「バガボンド」1巻の数々の激戦と成長譚~関ケ原で敗れた武蔵と又八…朱美とお甲との出逢いと辻風組との闘い、そして二人は別の道へ~

はじめに

SLAM DUNK井上雄彦先生が次に描く漫画は、何と剣豪宮本武蔵を描く剣浪漫画、バガボンドでした!その美麗・繊細なタッチ、吉川英治原作をオリジナル解釈で彩る生き死にをテーマにした奥深いストーリーに多くの人が引き込まれ、累計8200万部を超える超人気作です

今回はバガボンドの数々の激戦と、武蔵を中心とした人物達の成長譚を記載していきます

武蔵(たけぞう)と又八

時代は関ケ原、そのとある合戦場で二人の兵士が倒れています。出世を夢見て作州を飛び出したものの、残党狩りに合ったと思いきや、同郷同士の又八武蔵だったのです!又八を担いでなんとかその場を後にしようとする二人、こんなものかと愚痴ります

すると、本当に残党狩りに合います。腕を斬られた又八が逃げ出すと、武蔵は圧倒的な力で侍を倒してしまいます。その異様な圧倒感に相手は威圧されます

新免武蔵本位田又八と名乗る二人は、ついに力尽き、倒れ込むと、一人の少女が現れます。気づくと、女の家にいます。朱美と母のお甲の二人です。又八は酒を飲んでいます。武蔵が傷も良くなったと出ていこうとすると止められ、しばらく滞在することになります

翌朝武蔵朱美に歳を聞かれ、17と答えます。朱美は15です。戦場で何をしていたのだと問うと、死体から鎧や刀等を剝ぎ取っていたというのです。そこに朱美の憎き父の仇、辻風典馬が現れます。典馬朱美たちの悪事を知っています

典馬を恐れたお甲達は鎧等を屋根裏に隠します。ある木剣が気に入った武蔵は自分の物にします。その晩もう出発しようと言う武蔵は酒を勧められ、酔いつぶれてしまいます。お甲武蔵を特別な目で見ています

夜も深まる中、典馬率いる辻風組が訪れます。家探しをしてしばらくして、天井の隠し場所を悟られ、隠れていた朱美も見つかってしまいます。お甲の部屋には武蔵又八が隠れており、一太刀入れようと待ち構えていますが、典馬にはバレています

戸板を突き破り倒される武蔵ですが、反撃します!野武士だろうが大将首だと粋がる武蔵、その異様な殺気に典馬は逃げ出します。追いついた武蔵はメチャクチャに斬りつけ、倒してしまいます。又八も4人斬り、お甲は血で遊ぶ子供だと感じます。こうなった以上長居は出来ないと言います。辻風黄平が黙っていないというのです

お甲と逃げた又八

初めて人を斬った又八お甲を夜這いします。暗闇の中「どっち?」と聞かれ、「武蔵」と嘘を語り、「許嫁がいる癖に」と窘められながら、事を済ませます

名を騙ったことを又八は心で詫びながら、故郷である宮本村へ帰ろうと言うと、武蔵は流浪の旅に出るというのです!すると、辻風組の追手がお甲の家に向かいます。朱美を残して二人はお甲を助けに行きます。大勢押しかけている中単身乗り込む武蔵、早くも乱戦が始まります

刀を家に置いて来てしまっていた又八は躊躇して家の中に入れません。すると逃げ出していたお甲に逢います。流石のお甲も震えています。お甲に押し倒され、又八の脳は制御を失います

多勢に無勢でも、武蔵は次々と切り刻んでいきます。一通り倒してから、お甲のかんざしを見つけ、お甲又八と逃げたことを悟ります

おばばの一計に武蔵は…

武蔵は故郷の宮本村に帰ります。武蔵を見かけたという憧に又八の母のおばばは一緒に戦に行った又八も帰って来たのでは?と錯覚し、武蔵を探します。追手の侍が言うには、人を殺して一人で逃げているというのです。すると武蔵を捕らえる良い方法があると切り出します

美しい娘が歩いていると、武蔵が唐突に「おつう」と声を掛けます。おつうは大声を挙げてしまいます

その場を離れ、別の場所で村の男を見つけた武蔵は、おばば又八は生きているが、訳合って村には帰らないと伝えて欲しいと言います

七宝寺では青木という侍におばばおつう又八の許嫁だと話しています。お酌をすることになったおつう青木が言い寄るのを嫌がり、なんと脚がもろに青木の顔に入り、その場を後にします

又八の顔が思い出せないおつうに手紙が届きます。身寄りのない私に誰が?と不思議がります

武蔵おばばの家に行きます。斬りつけるおばば武蔵又八は生きていると伝えます。迫りくるおばば武蔵は正直に又八は他国で女と暮らしていると話します

おつうへの手紙には、お甲からもう又八を探さないでくれと書いてあります。おつうは錯乱します

おばば武蔵をもてなし、風呂に入れたところで侍を招き入れます。事情を察した武蔵は裸で飛び出し、侍を叩き倒します。「俺を殺す気なら殺すぞ」と息巻いたところでこの巻は終わります

まとめ

関ケ原の合戦の片隅で、西軍についた武蔵又八ですが、もっぱら道ごさえの草刈りばかり、結局戦に敗れ、途方に暮れている中、二人の母娘に出逢います。この出逢いが親友である武蔵又八の将来に大きく影響してきます。女に興味がなく、剣の道を究めたい武蔵と、女に興味が出てきている又八辻風組との闘いの中で、二人は別々の道を歩みます

又八の母であるおばばに直接伝えに行く武蔵ですが、お尋ねものとして侍に追われています。おばばの悪知恵で捕らえられたかに見えましたが、野獣の武蔵、ただでは捕まりそうもありません

又八の許嫁の美しい娘、おつうお甲からの手紙で乱心します。ただ、おつう又八の顔すら思い出せないのです。武蔵とも顔見知りのようです

SLAM DUNKを読んできた人は、いきなりの時代劇、剣闘漫画に非常に驚いたことでしょう!バッシュすら履いていない足元や、着物、鎧や刀等、初巻から流石の画力を魅せる井上雄彦先生。これからさらに加速度的に画力が向上していきますので、ご期待下さい!

窮地から武蔵がどう打開していくか…次巻も読みましょう!!

おまけ

SLAM DUNKでも見られた各話の繋ぎの丸絵が、バガボンドでは丸絵ではありませんが、踏襲されています。井上漫画の名物であり、一種の清涼剤のようなもので、ファンの間では人気です。こちらも毎回楽しみな一コマです

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