「バガボンド」6巻の数々の激戦と成長譚~生きながらえた武蔵は胤栄と山で修行!佐々木小次郎の名を騙る又八…~

前回までのあらすじ

胤舜の「命を教わる。ありがとう武蔵」という言葉に、武蔵が戦慄します…

生きながらえた武蔵は…!?

柳生では伝七郎石舟斎に面会を求めています。対応しているのはおつうです。石舟斎おつうと碁を打ちながら、伝七郎には会いたくないようです

場面変わって傷だらけの武蔵老坊主の家で養生しています。胤舜との闘いの断片しか思い出せません。城太郎武蔵に「オラ逃げることなんか教わりたくない」と言われてしまいます

武蔵を看病してくれる老坊主はなんと胤栄だったのです!武蔵は自分のちっぽけさに涙します。山育ちの強じんな肉体は回復が早かったですが、傷がいえてくると悔しさが徐々に武蔵の前身に広がってきます

胤栄胤舜は心技体の技・体に死角はないと言います。天才故に心を磨きぬく試練に事欠くと言うのです。胤栄武蔵胤舜に「恐怖」を教えることは出来るかと問います。武蔵は「殺してもいいならな」と答えます

武蔵は何度も胤舜に追われる夢を観ます。体の傷は癒えても、心に刻まれた恐怖はなかなか…と胤栄は言います。野良仕事をしている胤栄武蔵は稽古を付けて貰うよう頼み込みます。武蔵胤栄を背負って山へ向かいます

山での修行

負けを一度見つめなおさねば勝てぬという胤栄、槍を構えるとまるで胤舜のようです。武蔵は川に落とされ、なんとか命拾いします。臆病になった武蔵は滝を浴びますが、木が当たり、再度なんとか命拾いします(笑)

胤栄武蔵を山に置いて帰ります。山は武蔵の故郷、そして師だろうと…。胤舜のことを何も知らない武蔵は自分の未熟さを痛感します

翌日胤栄が山を訪れると、武蔵の姿がありません。逃げ出したかと思っていると、滝に打たれている武蔵を見つけます。武蔵胤舜をもっと知ることで自分を見つめ直そうとします

胤栄の槍を見極められなく、何度もやられる武蔵沢庵の言葉が頭を過ぎります。胤舜にとらわれていた自分を反省します。武蔵胤栄に次来る時塩を分けてくれと言います。胤栄はムッとします

翌日木の上で鳥の卵を漁っていると、なんと胤舜が現れます!武蔵のことを気づいているのか分かりませんが、その木を槍で突いてきます!武蔵は今度は見るともなく全体を見るという沢庵の教えを実践します。胤舜は去っていきます…

又八、佐々木小次郎との出逢い?!

場面変わって、伏見城で城作りをしている又八は気分が悪くなり、仕事になりません。西瓜を買い、迷惑代わりにと配ります。22才、まだ遅くない、出世してやるという意気込みも空しく、仕事に加われないでいると、一人の侍を見つけます

気分が優れない又八に薬をくれて、何か書き物を始め、誰か来たら合図してくれというのです。しかし、役人に見つかってしまいます。侍は5人斬りましたが、捕まってしまいます。又八は罪悪感に囚われます。すると、侍が「頼む」と言ってこと切れます

形見を親元に届けてくれということだろうかと解釈した又八、すると侍が持っていた大金と剣術の印可目録を見つけます。佐々木小次郎とあり、中条流の印可を貰う程の腕だったのかと悟ります

又八は伏見を離れ、印可状にあった鐘巻自斎の行方を捜します。話の流れから大阪に行くことになります。大阪では伊藤一刀斎の師が鐘巻自斎だということが分かります。段々話が大事になっていきます

翌朝酒場で酒を煽っていると、大阪には浪人が多いことに気づく又八。世は徳川でも太閤に報いるためにと浪人軍が大挙しているというのです。出世の蔓を掴むのは大阪の地だと又八は意気込みます。身なりを新調し(金は侍のものを借ります)、心機一転、酒を呑んでいると、浪人に声を掛けられます

赤壁八十馬と名乗る男に、自分は佐々木小次郎と名乗ると、なんと土下座されてしまいます!小次郎の名は有名のようです。八十馬は言葉巧みに士官への道があると又八を誘導します。御推挙料を取られ、これで出世は間違いなしと喜ぶ又八ですが、これは八十馬の嘘だったのです!!

小次郎になりきる又八

怒った又八は、賭場へ八十馬を探しに行きます。怒りの収まらない又八小次郎と名乗り、人の足を斬ってしまいます。八十馬も見つかり、対峙すると、小次郎を倒せば名が挙がると言われ、刀を抜きますが、又八は震えて刀が構えられません

小次郎の名を騙って成りすましてしまえばいいと言う八十馬、腕もそれなりにあるようで、又八の刀は折れ、脇差に抜き替えます。武蔵との過去の出来事を思い出した又八は、急に八十馬が小さく見えて来ます。八十馬を一刺しにしてしまうと、「俺が佐々木小次郎」と斬ってしまいます

賭場で八十馬の刀を見せ、小次郎の名を轟かせた又八に宿屋の親娘が声を掛けてきます。近頃ごろつきがのさばり夜もおちおち寝られないので、泊まって貰えないかと言うのです。娘を見た又八は、「拙者でよければ世話になりましょう」と宿に泊まり、娘を抱きます

胤舜との再戦へ…

場面変わって寺で胤栄の宝蔵院漬けを僧達が食しています。明栄はおべっかを使いゴマを擦ります。胤舜はぼーっとしています。胤舜武蔵との闘いを終え、退屈なのです

明栄達が武蔵の噂をしていると、胤舜が嗅ぎ付けます。明栄達をやっつけると、武蔵に再戦の筆を取ります。胤栄武蔵に「来るぞ」と伝えたところでこの巻は終わります

まとめ

何とか生きながらえた武蔵ですが、肉体的にも、精神的にも相当なダメージを負います。肉体は回復しても、胤舜の恐怖はなかなか癒えず、夢でうなされ、しばらく囚われてしまいます。前巻の鬼気迫る内容を振り返っても、トラウマになるのは当然と言ったところでしょうか

手当をしてくれたのが武蔵が倒したいと思っていた胤栄だったのは驚きでした!気づかなかった武蔵は己のちっぽけさに涙します。その胤舜の師匠に修行を頼み込んでしまうのがまた武蔵の凄いところ(笑)。恐怖もあり、とうに引退した胤栄の槍を見切れませんが、沢庵の言葉を思い出し、少しずつ見方を変えていき、成長していきます

代わって又八はひょんなことから佐々木小次郎と名乗ることになります。ネタバレになりますので詳細は控えますが、現時点だと幼馴染の又八小次郎と名を騙り、そのまま剣豪として巌流島武蔵と相対するという流れになってしまうのでしょうか?それはそれで熱い展開ではありますが…真相は、続巻以降を隈なくお読み下さい

胤舜との再戦も決まり、修行した武蔵は果たして胤舜を倒すことが出来るのでしょうか?次巻もご期待下さい!!

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