前回のあらすじ
ヒュンケルはハドラーの命がヒムに宿ったのだと悟ります。いきなり腹部に強烈なパンチを食らい、今までの闘いで体力を消耗してきたヒュンケルは虫の息です。しかしアバンの言葉を思い出し、奮い立ったヒュンケルが再度立ち上がります…
裸のヒュンケル
ヒムが格上に昇格したと悟ったヒュンケルは、一瞬できるヒムの隙を狙って勝負を賭けます。ヒムの左の拳を繰り出した後の一瞬の硬直を狙って宙を舞い後ろから羽交い絞めすると、グランドクルスを仕掛けます
しかしヒムは腕を払い、逆にヒュンケルを殴り倒します。ヒュンケルは既に2度グランドクルスを放っていたため、闘気が収束するのが遅かったのです
ヒムの実力を知ったヒュンケルは、敢えて魔槍の装備を解き、上半身裸で勝負を敢えて背水の陣で闘いに臨みます。しかしヒムの闘気拳はオリハルコン以上の強度です。ヒュンケルは変わり、例え泥臭くても勝ちにこだわるつもりです
助走をつけてヒムがオーラナックルを放ちます!顔面を捕らえたかに見えたヒムのパンチは実はヒュンケルに当たっておらず、逆にヒュンケルの拳がヒムの身体を砕いていました
ヒュンケルはヒムの突進の威力をカウンターにして威力を増強してオリハルコンの身体を砕いてしまったのです。止めを刺せと言うヒムに、ヒュンケルはハドラーと親衛騎団の生命が宿っている分、生きなければならないと諭します
するとチェスの駒が現れ、倒したはずの親衛騎団が復活しているのです…しかも数が多いのです。そこにチェスの駒の大将・王マキシマムが現れます
優しさを手にしたヒュンケル…
ヒュンケルは最後の闘志を燃やし、これが最後の闘いだと気張ります。マキシマムはキングスキャンでヒュンケルの能力を透視し、その残り少ない生命力を嘲ります。卑怯な立ち振る舞いのマキシマムに怒りを覚えるヒュンケルでしたが、マキシマムの一声でボーン7体が同時に拳を繰り出して来ます
しかしカウンターのコツを掴んだヒュンケルはオリハルコンで出来たボーンを砕いてしまうのです!更にナイト・ビショップと次々と撃破してしまいます。恐れたマキシマムはスーパースキャンでヒュンケルの骨がボロボロになっていることを知りますが、ヒュンケルは残りHP1でも闘志だけで生きているのです
残った5体のボーンで守備を固めるマキシマムに対し、ヒュンケルは瞬時に後ろを取り、強烈な一撃を食らわせます。チェックメイトだと迫るヒュンケルに、マキシマムは弱点を検索し、ボーンにヒムをバーンパレスから落とすよう指令を出します
案の定仲間を放っておけないヒュンケルは手を差し伸べ、逆にマキシマムに潰されます。マキシマムが止めの一撃を食らわそうとすると、マキシマムの頭に魔槍が刺さります!なんと陸戦騎・ラーハルトなのです
瞬時に魔槍を手中にしたラーハルトは、ボーンをハーケンディストールで始末します。しかも同時にマキシマムの全身も切り刻んでおり、気づかないマキシマムは逃げ出しますが、同時に爆発します
ヒュンケルに仲間を想いやる心が芽生えたということは、逆に言えば無情な決断が出来なくなったと悟ったラーハルトは、ヒュンケルを槍で突き(実際は刺していません)、戦士ヒュンケルは死んだと、鎧化(アムド)し、ダイ達の元へ向かいます
ヒュンケルはラーハルトなりの優しさを感じ、そのまま眠るように逝きます。クロコダイン達が到着すると、ヒムは涙ながらにヒュンケルの栄誉を称えます
アバンとレオナの約束とは…!?
ミストバーンはマキシマム達がやられたことを悟り、それがヒュンケルだと知ります。アバンとレオナが現れ、アバンはミエールの眼鏡でトラップを見抜いてきたと言います
6大団長を踏破した今、ミストバーンはあくまでそれはバーンの心のゆとりが生んだお遊び、バランとヒュンケルの覇気、クロコダインの忠誠心、フレイザードとザボエラの智謀…それらは地上殲滅という最大の使命に対しいささかの支障もないと言い張ります
バーンを一人で守り抜いてきたと豪語するミストバーンに容赦は出来ないとダイはいきなりダイの剣を抜こうとしますが、アバンが自分が相手すると言います。そこを間髪入れずキルバーンの鎌がアバンを切り裂き、異空間に連れ去ります(アバンは意味ありげな視線をレオナによこします)
異空間では怒りの仮面をしたキルバーンがアバンと対峙し、ジャッジに敗者の首を撥ねさせると言って、決闘を挑みます
レオナの忠告も、師を見殺しにすることは出来ないと感じたダイは、ミストバーンに一刀入れようとしますが、レオナは羽を投げ止めてしまいます…
キルバーンの殺意を他に向けさせない意味でもアバンは手加減をしており、今二人きりになったところで止めを刺そうとします。そして正義のパーティーの真のチームワークを提唱出来るのはレオナだと言うのです
レオナが託された羽の元、すべての闘いを勇者のためにせよと皆に命じるところでこの巻は終わります
まとめ
読者の中でも特に人気の高いヒュンケル、彼の変わりぶりも去ることながら、そのド根性の精神、そして仲間を想いやる心に惚れ惚れしてしまう巻でした。敵として闘って来たヒムを諭し、仲間の様に想いやる姿は、美しさすら感じさせます
マキシマムという親衛騎団の親玉が出て来ますが、チェスでいうキングは所詮一コマずつしか動けないもの、結果的にラーハルトが止めを刺します
ダイの大冒険お約束の敵対関係が仲間になるというくだりで、ヒムも、ラーハルトもダイ達のために動く様は、正に拳を突き合わせたものにしか分からない友情が感じられます
アバンは伏線として何かレオナに合図を送っていました。それはレオナが 正義のパーティーの真のチームワークを提唱出来る者だからだったのです。敢えてキルバーンの罠にかかり、自分で始末してしまおうという算段です
レオナの発言が意図するものとは…真意とはなんなのでしょうか?続巻もコミックスで読みましょう!!
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