前回までのあらすじ
後半開始早々、復帰した赤木が力強いリバウンドからゴールを決めます!
精神が肉体を越え始める!?
桜木に「足は痛くねーんだなゴリ?」と聞かれ、「…痛くねえ…」と明らかに痛い様子ですが、根性で我慢する赤木。しかし、物ともせぬ動きを見せます
過去の記憶が頭を過ぎる木暮は、赤木に声援を送ります。とても感動的です
牧がスロースターターで、まだ本調子ではなかったのではないかと宮城は悟ります。前半彼をマークしてきた宮城は影の殊勲者と言えるでしょう
華麗なドリブルで宮城を抜き去り、赤木とのパワー勝負にも負けずに3点プレイをものにする牧。花形は藤間との違いはその圧倒的なパワーだと感じます
流川には清田がマークに付き、凄い迫力です。流川は赤木を使い、赤木が加点します。安西は思わず「精神が肉体を越え始めたか?」と発言します。牧は更に燃えてきます
安西作戦
宮城は県でも5指に入るガードですが、すべての面で牧が上回っています。赤木と桜木のダブルブロックももろともせず3点プレイにしてしまいます
赤木はそのボディコントロールの上手さから彼の勝利への飢えを感じます。牧が神奈川No.1プレイヤーだと告げられた桜木は、響きがいいからか、「じいは俺が倒す」と粋がります
牧を完全に乗せてしまった湘北はダブルチーム×2で仕掛けます。ついに牧を捕らえたかに見えましたが、牧は「こうくるのを待っていたんだ」と神にパス!3ポイントが決まります
彩子はこの激しい攻防の中での神の滑らかなシュートに鳥肌が立ってしまいます
高頭は述懐します。神は入部当初センター志望でしたが、才能がないように見え、練習中何度も吹っ飛ばされ、到底センターは無理だと伝えました。しかし、神は黙々とアウトサイドシュートの練習を始めます。彼は内に秘めた闘志と、キレイなシュートフォームを持っていました
高頭は確かに才能も必要だろうと言います。しかし、本物のシューターは練習によってのみ作られると確信します。神は1日500本のシューティングを欠かしたことはないと…
中から牧、外から神という最強コンビをどうやって止めるか…10点差になったところで、安西はタイムアウトを取ります。湘北は明らかにオーバーペースです
安西は勝負を懸けると言います。阻止しなければならないのは牧のペネトレイト、赤木・流川・三井・宮城の4人で小さなゾーンを作り、牧を封じる作戦です。そして、桜木に神をフェイスガードさせるというのです!
桜木は驚異のスタミナでへばりつき、神はシュートに持っていけません。しかし、桜木が油断したところで抜いてシュートしますが、桜木がハエ叩き!桜木の運動量の方が上でした!!
屈辱は10倍にして返す!
速攻も庶民シュートを外して不意にしてしまう桜木ですが、後方に赤木が走っており、リバウンドからゴリラダンクを決めてしまいます!何という精神力!
牧・神に厳しいディフェンスが付く中、武藤がフリーでシュートを打ちますが、神通力が効いたのか(笑)、外れます。桜木がカウンターです!しかし牧は速く、もう回り込まれています
そんな状況を物ともせず、桜木は「神奈川No.1を超えてやる!」と正面からダンクに向かいます。牧は「10年早いわ」とキックで阻止、桜木は崩れ落ちます
インテンショナルファールを取られた海南、桜木はますます元気になっています。牧はフリースローは入らないと読んでのファールだったのですが、ここで桜木が奇妙な構えを見せます
普通シュートは頭の上に振りかぶるものですが、下から放ろうとしているのです!桜木は人の真似より投げやすい投げ方で狙った方が入る気がするというのです
事実2本共決めてしまった桜木、屈辱を10倍にして返します
しぶとい湘北
ラスト5分で72-78というスコア、湘北サイドの声援が小さいと団長の堀田が現れます。三井の惜しいシュートを桜木がリバウンドを獲り、後ろの宮城がシュートを決めます
ここで海南はもう一人のシューター、宮益を投入、すると安西は宮城にマークするよう指示し、トライアングルツーという体制になります
牧の侵入を全力で潰す3人、しかし、後方の清田にパス、清田はダンクを決めに行きますが、今度は赤木に「100年早いわ!」とブロックされファールを貰います
清田は2本共外してしまいます。しかし、速攻のチャンスを宮益がスティール、シュートと見せて牧へパスし、牧はワンフェイクで流川を素早くかわしシュートを決めます
オールコートで当たってきた海南、流川は牧を抜き、三井がシュートを決めます。点差が6点に広がれば4点差に戻す湘北、それを6点差にする海南と、シーソーゲームが続きます。湘北のしぶとさが際立ちます。残り時間は2分、会場が静まりかえっているところでこの巻は終わります
まとめ
足の痛みをもろともしない赤木や、センターから3ポイントシューターに転身して成功した神のエピソードなど、井上雄彦先生の作品には過去の回想を挟む描き方が要所要所で見られ、それがまた非常に感動を呼びます。胸に響く作品は、こういった手法があるからなのかもしれません
桜木の加速度的成長は、他人の真似ばかりでなく、自分で考えて、研究し、実践していくというサイクルで常人では考えられない急成長を遂げていきます。まだまだSLAMDUNKも中盤くらいなので、これからどこまで成長していくのか楽しみですね
点差が開いてもしぶとく付いていく湘北、王者相手に食らいつく様は非常に痛快です。個人的には、この海南戦は後半が非常にシリアスな展開でお笑い要素が少なく、だれない展開が人気の秘訣なんだと思っています
ラスト2分、果たしてどんな結末が待っているのか、続巻も読みましょう!!
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