。
乞うご期待!
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