「彼氏彼女の事情」第21巻のあらすじ
宮沢雪野は有馬総一郎の子を妊娠したことや自分たちの進路を仲間たちに伝えます
雪野が主婦業をしてから医者になることを目指すと知ると井沢真秀は嬉しそうにし、そのことを仲間たちにからわれました
卒業式を迎え仲間たちはみな自分たちの道を行きます
そして舞台は16年後、仲間たちが陰陽のライブにまた集まるのでした
目次
ACT99★語られない話
ACT100★卒業までの毎日
ACT101★春三月
最終話★これほど倖せな人生はない
カレカノラストワルツ
寄せ書き
あとがき
名シーンベスト3!
3位 浅葉が雪野の子が女の子だと確信して言うシーン
「…
そっか
いや
女の子だよ」
第99話より
浅葉秀明には中学生の頃からの女の子の友人がいました
その子がいじめられたことを助けたのがきっかけでたまに一緒にいるようになり、高校受験の勉強を手伝ってもらいます
そして親との不仲で落ち込んだ時に慰めてもらいました
その子は望めば付き合えたかもしれないけど、浅葉を置き去りにして倖せになるのが悲しいからと友人関係を保ちます
しかし、大学合格が決まった時、浅葉が運命の女(ひと)と出会えることを祈りながら初めてのキスを彼に頼むのでした
そのすぐ後、雪野は浅葉に総一郎の子を妊娠したことを報告すると、浅葉はなぜかその子が女の子だと確信します
青空の元、倖せを予感し希望に満ちた表情を見せる浅葉の心が伝わって来るような美しい名シーンです
2位 雪野と詠子が初遭遇するシーン
「姉さんはきっと
本当はそんな女の子に
なりたかったんだ」
第100話より
総一郎が雪野を連れて有馬家に帰宅すると、そこに詠子が訪ねていました
総一郎はもう遠慮することはないと詠子と嫌味を言い合います
そして雪野が詠子にあいさつをするのですが、詠子は子供を産むのに医者になると言う雪野を不思議に思いました
子供を作ってから医者になることを甘い考えと言う詠子に対し、雪野はどちらもしたいことなので順番は気にならない、凡才なので凄く頑張らないといけないと言います
その言葉を聞き詠子は何か思うような様子を見せました
詠子が帰宅後、彼女が大人しかったと言う総一郎に対し総司は彼女が雪野のことを気に入ったのではないかと言って総一郎を驚かせます
昔は医者を目指していた彼女はどんな状況でも医者を目指そうとする雪野を嫌えないのだろうと
有馬の闇にとらわれた彼女も雪野の存在が救いになったのかもしれない、そんな名シーンです
1位 総一郎と雪野が笑顔で今までのことを思い出しているシーン
「でもはじめは
わたし達ふたりだけだったね」
第101話より
卒業式、総一郎は卒業生代表としてあいさつをしました
式が終わると佐倉椿と十波建史は家出がてらすぐにエジプトに向けて出発します
井沢真秀は恋人が帰国する迎えのついでに彼らを見送りに行きました
芝姫つばさは結婚式のドレスの仕上がりに行きます
そして沢田亜弥は出版社に小説を催促され、瀬名りかはそれを手伝うため2人で帰って行きました
その頃、浅葉秀明は女子たちと写真を撮っています
総一郎と雪野は2人きりになり、今まであったことを思い出し、手をつないで笑顔になりました
そうそう、最初雪野は窓から飛び出して逃げたりしていたんだよな、それからも色々あったけど最後2人は笑顔で一緒にいられて良かったな…
とこちらもしんみりしちゃう名シーンです
そして最後の舞台は16年後へ…
終わりに
最終話はカレカノメイトの16年後が描かれていますが、そこからは名シーンを選びませんでした
見所はもちろん16年後の彼らですが、特に浅葉が運命の女性に巡り会えた(かもしれない)ところです
そして雪野と総一郎の子供たちも必見なのでぜひ読んでみてください
私がこの作品に最初に触れたのはテレビアニメで、総一郎が十波に敵意の視線を向けて終わったので続きが気になっていたものの、原作漫画を読んだのはそれからずいぶん経ってからです
ネットでは名作だけど後半は鬱展開だと言われて怖く感じましたが、実際読んでみると後半はきつい展開もありましたがとても刺激的で深みがある展開で読んで良かったと思いました
しかしはじめはラブコメだったのに、徐々にその人の魂や一族の代々続く呪いなど心理的、あるいはスピリチュアル的な展開になったのは驚きです
そして単に悲劇を描くだけでなくちゃんと救いまで描いたところが本作を名作にしています
文庫版も出ているのでこれからも末永く読まれて欲しい作品でした
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